e5489
e5489(いーごよやく)とは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が提供するインターネットでの指定券・乗車券予約サービスである。 2008年6月1日から、四国旅客鉄道(JR四国)エリア内でもサービスを開始した[1]。
Contents
概要
決済はクレジットカード(J-WESTカード・JCB・VISA・Master・UC・DC・UFJ/MUFG・Diners Club・American Expressのいずれかのブランド)が必要である。クレジットカードを利用せずに予約のみも可能であるが、その場合はJR西日本、JR四国、九州旅客鉄道(JR九州)発着の列車に限定される[2]。
2017年5月からは、クレジットカード以外の決済手段(主要コンビニエンスストア、Pay-easy対応の金融機関、みどりの窓口・みどりの券売機での現金決済)も利用可能になった。
乗車券類の受け取りはJR西日本・四国・九州・東日本各社の窓口(一部を除く)および券売機に限定される(JR東日本は、北陸新幹線停車駅もしくは東京23区内の主要駅でのみ受取可)。そのため米原駅、京都駅、新大阪駅、金沢駅、富山駅、糸魚川駅のJR西日本以外の窓口や、一部取扱商品などに制限がある簡易委託駅扱いのみどりの窓口(高月駅・周参見駅・福光駅など)や、有人駅であってもJR西日本の窓口や受取に対応した券売機がない和歌山市駅(紀勢本線、南海電気鉄道の管理)、亀山駅(関西本線、東海旅客鉄道(JR東海)の管理)、津幡駅(七尾線、IRいしかわ鉄道の管理)、高岡駅(城端線・氷見線、あいの風とやま鉄道の管理)、南小谷駅(大糸線、東日本旅客鉄道(JR東日本)の管理)では受け取ることができない。
なお、2015年3月14日以降はJR東日本の北陸新幹線各駅(上越妙高駅を含む)、東京都区内各駅で乗車券類の受け取りが可能となった(JR東海の路線を含まない場合に限る)一方、IRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道に移管された各駅(上記の2駅を含む)では2015年3月14日から受け取りができなくなった。
(新)e5489
URL | https://www.jr-odekake.net/goyoyaku/e5489/ |
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使用言語 | 日本語 |
タイプ | インターネット座席予約 |
ジャンル | 鉄道 |
運営者 | 西日本旅客鉄道 |
収益 | 売上 |
アレクサ ランキング | 6,203 |
営利性 | 営利 |
登録 | 座席予約時は必須 |
現状 | 現在運営中 |
2011年3月12日より、九州新幹線鹿児島ルートの博多駅 - 鹿児島中央駅間が全通し、山陽新幹線と直通運転する「みずほ」・「さくら」の運行が開始された。これら山陽・九州新幹線の直通列車、ならびに九州新幹線内運転の「さくら」「つばめ」(一部列車は山陽新幹線区間にも乗り入れ)については、JR西日本とJR九州が連携して行う、インターネット予約サービスで購入が可能である。
2011年3月5日より、JR西日本では「e5489plus」に替わる、「(新)e5489」サービス(JR西日本・JR四国・JR九州の大半の列車、およびJR東海・JR東日本の一部の列車が対象。JR九州エリアについては、3月12日より対応)の導入で、またJR九州では、「JR九州列車予約サービス」の機能を拡充の上、対応している。
とくにJ-WESTカード会員に対しては、通常より割安となる料金(「(新)eきっぷ」・従来の「e5489plus:e割きっぷ」に相当)が設定された。これは従来のe割きっぷとは異なり、特急券のみの予約・発券扱いとし、通常の乗車券と組み合わせて使えるサービスとして変更されたものである(それまでは特急券と同じ区間の乗車券とセットで販売されており、e割きっぷの乗車区間外へ乗り越しする場合は乗車キロ数の区分にかかわらず乗り越し区間の普通運賃が別途必要であった)。
さらに新サービスにおいては、区間・列車・設備・席数が限定されるが、乗車日3日前までの予約で「(新)eきっぷ」以上に割安となる「e早特」も設定された。こちらもJ-WESTカード会員専用で特急券のみの予約・発券扱いとなるため、通常の乗車券や往復割引乗車券との組み合わせ、他にも学割等の割引乗車券との組み合わせが可能である。新幹線は新大阪駅・新神戸駅⇔熊本駅・鹿児島中央駅間のみの設定であるが、北陸方面の「サンダーバード」や南紀方面の「くろしお」、関空特急「はるか」のグリーン車にも格安で設定されており、出張等の際には利便性の高いサービスである。
なお、JR九州のJQ CARD会員については、「JR九州列車予約サービス」において、山陽・九州新幹線の「(新)eきっぷ」「e早特」が購入可能である。
なお(新)e5489サービスにおいては、JR東海エリアでは全域を対象としているが、JR東日本エリアでは以下の駅が北限の扱いとなっている。
ただし、これらの駅もしくはこれより南で接続する路線のうち、只見線、水郡線、磐越東線については予約購入できない。
また、四国エリア内でも、土佐くろしお鉄道については、土讃線と予土線を連続して乗車する場合以外は予約購入はできない。したがって中村方面へ直通する列車に乗車する場合は窪川駅まで購入し、同社区間は着駅または車内で精算することになる。
なおJR東海とJR西日本が運営する、東海道・山陽新幹線を対象とするエクスプレス予約(EX-ICサービスを含む)においては、2012年7月21日より、山陽新幹線区間(新大阪駅 - 博多駅)における九州新幹線関連の3列車での利用が可能になった。ただし、九州新幹線区間(博多駅 - 鹿児島中央駅)を含む利用、ならびに、山陽新幹線区間における前述3列車でのグリーンプログラムによるアップグレードサービスの利用(ポイントの付与のみ可能)や早割サービス(EX-IC早特など)は、引き続き対象外となっている[3] [4]。
チケットレス特急券
2008年10月18日から期間限定(当初は2009年3月31日までだったが、2011年3月4日まで延長された)でe5489plus(当時)の付帯サービスとしてJ-WESTカード会員限定で、特急「はるか」(米原駅 - 関西空港駅間)・「びわこエクスプレス」(米原駅 - 大阪駅間)をはじめとした、在来線特急列車の普通車指定席がチケットレスで利用できるサービスとして導入された[5]。また、2009年10月1日からは「北近畿(現:こうのとり)」「文殊」「タンゴエクスプローラー」(新大阪駅 - 篠山口駅間)・「くろしお(当時は「スーパーくろしお」「オーシャンアロー」でも)」(京都駅 - 和歌山駅間)についても設定されるようになった。
指定席特急券のみの発売で乗車券は別途必要(定期券やICOCAの利用も可能)。指定券の代わりに携帯電話・スマートフォンの予約画面もしくはパソコンの予約画面をプリントアウトしたものを提示する必要がある。発売は利用当日もしくは前日のみで、列車発車前なら何度でも変更が可能である。
2011年3月5日より、従来の「e5489plus」に代わる、「(新)e5489」サービスがスタートしたことで、チケットレス特急券サービスが恒久的なものとなり、対象列車・エリアも拡大された。e5489plusでは大阪駅を中心とした設定であったが、(新)e5489サービスではこれに加え、近江今津駅→京都駅・大阪駅間(大阪行きのみ)、京都駅 - 亀岡駅・園部駅間、京都駅・大阪駅 - 三ノ宮駅・神戸駅・姫路駅間などにも拡大された。
2012年3月17日からは、岡山駅~高松駅を結ぶ、快速「マリンライナー」でも利用可能になった(グリーン席・指定席が対象)。 2013年8月29日からは、大阪駅・京都駅→近江今津駅間(近江今津方面行き)にも拡大された。(臨時特急「ビジネスサンダーバード号」も新たに対象となった。)
同サービス設定区間とeきっぷのみ設定されている区間とをまたがって乗車する場合、チケットレス特急券とeきっぷを途中駅で分割購入すると通しでeきっぷを購入するより安くなるケースが存在する。
終了したサービス
5489サービス(電話予約)
電話でJR北海道・JR東日本・JR東海を含むJR全線の指定券(寝台券や食堂車ディナー券も含む)のクレジットカードを用いた購入、またJR西日本・JR四国・JR九州の指定券のクレジットカードを用いない予約が可能だった。また一部の特別企画乗車券(トクトクきっぷ)の購入も可能だった。運賃・料金については特別な金額の割引はなく通常の発売額と同額である。
2001年9月までは、当時JR西日本直営だった旅行センター「Tis」での受け取りも可能だったが(当時所在した東京都内などJR西日本エリア外の市中店舗での受け取り可否は不明)、同年10月の日本旅行への営業譲渡に伴い不可能になった。
列車の発車一週間前までに申し込めば乗車券類の全国への宅配(「5489宅配便」、有料)を行っていた。さらに宅配の際にメッセージカード(「for you メッセージサービス」、無料)を添えることもできた。
2017年9月30日をもってサービスの一般受付は終了(J-WESTカード会員専用の、同サービスの特別電話番号によるサービスは継続)した。駅プランや一部のトクトクきっぷは電話での取り扱いも継続されるが、電話番号は変更となった。
(旧)e5489
パソコンから主にJR西日本エリアを発着する列車の指定券・乗車券の予約が可能であった。予約には、あらかじめクレジットカードを登録しておく必要があった。2007年10月31日サービス終了。
e5489plus
パソコンまたは携帯電話から、山陽新幹線・JR西日本の在来線主要特急列車を対象にした「(旧)eきっぷ」、「e割きっぷ」の予約が可能であった。通常の運賃・特急料金よりも割引になっていたほか、乗車券類の受け取り前であれば何度でも手数料無料で変更可能などの特徴があった。J-WESTカード会員がJR西日本の主要特急列車(山陽新幹線をのぞく)を予約すると「e割きっぷ」が発売され、それ以外(J-WESTカード・ベーシック会員、およびe5489plusサービスでのJ-WEST会員登録者(一般クレジットカード会員)による山陽新幹線の予約を含む。山陽新幹線においてエクスプレス予約が利用可能な顧客には、そちらの利用を推奨していた。)の場合は「(旧)eきっぷ」が発売された。発売額は、「e割きっぷ」の方がより安価であること以外の違いはなかった。
JR四国エリアでは、e5489plusでの予約・受取ができなかったが、2009年10月1日より、岡山駅を発着するJR四国エリアの列車(松山方面行き特急「しおかぜ」・高知方面行き特急「南風」・高松行き快速「マリンライナー」)の予約・受取が可能となった。
e5489plusでは在来線特急列車と新幹線および特急列車同士(福知山駅での乗り換えを含む)の乗継割引適用の特急券が発売できなかったため、電話予約である5489サービスの利用を推奨していた。ただし、区間によっては5489サービスとe5489plusの併用や、エクスプレス予約とe5489plusの併用のように特急券を分けて購入した方が安い場合もあった。
2011年3月4日をもって、前述の(新)e5489に代わる形でサービスが終了した。
脚注
- ↑ 四国へのご旅行に便利なお知らせ・「5489」電話予約サービスの対象エリア拡大 - 西日本旅客鉄道 JRニュース 2008年4月28日
- ↑ JRカード・ビューカード・JR東海エクスプレスカード(CedynaCF/JCB・VISA・Masterブランド付きのみ)・JRタワースクエアカード(クレジット機能付きのみ)・JQ CARDについては付帯された国際ブランド(UC・DC・MUFGとも提携の場合は国内ブランド扱いも可)の一般クレジットカードと同等の取り扱いとなる。このため、国際ブランドのないNICOS JRカード(国内専用)は本サービスでは使用できない(みどりの窓口・みどりの券売機での直接購入ではJRカード扱いで可)。
- ↑ 「エクスプレス予約」における山陽新幹線(新大阪〜博多)区間の「みずほ」「さくら」号の取扱いについて - 東海旅客鉄道株式会社 ニュースリリース 2011年11月30日閲覧
- ↑ 【(エクスプレス予約)会員の皆様へ】エクスプレス予約における山陽新幹線区間(新大阪~博多)での「みずほ」「さくら」「つばめ」の取扱いについて - エクスプレス予約ホームページ(JR東海・JR西日本の共同運営)TOPICS:2012年6月4日付
- ↑ 10月18日「はるか」・「びわこエクスプレス」号の指定席がチケットレスでご利用いただける「チケットレス特急券」サービス開始! - 西日本旅客鉄道 JRニュース 2008年9月18日
関連項目
- えきねっと - 東日本旅客鉄道の指定券・乗車券予約サービス。
- JR九州列車予約サービス - 九州旅客鉄道の指定券・乗車券予約サービス。