「谷山豊」の版間の差分

提供: miniwiki
移動先:案内検索
(1版 をインポートしました)
(内容を「{{テンプレート:20180815sk}}」で置換)
(タグ: Replaced)
 
1行目: 1行目:
{{Infobox scientist
+
{{テンプレート:20180815sk}}
|name = 谷山 豊<br>(たにやま とよ(ゆたか))
 
|image = <!-- (ファイル名のみ) -->
 
|image_width =
 
|alt =
 
|caption =
 
|birth_name =
 
|birth_date = {{生年月日と年齢|1927|11|12|no}}
 
|birth_place =  {{JPN}}、[[埼玉県]][[北埼玉郡]][[騎西町]](現・[[加須市]])
 
|death_date = {{死亡年月日と没年齢|1927|11|12|1958|11|17}}
 
|death_place = {{JPN}}、[[東京都]][[豊島区]][[池袋]]
 
|death_cause = ガス自殺
 
|residence = <!-- 居住 -->
 
|citizenship = <!-- 市民権 -->
 
|nationality = {{JPN}}
 
|field = [[数学]]
 
|workplaces = [[東京大学]]
 
|alma_mater = [[東京大学大学院理学系研究科|東京大学理学部]][[東京大学大学院数理科学研究科|数学科]]卒業
 
|doctoral_advisor = <!-- 博士課程指導教員 -->
 
|academic_advisors = <!-- 他の指導教員 -->
 
|doctoral_students = <!-- 博士課程指導学生 -->
 
|notable_students = <!-- 他の指導学生 -->
 
|known_for = [[谷山–志村予想]]
 
|influences = [[アンドレ・ヴェイユ]]、[[志村五郎]]
 
|influenced = 志村五郎
 
|awards = <!-- 主な受賞歴 -->
 
|author_abbreviation_bot = <!-- 命名者名略表記(植物学) -->
 
|author_abbreviation_zoo = <!-- 命名者名略表記(動物学) -->
 
|signature = <!-- 署名(ファイル名のみ) -->
 
|signature_alt =
 
|footnotes = <!-- 備考 -->
 
}}
 
 
 
'''谷山 豊'''(たにやま とよ(ゆたか){{Refnest|group="注釈"|名前は本来「'''とよ'''」と読むのが正しいが、「ゆたか」と読み間違える人が多かったので、いつからか自ら「'''ゆたか'''」と名乗るようになったという。そのため世界的には「ユタカ・タニヤマ(Yutaka Taniyama)」の名前で知られている。}} 、[[1927年]][[11月12日]] - [[1958年]][[11月17日]])は、日本の[[数学者]]。[[博士(理学)|理学博士]]。
 
 
 
== 来歴 ==
 
[[埼玉県]][[騎西町]](現・[[加須市]])出身。開業医の家庭に、八人兄弟の六番目として生まれる。
 
 
 
体が弱く、[[浦和高等学校 (旧制)|旧制浦和高等学校]]を2年休学して[[1950年]]に卒業。この頃に[[高木貞治]]の『近世数学史談』を読んで、数学者を志すようになる。
 
 
 
その後、[[東京大学大学院理学系研究科|東京大学理学部]][[東京大学大学院数理科学研究科|数学科]]、数学科助手を経て、[[1958年]]に東京大学[[助教授]]に就任。同年5月、理学博士(東京大学。論文『[[ヤコビ多様体|Jacobian varieties]] and number fields』<ref>{{Cite web |url=http://ci.nii.ac.jp/naid/500000493086 |title=[[CiNii]][[博士論文]] - Jacobian varieties and number fields |publisher=[[国立情報学研究所]] |accessdate=2017-07-15 }}</ref> )。10月には婚約が決まり、[[プリンストン高等研究所]]からの招聘を受けるが、その矢先の11月17日に[[豊島区]][[池袋]]の自宅アパートでガス[[自殺]]を遂げる<ref name="出典1">「谷山東大助教授が自殺 数学界の権威 “自信失った”と遺書」、[[読売新聞]]1958年11月17日付夕刊(東京本社版)、5頁</ref>。[[享年]]32(満31歳没)。兄と{{仮リンク|久賀道郎|en|Michio Kuga}}に宛てた[[遺書]]は[[大学ノート]]3枚に及び<ref name="出典1" />、その冒頭には、
 
{{quotation|
 
昨日まで、自殺しようという明確な意思があったわけではない。
 
ただ、最近僕がかなり疲れて居、
 
また神経もかなり参っていることに気付いていた人は少なくないと思う。
 
自殺の原因について、明確なことは自分でもよくわからないが、
 
何かある特定の事件乃至事柄の結果ではない。
 
ただ気分的に云えることは、将来に対する自信を失ったということ。
 
僕の自殺が、或る程度の迷惑あるいは打撃となるような人も居るかもしれない。
 
このことが、その将来に暗いかげを落とすことにならないようにと、心から願うほかない。
 
いずれにせよ、これが一種の背信行為であることは否定できないが、
 
今までわがままを通してきたついでに、最後のわがままとして許してほしい。<ref name="出典2">『谷山豊全集』増補版 p.324</ref>}}
 
と綴られていた{{Refnest|group="注釈"|遺書は前記引用部分に続いて、図書館や知人から借りた本や研究室の鍵、研究資料や私物などの処分、金銭関係(預金通帳の置き場、未だ受け取っていない仕事の報酬や未払いのガス代)、大学での講義の進行状況について記され、末尾は「いずれにせよ、駒場の方々にかなり御迷惑をお掛けすることになるのをお詫びしたい。」と結ばれている<ref name="出典2" />。}}。没後、[[従七位]]に叙せられている<ref>『官報』第9596号 本紙「叙任及び辞令」(1958年12月15日)</ref>。墓は善応寺(加須市)。[[戒名]]は「理顕明豊居士」<ref>『谷山豊全集』増補版 p.365</ref>。
 
 
 
その後、婚約者・鈴木美佐子も、遺書に「私たちは何があっても決して離れないと約束しました。彼が逝ってしまったのだから、私もいっしょに逝かねばなりません」{{Sfn|S・シン|2006|p=295}}と書き残して12月2日にガス自殺を遂げている{{Refnest|group="注釈"|谷山の突然の死にショックを受け、遺族に頼み込んで彼の背広を譲り受けている。遺体が発見された時、譲り受けた谷山の背広が傍にあったという{{Sfn|西條|2016|p=185}}。}}。翌年1月25日、谷山・鈴木両家による「葬婚式」が行われた。善応寺にある谷山の墓には彼女の遺骨も埋葬され、墓石には二人の戒名が並んで刻まれている{{Sfn|西條|2016|p=141}}。
 
 
 
== 業績 ==
 
業績として、[[アーベル多様体]]の高次元化、[[虚数乗法]]論。[[谷山–志村予想]](<math>\mathbb{Q}</math>上に定義された全ての[[楕円曲線]]はモジュラーである)がある。前者は谷山の死後[[志村五郎]]がその研究を発展させ、後者は志村が定式化した。
 
 
 
=== 谷山による問題(谷山・志村予想の原型) ===
 
谷山予想は、[[1955年]][[9月]]に[[栃木県]][[日光市]]で開かれた代数的整数論の国際会議で、日本の若手の出席者が中心となって未解決の興味ある問題を集め、それを英訳して配布したものの中に問題という形で、今日「谷山予想」と呼ばれているものの原型が含まれていた、といわれている<ref name="adachi_311-312">{{Harvnb|足立|2006|pp=311 f}}</ref>。この時配布されたものは印刷されずに終わった<ref name="adachi_311-312" />が、後に、英文によるものは『谷山豊全集』pp.147-148に、また日本語訳のものは『数学』第7巻第4号(岩波書店)に掲載された<ref name="adachi_312">{{Harvnb|足立|2006|p=312}}</ref>。以下の2つの問題が、谷山予想の原型である。
 
{{quotation|
 
'''問題12''' <math>C</math>を[[代数体]]<math>k</math>上で定義された[[楕円曲線]]とし<math>k</math>上<math>C</math>の[[L関数 | L函数]]を<math>L_c(s)</math>とかく:
 
:<math> \zeta_c(s) = {\zeta_k(s) \zeta_k(s-1) \over L_c(s)}</math>
 
 
 
は、<math>k</math>上<math>C</math>の[[ゼータ関数|zeta函数]]である。もし[[ヘルムート・ハッセ|Hasse]]の予想が<math> \zeta_c(s)</math>に対して正しいとすれば、<math>L_c(s)</math>よりMellin逆変換で得られるFourier級数は特別な形の-2次元の[[保型形式|automorphic form]]でなければならない。(cf.[[ヘッケ|Hecke]])
 
もしそうであれば、この形式はその[[保型関数|automorphic function]]の体の楕円微分となることは非常に確からしい。<br>
 
 さて、<math>C</math>に対する[[ヘルムート・ハッセ|Hasse]]の予想の証明は上のような考察を逆にたどって、<math>L_c(s)</math>が得られるような適当な[[保型形式|automorphic form]]を見出すことによって可能であろうか。
 
(谷山豊)<ref name="adachi_312" />
 
}}
 
{{quotation|
 
'''問題13''' 問題12に関連して、次のようなことが考えられる。Stufe <math>N</math>の楕円モジュラー関数体を特徴づけること。
 
特に、この関数体のJacobi多様体を{{lang|en|isogenous}}の意味で単純成分に分解すること。また<math>N=q=</math>素数、かつ
 
<math>q\equiv 3(\mod 4)</math>ならば、<math>J</math>が虚数乗法を持つ楕円曲線を含むことはよく知られているが、
 
一般の<math>N</math>についてはどうであろうか。(谷山豊)<ref>{{Harvnb|足立|2006|pp=312 f}}</ref>}}
 
 
 
== 人物 ==
 
*読書家であった。愛読書は、[[アントン・チェーホフ]]の作品{{Sfn|西條|2016|p=185}}<ref name="出典3">「谷山豊再び注目 「フェルマーの最終定理」証明に道筋」、[[朝日新聞]]1993年11月16日付夕刊(東京本社版)、3頁</ref>や『[[死靈]]』([[埴谷雄高]])<ref name="出典3" />。婚約者との出会いも、[[シェイクスピア]]の作品を原典で読む読書サークルだった<ref name="出典3" />。
 
 
 
*盟友だった志村五郎は、谷山を次のように評している。
 
{{quotation|谷山はたくさんの間違いを犯す、それもたいていは正しい方向に間違うという特別な才能に恵まれていた。私はそれがうらやましく、真似してみようとしたが無駄だった。そうしてわかったのは、良い間違いを犯すのは非常に難しいということだった。{{Sfn|S・シン|2006|p=276-277}}}}
 
 
 
== 著書 ==
 
*{{Cite book|和書|year=1994|month=10|editor=[[杉浦光夫]]ほか編|title=谷山豊全集|edition=増補版|publisher=日本評論社|isbn=4-535-78209-1|url=http://www.nippyo.co.jp/book/1206.html}}-1962年に家族や友人の自費出版で刊行された旧版に、書簡等を加えたもの
 
 
 
=== 共著 ===
 
*{{Cite book|和書|year=1956-1957|author=志村五郎|authorlink=志村五郎|title=近代的整数論|series=現代数学講座|volume=第2|publisher=共立出版}}
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 注釈 ===
 
{{Reflist|group="注釈"}}
 
=== 出典 ===
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
*{{Cite book|和書|author=[[サイモン・シン]]|others=[[青木薫]]訳|year=2006|month=6|title=フェルマーの最終定理|series=[[新潮文庫]]|publisher=[[新潮社]]|isbn=978-4-10-215971-2|url=http://www.shinchosha.co.jp/book/215971/|ref={{Harvid|S・シン|2006}}}}
 
*{{Cite book|和書|author=[[足立恒雄]]|year=2006|month=9|title=フェルマーの大定理 整数論の源流|series=[[ちくま学芸文庫]]|publisher=[[筑摩書房]]|isbn=4-480-09012-6|url=http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480090126/|ref={{Harvid|足立|2006}}}}
 
*{{Cite book|和書|author=西條敏美|year=2016|month=6|title=知っていますか?日本数学者ゆかりの地 日本数学の源流を訪ねて|publisher=[[恒星社厚生閣]]|isbn=978-4-76-991585-0|url=http://www.kouseisha.com/book/b238525.html|ref={{Harvid|西條|2016}}}}
 
 
 
==関連項目==
 
*[[アンドレ・ヴェイユ]]
 
*[[アンドリュー・ワイルズ]]
 
*[[リチャード・テイラー (数学者)|リチャード・テイラー]]
 
*[[フェルマーの最終定理]]
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* {{Kotobank|谷山豊|2=大辞林 第三版}}
 
* {{Webarchive |url=https://archive.is/20130702213949/http://www.pref.saitama.lg.jp/site/ijindatabase/syosai-196.html |title=埼玉県庁(埼玉ゆかりの偉人) |date=2013年7月2日}}
 
* [http://www.kazo-dmuseum.jp/05story/ijin/taniyama.htm 難問に挑んだ世界的数学者 谷山 豊(たにやま とよ/ゆたか) | 加須インターネット博物館(加須市教育委員会生涯学習部生涯学習課)]
 
* {{MacTutor|id=Taniyama|title=Yutaka Taniyama}}
 
 
 
{{Normdaten}}
 
 
 
{{DEFAULTSORT:たにやま とよ}}
 
[[Category:日本の数学者]]
 
[[Category:数論学者]]
 
[[Category:20世紀の数学者|271112]]
 
[[Category:東京大学の教員]]
 
[[Category:東京大学出身の人物]]
 
[[Category:埼玉県出身の人物]]
 
[[Category:1927年生]]
 
[[Category:1958年没]]
 
[[Category:自殺した人物]]
 
[[Category:数学に関する記事]]
 

2018/10/15/ (月) 06:29時点における最新版



楽天市場検索: