非神話化

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ひしんわか、独逸:Entmythologisierung、英:Demythology

R.ブルトマンによって提唱された新約聖書解釈の一方法。彼によれば,新約聖書は史的事実の記述ではなく,成立当時の教団の信仰を当時の宗教的観念によって告白したのであるから,それを近代人に盲信させることは,知性の犠牲を強いるものである。そこで新約聖書の中心的ケリュグマ (キリストにおける神の救いの行為の内容) を知るためには,それら宗教的諸表象 (彼はこれを「神話」と呼ぶ) に内在する核心を悟るために実存論的解釈を加え,この解釈を通してケリュグマの非神話化が必要であると唱えた。このような解釈 (様式史的研究 ) とハイデガーの実存主義的存在論の結びつきから必然的に出てきたものであるが,客観的歴史の無視,人間イエスの不在などさまざまな点から論争が行われた。