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{{JIS2004}}
 
{{JIS2004}}
'''JIS X 0213'''(ジス X 0213)は[[JIS X 0208]]:1997を拡張した、[[日本語]]用の[[符号化文字集合]]を規定する[[日本工業規格]] (JIS) である。規格名称は「'''7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合'''」である<ref name="jisdb"/>。
+
'''JIS X 0213'''(ジス X 0213)
  
2000年に制定、2004年、2012年<ref name="jisdb">{{cite web |url=http://www.webstore.jsa.or.jp/webstore/Com/FlowControl.jsp?lang=jp&bunsyoId=JIS+X+0213%3A2000&dantaiCd=JIS&status=1&pageNo=0 |title=JSA Web Store - JIS X 0213:2000 7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合 |accessdate=2015-03-23}}</ref>に改正された。2000年に制定されたJIS X 0213:2000は通称「'''JIS2000'''」と呼ばれている。2004年に改正されたJIS X 0213:2004は通称「'''JIS2004'''」と呼ばれている。
+
平成12年(2000)にJIS(日本工業規格)で定めた符号化文字集合の規格。規格番号はJIS X 0213:2000(通称JIS2000)。前身となるJIS X 0208を拡張し、JIS第3水準1259字、第4水準2436字を含む4344字を追加。上位互換性をもつ。
  
JIS X 0208を拡張した規格で、JIS X 0208が規定する6879字の[[図形文字]]の集合に対して、日本語の文字コードで運用する必要性の高い4354字が追加され、計1万1233字の図形文字を規定する。JIS X 0208を拡張する点において[[補助漢字|JIS X 0212]]:1990と同目的であるが、JIS X 0212とJIS X 0213との間に[[互換性]]はない。JIS X 0212がJIS X 0208にない文字を集めた文字集合であるのに対し、JIS X 0213はJIS X 0208を包含し更に第三・第四水準漢字などを加えた[[上位集合]]である。
+
平成16年(2004)に第2次規格JIS X 0213:2004(通称JIS2004)に改正。168字の字形変更とJIS第3水準への10字の追加が行われ、非漢字1183字も含め、合計1万1233字の字形が規定された。平成24年(2012)に第3次規格JIS X 0213:2012に改正。
  
== 特徴 ==
+
*[[JIS漢字]]
JIS X 0212([[補助漢字]])が頻度調査を中心に追加文字を選定し、典拠用例などは[[大漢和辞典|諸橋漢和]]への参照情報を付加した程度だったのに対し、JIS X 0213ではJIS X 0208:1997 (97JIS) においてJIS X 0208の収載字体の用例・典拠を徹底して調べ上げ、同定したのと同様の手法で一般に使われる字(狭義の[[字体]]。以後「字」は狭義の「字体」を指す<!--説明になっていないと思う。必要ならば「狭義」などという言葉を使わず具体的な説明を与えてほしい。-->)でJIS X 0208に収録されていないものを追加した。そのため、JIS X 0212と同じ字が含まれていることもあるが、JIS X 0212では収録されていてもJIS X 0213では[[包摂 (文字コード)|包摂]]規準を使って特に増やさなかった字がある。
 
  
拡張にあたっては、JIS X 0208の1997年改訂で保留領域とされた部分に字を増やす方針で行われ、非漢字659字、第三水準として1249字、第四水準として2436字を追加した。実装では、JIS X 0208:1997で保留領域とされた部分に非漢字及び第三水準の文字を入れて第一[[符号面|面]]とし、その後ろに第四水準の文字を第二面として加えた。さらに2004年の改正で、第三水準に10字が追加され、168字の例示字形が変更された。
 
 
第二面は第一面と同じく94区94点で構成されているが、そのうち文字の存在する符号領域は1, 3–5, 8, 12–15, 78–94区に限られる。この奇妙な配置はJIS X 0212[[補助漢字]]の存在する場所を避けた結果である。これにより[[Extended Unix Code|EUC]]エンコードされた文章でJIS X 0212補助漢字を用いたものとJIS X 0213第二面を用いたものの判別が可能である。さらに両方を用いることも原理的には可能である(ただし、その規格は存在しない)。
 
 
しかし、JIS X 0208:1997で保留領域とされた部分は、過去のJIS X 0208で自由領域とされ、実装各社によって外字領域として使用されていた部分であり、実態としては既に使われている領域であった。ここに新たに文字を配置した規格案に対し実装各社側より意見があり、最終審査において各種符号化方式が「参考」(規格本体ではない)とされることになった。その一方で、JIS X 0208の空き領域を規定通り未使用としていた[[UNIX]]系ソフトウェアでは対応が比較的容易であり、複数の実装が存在する。
 
 
== JIS X 0208に対して追加された文字の概略 ==
 
*非漢字
 
*:{{Main|JIS X 0213非漢字一覧}}
 
**記述記号 - [[逆疑問符]]、[[ダッシュ (記号)|二分ダーシ]]、[[ダブルハイフン]]等
 
**音声記号類 - [[セディーユ]] 、[[マクロン]]、[[声調記号]]等(合成可能含む)
 
**[[準仮名]]・漢字 - [[踊り字#くの字点(くのじてん)|くの字点]]、[[踊り字#二の字点(にのじてん)|ゆすり点]]、[[枡記号|ます記号]]等
 
**括弧記号 - [[引用符|ダブルミニュート]]、[[括弧#二重丸括弧⦅⦆|二重括弧]]、[[括弧#ギュメ«»|ギュメ]]等
 
**学術記号 - [[空集合]]、アレフ、エイチバー([[プランク定数]])等
 
**単位記号 - [[ユーロ記号]]、[[リットル]]等
 
**一般記号 - 著作権表示記号、[[スート|トランプ記号]]、[[ビュレット (記号)|ビュレット]]、[[矢印|斜め矢印]]等
 
**[[ローマ数字]](大文字・小文字)
 
**分数
 
**拡張[[ラテン文字]] - [[ダイアクリティカルマーク]]付きラテン文字各種
 
**[[平仮名]] - [[半濁点]]付きのか行([[鼻濁音]])、「[[ヴ]]」「[[ヵ]]」「[[ヶ]]」に対応する平仮名
 
**[[片仮名]] - 半濁点付きのカ行(鼻濁音)、[[濁点]]付きのワ行、[[アイヌ語仮名|アイヌ語表記用片仮名]]
 
**[[ギリシア文字]] - ファイナル[[シグマ]]([[語末形]])
 
**[[丸数字|丸付き数字]]、丸付き英小文字、丸付き片仮名
 
**歯種記号[[左上、左下、右上、右下、正中過剰歯、上顎、下顎、(波付、波なし)]]
 
**国内実装互換 - [[組文字]]の「[[トン]]」、「[[ドル]]」等
 
**ラテン1 ([[ISO/IEC 8859-1]]) 互換 - [[ソフトハイフン]]、[[上付き文字|上付き数字]]、[[ノーブレークスペース]]
 
*漢字
 
*:{{Main|JIS X 0213漢字一覧の1面}}
 
*:{{Main|JIS X 0213漢字一覧の2面}}
 
**第3水準漢字(以下の文字を含む)
 
***JIS X 0208:1983で字体が大きく変更された29文字
 
***[[人名用漢字]]許容字体(現在は人名用漢字に統合されている)・[[常用漢字]]表康熙字典体別掲字
 
***[[地名]]
 
***[[部首]]
 
**第4水準漢字
 
***第3水準以外で頻繁に使用される漢字
 
 
== 文字の表記方法 ==
 
JIS X 0213ではJIS X 0208まで用いられていた「区点」に「[[面 (文字コード)|面]]」を加え「面区点」となり、「面-区-点」でコード表記を行う。例えば1面3区33点の「A」は「1-3-33」とあらわす。
 
 
== 符号化方式 ==
 
=== JISベースの文字コード ===
 
[[文字符号化方式|符号化方式]]は、[[ISO/IEC 2022]]にそった形のみ「規定」としてあり、[[ISO-2022-JP-2004]]、[[Shift_JIS-2004]]、[[EUC-JIS-2004]]は「参考」として記述がある。これらのコード名は今のところ[[Internet Assigned Numbers Authority|IANA]]が登録していないので、[[Multipurpose Internet Mail Extension|MIME]]等では "X-" で始まる私用の名称として用いる必要があることになる。
 
Shift_JIS-2004は、[[macOS]]や[[Java|Java 7]]などでは既に実装しているが、Windowsでは従来のシフトJIS([[Microsoftコードページ932|コードページ932]])と互換性がないことを理由に実装していないため、広く利用することができない。
 
 
=== Unicodeとの対応 ===
 
JIS X 0213制定当時はいくつかの文字に対応する[[Unicode]]符号が存在しなかったが、Unicode 3.1およびUnicode 3.2で追加された。ただし、
 
*漢字の内[[CJK互換漢字]]領域に追加されたものを除くと[[基本多言語面]] (BMP) 外のCJK統合漢字 拡張B領域に追加されることとなった。該当する文字は初版に302字、2004年追加分に1字の計303字ある。これらを使用する場合は、[[UTF-8]]では4バイト長コードに、[[UTF-16]]では[[Unicode#サロゲートペア|サロゲートペア(代用対)]]に対応する必要がある。[[UTF-32]]に対応している場合はそのまま使用可能である。
 
**例えば1面14区2点の点の付いた「{{JIS2004フォント|&#x2000B;}}」はU+2000Bに割り当てられた。
 
*非漢字の内半濁点付き仮名、アクセント付きIPA記号で従来のUnicodeに単独の符号として無いもの、[[声調記号|声調の上昇調、下降調を示す記号]]は2つのUnicode符号を組み合わせて表すこととなった。該当する文字は全部で25字ある。これらを[[OpenType]]で使用するには、オペレーティングシステムやアプリケーションが、OpenTypeのグリフ置換機能に対応する必要がある(この場合グリフ置換のうち、複数の隣り合うグリフをある一つのグリフに置換する機能を使用)。
 
**例えば1面4区87点の[[半濁点]]付き「{{JIS2004フォント|[[か゜|か゚]]}}」は「か」のU+304Bの後に合成用半濁点のU+309Aを付けて表すこととなった。
 
**1面11区69点の声調記号上昇調および1面11区70点声調記号下降調はU+02E5とU+02E9の組み合わせで表されるが、これはUnicode BookのChapter 7.8に基づくものである。これによると、U+02E5-U+02E9の5つの記号のうち複数が隣り合うと、上下の声調変化を示す記号ができるというものである。
 
 
なお、[[Microsoft Windows Vista|Windows Vista]]以降や[[macOS]]ではこれらに対応している。[[Microsoft Windows XP|Windows XP]]ではサロゲートペア(代用対)に対応しており、Service Pack 2以上を適用することによってグリフ置換にも対応する。[[Microsoft Windows 2000|Windows 2000]]はサロゲートペアに対応しているものの初期設定では無効化されておりレジストリの設定が必要である([[Help:特殊文字#古代文字と人工文字]]参照)。またグリフ置換には未対応である。
 
 
アプリケーション側の対応も必要である。[[Microsoft Office]]のXP以降のバージョンやWindows Vistaに付属する[[Internet Explorer]] 7.0、Windows XP以降に付属するメモ帳やワードパッドなどでは対応済みである。
 
 
=== ほかの実装方法 ===
 
*JIS X 0213が制定されてすぐのころは、UnicodeにはJIS X 0213が実装されていなかったため、[[外字]]領域に文字を定義して使用することが多く行われていた。いくつかの[[フリーソフトウェア|フリー]]フォントではそのような実装が行われている<ref>[http://www.eonet.ne.jp/~kotobukispace/ddt/jisx0213/jisx0213.html 新漢字則 (JIS X 0213:2004)] にあるイオが作成した「Windows 9x/NT を JIS X 0213 対応にするパッチ」はそのような実装が行われている例である。</ref>。
 
*[[日本のデータ放送]]などで使用される[[ARIB STD-B24]]では、[[ARIB外字|ARIBの文字符号化方法]]の文字セットとしてJIS X 0213が使用可能となっている。「JIS互換漢字1面集合」でJIS X 0213:2004の1面、「JIS互換漢字2面集合」でJIS X 0213:2004の2面が使用される。この符号化方式の中には「国際符号化文字集合」を使用する方法があり、通常のUnicodeのマッピングのほか、「BMPセット」としてUnicodeでの「基本多言語面」ですべてを表現できるようにJIS X 0213での「[[追加漢字面]]」の文字を「[[基本多言語面]]」の[[外字]]領域にマッピングしなおした文字セットが別に使用可能とされている。
 
*JAVA 7では通常のShift_JIS-2004形式の実装(x-SJIS_0213)のほかShift_JIS-2004に[[Microsoftコードページ932]]を上書きした符号化方式(x-MS932_0213)に対応している。
 
 
== 先行国内実装との互換性 ==
 
JIS X 0213の第1面13区には、[[PC-9801]]から続く[[機種依存文字]]とされてきた[[Microsoftコードページ932#NEC_特殊文字・IBM_拡張文字|NEC特殊文字]]が、一部を除き同じ面区点番号で登録されている。
 
 
このため、これまで典型的な[[機種依存文字]]として挙げられてきたNEC特殊文字を使った文書がShift_JIS-2004として解釈できるようになった。
 
 
== JIS X 0213:2004の改正 ==
 
{| class="wikitable" style="line-height:100%;float:right;text-align:center;white-space:nowrap"
 
|+表1: JIS X 0213:2004 により変更された文字
 
!変更のあった文字
 
|-style="background:#FFF;speak:spell-out"
 
|{{JIS90フォント|逢芦飴溢茨鰯淫迂厩噂餌襖迦牙廻恢晦{{Bgcolor|#DD0|蟹}}葛鞄釜翰翫徽<br>祇汲灸笈卿饗僅喰櫛屑粂祁隙倦捲牽鍵諺巷梗{{Bgcolor|#DD0|膏}}鵠甑叉<br>榊薩鯖錆鮫餐杓灼酋楯薯藷哨鞘杖蝕訊逗摺撰煎煽穿箭<br>詮噌遡揃遜腿蛸辿樽歎註瀦捗槌鎚辻挺鄭擢溺兎堵屠賭<br>瀞遁謎灘楢禰牌這秤駁箸叛挽誹樋稗逼謬豹廟瀕斧蔽瞥<br>蔑篇娩鞭庖蓬鱒迄儲餅籾爺鑓愈猷漣煉簾榔}}<span style="font-family: 'ヒラギノ角ゴ Pro W3','Hiragino Kaku Gothic Pro','メイリオ',Meiryo,'A-OTF 新ゴ Pro R','AXIS Std R','小塚ゴシック Pro R','IPAexゴシック','Takaoゴシック','IPA Pゴシック','MS Pゴシック','Arial Unicode MS',Komatuna,'VL ゴシック','東風ゴシック','さざなみゴシック','XANO明朝U32','XANO明朝','和田研中丸ゴシック2004ARIB','和田研中丸ゴシック2004P4','和田研細丸ゴシック2004ARIB','和田研細丸ゴシック2004P4'; background-color:#DD0">屢</span>{{JIS90フォント|冤叟咬嘲<br>囀徘扁{{Bgcolor|#DD0|棘}}橙狡{{Bgcolor|#DD0|甕}}甦疼{{Bgcolor|#DD0|祟}}竈筵篝腱艘芒虔蜃蠅訝{{Bgcolor|#DD0|靄}}靱騙鴉}}
 
|-
 
!style="speak:none"|字体の変更前後の比較
 
|-
 
|style="speak:none"|[[File:JIS X 0213 2000-2004.gif|JIS X 0213の字体の変更前後の比較]]
 
|}
 
=== 例示字形の変更 ===
 
JIS X 0213:2004は、JIS X 0213:2000の例示字形を変更している。変更があったのは表1の通りである。
 
 
全部で168字あり、おおむね、[[拡張新字体]]から、いわゆる[[康熙字典|康熙字典体]]型へ変更されている。「叉」や「釜」などは筆押さえを取っている。また、「蟹」(「解」と「虫」を離した)や「祟」(出を小さくした)などのように{{Bgcolor|#DD0|違いが分かりにくいもの}}もある。
 
 
この変更は、[[国語審議会]]の答申「[[表外漢字字体表]]」に示されている字体に合わせるものである。ただし、文字コード規格とは文字の符号化表現を定めるものであり、例示字形は何ら規範的な役割を持たないことを謳っていながら、こうした変更を行うことに対して批判的な意見が公開レビューなどで寄せられた。
 
{{-}}
 
 
=== 追加された10文字 ===
 
{| class="wikitable" style="line-height:100%;float:right;text-align:center;white-space:nowrap;"
 
|+表2: JIS X 0213:2004 で追加された文字
 
!追加された10文字
 
|-style="background:#FFF;"
 
|{{JIS2004フォント|俱剝&#x20B9F;吞噓姸屛幷瘦繫}}
 
|-
 
!従来の文字
 
|-style="background:#FFF;"
 
|{{JIS2004フォント|倶剥叱呑嘘妍屏并痩繋}}
 
|}
 
第3水準に追加された10字は表2の通りである。Unicodeで別の符号が与えられていたために追加されたものである。これらは表の下に示した従来の文字に対する異体字である。
 
 
=== フォントの対応 ===
 
*[[マイクロソフト]]は[[2007年]]に発売した[[Microsoft Windows Vista|Windows Vista]]から、標準搭載フォント<ref>「[[メイリオ]]」、「[[MS ゴシック]]3書体(MS ゴシック、MS Pゴシック、MS UI Gothic)」および「[[MS 明朝]]2書体(MS 明朝、MS P明朝)」がJIS X 0213:2004対応フォントである。</ref>の字形を旧来のJIS X 0208:1990のものから、JIS X 0213:2004のものに変更した。また、旧来の字形を表示できるフォントパッケージも公開された<ref>「[https://web.archive.org/web/20080504112149/http://www.microsoft.com/japan/windows/products/windowsvista/jp_font/default.mspx Microsoft Windows Vista:JIS X 0213:2004 対応と新日本語フォント「メイリオ」について](2008年5月4日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])」を参照。</ref>。
 
*[[アップル (企業)|アップル]]も2007年発売の[[Mac OS X v10.5]]において、例示字形の変更に対応した[[ヒラギノ|ヒラギノ N]]フォントを追加している。
 
*[[情報処理推進機構|IPA]]が[[Linux]]などのOSで使用するための[[フリーフォント]]として公開している[[IPAフォント]]もフォントの字形をJIS X 0213:2004のものに変更した<ref>2007年10月に公開したIPAフォントVer.2からJIS X0213:2004に準拠した。詳細は{{PDFlink|[https://web.archive.org/web/20100307052757/http://www.ipa.go.jp/about/press/pdf/100226Press.pdf IPA フォント新シリーズの公開]}}(2010年3月7日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])を参照。</ref>。
 
 
上記対応によりほぼすべてのOSにおいてJIS X 0213:2004の字形が標準で使用可能となった。
 
 
JIS X 0213:2004では、JIS X 0213:2004で規定されているすべての文字種が含まれていて、各文字がJIS X 0213:2004での包摂基準に従っており、JIS X 0213:2004で規定されているそれぞれの文字の区別がつけることができる(たとえばJIS X 0213:2004での異体字関係となる「神(片仮名の「ネ」の字形に似た辺)」と「{{JIS2004フォント|&#xFA19;}}(漢字の「示」の字形の辺)」が違う字形となっている)ことが求められているだけであり、例示字形と完全に同一の字形であることが求められているわけではないので、JIS X 0213:2004の包摂基準範囲内で自由に字形を選択してもJIS X 0213:2004に従った字形(たとえば「辻」が二点之繞でなくてもJIS X 0213に従った字形)ということができる。ただし、一般的にJIS X 0213:2004に従った字形のフォントとして発売されているフォントは、二点之繞や食偏なども含めてJIS X 0213:2004の例示字形に沿った字形を選択しているフォントがほとんどである。
 
 
ただし、一部JIS X 0213:2004のコードポイントが割り当てられているにも関わらず、同じ字形であるがためにUnicodeのコードポイントの全てに対応していないフォントも少なからず存在する。以下にそのケースを挙げる。
 
*<span class="Unicode">[[Ð]]</span> - U+00F0([[アイスランド語]]、[[フェロー語]]、[[古英語]])
 
*<span class="Unicode">[[Đ]]</span> - U+0111([[クロアチア語]]、[[サーミ語]]、[[ベトナム語]])
 
*<span class="Unicode">[[Ɖ]]</span> - U+0256([[エウェ語|エヴェ語]])
 
以上の3つは、JIS X 0213:2004対応のフォントを使用しても、その全ての表示が保証されるわけではない<ref>例えば「[[ヒラギノ|ヒラギノ角ゴ ProN W3]]」では、<span class="Unicode">Ð</span> (U+00F0) 以外に対応していない。</ref>。ただし小文字 (<span class="Unicode">ð, đ, ɖ</span>) に関しては、形状が全て異なるため、JIS X 0213:2004対応フォントで全て表示させることが可能。
 
 
== JIS X 0213:2012の改正 ==
 
[[2010年]][[11月30日]]の[[常用漢字表]]改定に対応して、引用例の変更、附属書12の追加がなされた<ref name="jisdb" />。
 
 
== 参考文献 ==
 
*{{Cite book|和書|year=2000|month=1|title=JIS X 0213:2000 7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合|publisher=日本規格協会|location=東京}}(2000年1月20日制定)
 
*{{Cite journal|和書|author=芝野耕司|authorlink=芝野耕司|year=2000|month=3|title=JIS X 0213(7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合)の制定|journal=標準化ジャーナル|volume=30|issue=3|pages=pp.3-7|publisher=日本規格協会|location=東京}}
 
*{{Cite journal|和書|author=安岡孝一|authorlink=安岡孝一|coauthors=[[安岡素子]]|year=2000|month=3|title=JIS X 0212とJIS X 0213|journal=京都大学大型計算機センター研究セミナー報告|volume=第64回|pages=pp.19-46|publisher=京都大学大型計算機センター|location=京都}}([[2000年]][[3月24日]])
 
*{{Cite journal|和書|author=安岡孝一|year=2000|month=4|title=JIS X 0213の符号化表現|journal=人文学と情報処理|issue=26|pages=pp.9-17|publisher=勉誠出版|location=東京}}
 
*{{Cite journal|和書|author=芳賀進|authorlink=芳賀進|year=2000|month=4|title=JIS符号化文字集合の現在——非漢字(記号類)について|journal=人文学と情報処理|issue=26|pages=pp.18-22|publisher=勉誠出版|location=東京}}
 
*{{Cite book|和書|author=芝野耕司(編著)|year=2002|month=5|title=増補改訂 JIS漢字字典|publisher=日本規格協会|isbn=4-542-20129-5}}
 
*{{Cite book|和書|year=2004|month=2|title=JIS X 0213:2004 7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合(追補1)|publisher=日本規格協会|location=東京}}([[2004年]][[2月20日]]改正)
 
*{{Cite journal|和書|author=佐藤敬幸|authorlink=佐藤敬幸|year=2004|month=4|title=JIS X 0213(7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合)の改正について|journal=標準化ジャーナル|volume=34|issue=4|pages=pp.8-12|publisher=日本規格協会|location=東京}}
 
*{{Cite journal|和書|year=2004|month=11|title=人名用漢字の文字符号に関する規格検討会報告|journal=標準化ジャーナル|volume=34|issue=11|pages=pp.10-11|publisher=日本規格協会|location=東京}}
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}{{Reflist}}
 
 
== 関連項目 ==
 
*[[JIS漢字字典]]
 
*[[Template:JIS2004]]
 
*[[Template:JIS2004フォント]]
 
 
== 外部リンク ==
 
*{{PDFlink|[https://web.archive.org/web/20060212053951/http://www.itscj.ipsj.or.jp/ISO-IR/233.pdf JIS X 0213:2004 第1面の文字表とエスケープシーケンス]}} - [[インターネットアーカイブ|ウェイバックマシン]](2006年2月12日アーカイブ分)
 
*{{PDFlink|[https://web.archive.org/web/20030917173629/http://www.itscj.ipsj.or.jp/ISO-IR/229.pdf JIS X 0213:2000 第2面の文字表とエスケープシーケンス]}} - [[インターネットアーカイブ|ウェイバックマシン]](2003年9月17日アーカイブ分) - 2004年改正では2面には変更なし
 
*{{Wayback |url=http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0004964/ |title=JIS漢字コード表の改正について(経済産業省プレス) |date=20110515162601}}
 
*[http://internet.watch.impress.co.jp/www/column/ogata/ 小形克宏の「文字の海、ビットの舟」——文字コードが私たちに問いかけるもの] - INTERNET Watch
 
*[http://kosekimoji.moj.go.jp/kosekimojidb/jsp/mojidb/people_help.html JIS2004文字コードについての法務省の説明]
 
*[http://www.aozora.gr.jp/newJIS-Kanji/newJIS1.html 新JIS漢字時代の扉を開こう!]
 
*[http://www.asahi-net.or.jp/~wq6k-yn/code/enc-x0213.html JIS X 0213の代表的な符号化方式]
 
*[http://www.asahi-net.or.jp/~sd5a-ucd/freefonts/XANO-mincho/ XANO明朝フォント JIS X 0213:2004 全グリフを収録した無償TrueTypeフォント]
 
*[http://ossipedia.ipa.go.jp/ipafont/ IPAフォント(一般利用者向け許諾にあわせJIS X 0213:2004対応)]
 
  
 
{{文字コード}}
 
{{文字コード}}
 
+
{{テンプレート:20180815sk}}
 
[[Category:JIS|X0213]]
 
[[Category:JIS|X0213]]
 
[[Category:日本語用の文字コード]]
 
[[Category:日本語用の文字コード]]

2018/10/23/ (火) 08:40時点における版

この項目には、JIS X 0213:2004 で規定されている文字が含まれています(詳細)。

JIS X 0213(ジス X 0213)

平成12年(2000)にJIS(日本工業規格)で定めた符号化文字集合の規格。規格番号はJIS X 0213:2000(通称JIS2000)。前身となるJIS X 0208を拡張し、JIS第3水準1259字、第4水準2436字を含む4344字を追加。上位互換性をもつ。

平成16年(2004)に第2次規格JIS X 0213:2004(通称JIS2004)に改正。168字の字形変更とJIS第3水準への10字の追加が行われ、非漢字1183字も含め、合計1万1233字の字形が規定された。平成24年(2012)に第3次規格JIS X 0213:2012に改正。




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