アースダム

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アースダムの構造.jpg

アースダム

 土を盛り、締め固めてつくるダム。遮水のためにダムの中央部に粘土などで心壁(コア)をつくる場合もある。ダムの上流面は貯水池の波や降雨による浸食を防ぐために石張り、コンクリートブロック張りなどを施し、天端と下流面は降雨による浸食を防ぐために草を植えて防護する。天端は舗装されることもある。堤体材料の土は入手しやすく、施工が簡単なので、日本では古くから灌漑(かんがい)用の溜池(ためいけ)の堰堤(えんてい)としてつくられてきた。現代でもおもに灌漑用のダムとして築造されているが、洪水・地震に対する安全性が低いので、小規模のものが多い。2011年版ダム年鑑(日本ダム協会)によると、日本には高さ15メートル以上のアースダムが1310(ダム総数の約48%)あるが、92%は高さ30メートル以下である。もっとも高いのは高さ60.5メートルの清願寺ダム(熊本県球磨(くま)川水系免田川、1978年竣工)である。

 アースダムは世界では紀元前2000年ごろにメソポタメアでつくられたのが最初であるといわれている。いろいろな国で多くのアースダムがつくられている。小規模のものが多いが、20世紀後半以降は土質力学と施工法の進歩により200メートルを超える大きなダムもつくられている。既設アースダムのうちもっとも高いのは高さ300メートルのタジキスタンのヌレークダム(1980年竣工)で、高さ305メートルの中国の錦屏(ジンピン)第1ダム(アーチダム、2012年竣工)に次いで世界で2番目に高い。



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