エドモントン

提供: miniwiki
2018/8/5/ (日) 22:50時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先:案内検索
カナダ > アルバータ州 > エドモントン

エドモントン市
City of Edmonton
標語 : "Industry - Integrity - Progress"
位置
エドモントン市の位置(アルバータ州)の位置図
エドモントン市の位置(アルバータ州)
座標 : 西経113度31分北緯53.567度 西経113.517度53.567; -113.517
歴史
入植 1754年
創設 1795年
町制
市制
1892年
1904年
旧名 エドモントン + ストラスコナ(吸収合併)
行政
カナダの旗 カナダ
  25px アルバータ州
 Region Edmonton Capital Region
 行政区 第11区分
 市 エドモントン市
地理
面積  
  市域 684.37 km2 (264.2 mi2)
  都市圏 9417.88 km2 (3636.3 mi2)
標高 668 m (2192 ft)
人口
人口 2011年[1]現在)
  市域 812,201人
    人口密度   1,186.8人/km2(3,074人/mi2
  市街地 960,015人
  都市圏 1,159,869人
    都市圏人口密度   123.0人/km2(319人/mi2
  備考 カナダ国内5位
公式ウェブサイト : www.edmonton.ca

エドモントン: Edmonton[2])は、カナダアルバータ州にある都市。同州の州都であり、州内ではカルガリーに次ぐ第2の都市である(国内5位)。また、カナダの州都としてはトロントに次ぐ第2位の人口規模を持つ。肥沃な農業地帯が広がるプレーリーに位置し、ノースサスカチュワン川が周辺地域の中心を流れている。

市内人口はおよそ81万人、広域圏人口はおよそ116万人で、北米の100万人都市としては最北端に位置する。州北部で盛んなオイルサンド産業と、ノースウエスト準州で運営されている大規模なダイヤモンド鉱への玄関口となっている。文化や行政、教育が盛んな地域でもある。「ザ・フェスティバル・シティ」[3]と呼ばれるほど年間を通してイベント行事が開催され、市内には北米最大のショッピングモール「ウェスト・エドモントン・モール」と最大の歴史公園「フォート・エドモントン(Fort Edmonton)」がある。

歴史

ファイル:Skiing kananaskis 002.jpg
ゲートウェイ公園にある石油掘削のモニュメント

紀元前10000年から紀元前3000年にはこの地域に人類が住み始めたと言われている。

1795年にはハドソン湾会社北西会社が現在のフォート・サスカチュワンEnglish版に交易地を設け、その後上流の現在のエドモントンの場所へ移動した。1821年に両社は合併し、1830年に現在のアルバータ州会議事堂の場所へ交易所を建設。合併会社の取締役の故郷であるイギリスロンドン郊外にあった町の名(en)を取り「エドモントン」と名付けた。

ハドソン湾会社はこのあたりの土地であるルパート・ランドカナダ自治領(Dominion of Canada)に譲渡し、ノースウエスト準州となった。1870年代に政府が移住者にはかなり安く土地を払い下げた。1897年ゴールドラッシュへ向かうため、立ち寄る人々も増えた。1891年には鉄道が敷設され、1905年にはカナダ北部鉄道(Canadian Northern Railway)がエドモントンを通る大陸横断鉄道を開業させた。

1905年にはノースウェスト準州から分離しアルバータ州ができて、エドモントンが州都となった。1912年には北サスカチュワン川南岸のストラスコナと北岸のエドモントンが合併し人口は53,000人となる。

1930年代には北の産業都市として発展を続け、食料や医療品の空運の物流基地となった。1942年にはアラスカ・ハイウェイが建設され、さらに北方地域への玄関口となった。

第二次世界大戦後、この地域で石油が発見されアルバータ州の産油地域の中心地となった。そのため1973年石油危機以降特に成長を遂げ、郊外も含むと100万人を超える大都市圏となった。産油及び精製は現在でもエドモントンの主要産業であるが、他の産業も徐々に拡大しつつある。

地理

ロッキー山脈の東の、カナダ内陸に位置する。サスカチュワン川の中流にあり、南のプレーリー(大平原)地帯と北の針葉樹林地域の間の「アスペン・パークランドEnglish版」に位置している。

経済

人口動勢

2011年の国勢調査によると、エドモントン市の人口は81万2,201人である。人種別では白人が64.7%、先住民族が5.3%、有色人種のマイノリティが30%(南アジア系が7.2%、中国系が6.2%、フィリピン系が4.6%、黒人が3.8%、東南アジア系が1.9%、ラテンアメリカ系とアラブ系がそれぞれ1.7%、西アジア系が0.8%、韓国・朝鮮系が0.6%、日系が0.3%など)をそれぞれ占める[4][5][6]

気候

長くて寒い冬、夏と冬の気温差が大きい気候により構成される。ケッペンの気候区分では亜寒帯湿潤気候(Dfb)に属する。夏の期間は、好天で昼に暑くなることがあるが全体的には過ごし易い。7月の平均気温は9度~23度ほどで、日中真夏日になったと思いきや朝晩はかなり気温が下がり冷え込むなど日較差が大きいのも特徴。エドモントン市内での過去最高気温は2002年6月26日に観測された34.9 °Cである。一方、冬は寒がきびしく、1月の平均気温は-17°C~-6°C程で真冬にかけては-40°C前後にまで下がり、日中でも-30°Cと猛烈に冷え込むこともある。過去最低気温は1886年1月19日に観測された-49.4°Cで、近年でも2009年12月13日にエドモントン国際空港で-46.1°Cを記録するなど、人口100万人程度の都市の中では-50°C近い気温を記録するロシアノボシビルスククラスノヤルスクなどのシベリア諸都市と並び、世界で最も寒さが厳しい都市と言える。竜巻が発生することもあり、1987年には甚大な被害をもたらした。

エドモントン(エドモントン市中央空港)(1981−2010年平均)の気候資料
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C (°F) 11.7(53.1) 14.0(57.2) 23.9(75) 31.1(88) 32.3(90.1) 34.9(94.8) 34.6(94.3) 34.5(94.1) 33.9(93) 28.6(83.5) 21.7(71.1) 16.7(62.1) 34.9(94.8)
平均最高気温 °C (°F) -6.0(21.2) -2.7(27.1) 2.2(36) 11.2(52.2) 17.5(63.5) 21.0(69.8) 23.1(73.6) 22.6(72.7) 17.1(62.8) 10.4(50.7) 0.0(32) -4.5(23.9) 9.3(48.7)
日平均気温 °C (°F) -10.4(13.3) -7.6(18.3) -2.5(27.5) 5.4(41.7) 11.5(52.7) 15.5(59.9) 17.7(63.9) 16.9(62.4) 11.4(52.5) 5.1(41.2) -4.1(24.6) -8.8(16.2) 4.2(39.6)
平均最低気温 °C (°F) -14.8(5.4) -12.5(9.5) -7.2(19) -0.5(31.1) 5.4(41.7) 9.9(49.8) 12.3(54.1) 11.3(52.3) 5.8(42.4) -0.2(31.6) -8.2(17.2) -13.1(8.4) -1.0(30.2)
最低気温記録 °C (°F) -44.4(-47.9) -46.1(-51) -36.1(-33) -25.6(-14.1) -12.2(10) -1.1(30) 0.6(33.1) -1.2(29.8) -11.7(10.9) -25.0(-13) -34.1(-29.4) -48.3(-54.9) -48.3(-54.9)
降水量 mm (inches) 21.7(0.854) 12.0(0.472) 15.8(0.622) 28.8(1.134) 46.1(1.815) 77.5(3.051) 93.8(3.693) 61.9(2.437) 43.5(1.713) 21.7(0.854) 18.0(0.709) 15.0(0.591) 455.7(17.941)
降雪量 cm (inches) 24.5(9.65) 13.4(5.28) 17.4(6.85) 15.3(6.02) 4.9(1.93) 0.0(0) 0.0(0) 0.0(0) 1.0(0.39) 11.6(4.57) 19.1(7.52) 16.4(6.46) 123.5(48.62)
湿度 65.2 61.2 56.5 42.9 40.4 48.2 52.6 51.4 50.1 50.5 64.7 65.4 54.1
平均降雨日数 (≥ 0.2 mm) 1.1 0.83 1.4 5.9 10.5 14.2 14.6 11.1 9.6 5.6 1.5 0.75 77.3
平均降雪日数 (≥ 0.2 cm) 10.7 7.7 7.7 4.2 1.2 0.0 0.0 0.0 0.50 3.2 7.9 9.3 52.4
日照時間 100.8 121.7 176.3 244.2 279.9 285.9 307.5 282.3 192.7 170.8 98.4 84.5 2,344.8
出典: [7]
ファイル:DWEdmonton1.jpg
エドモントン市街
ファイル:Edmonton City Hall.jpg
エドモントン市庁舎

交通

空港

カナダで5番目に利用者の多い空港で、年間乗降客は400万人を超える。IATA:YEG。運営はエドモントン地域空港公団。市街地からは約30km離れているため、空港までの往来には車両(自家用車、タクシー、レンタカー)またはシャトルバスを使う必要がある。
エドモントン市内に位置する空港で、主に個人や法人の小型航空機が利用している。IATA:YXD。運営は電力やガス供給を扱うATCO社により行われている。なお毎年7月、この空港を利用しインディカー・シリーズで「Rexall Edmonton Indy」が開催されている(2007年まではチャンプカー・ワールド・シリーズで開催されていた)。

高速道路

市外の地域と結ぶ高速道路では「イエローヘッド・ハイウェイ」でブリティッシュコロンビア州サスカチュワン州と繋がっている。また「クイーン・エリザベス2世ハイウェイ」によりレッドディアカルガリーの都市へと繋がっている。

鉄道

長距離鉄道としてカナダ国鉄の運営を引き継いだVIA鉄道が市街地北部にある市内空港の近くの駅まで来ている。ジャスパーサスカトゥーンの都市へと繋がっている。

市内交通

ファイル:High level bridge in Edmonton -e.jpg
高架橋の上を走る阪堺から来た電車

市民の足としてエドモントン・トランジット(Edmonton Transit System)がLRT路線(エドモントンLRT)とバスを運営している。1回当たりの大人料金は2013年8月7日現在は3.20カナダドルであり、LRTとバスを90分間乗り継ぐことができる。回数券や定期券も発売されている。子供や高齢者は減額される。このほかハイレベル・ブリッジ・ストリートカーEnglish版として夏季期間限定で路面電車の保存運転も行っており、旧鉄道跡を利用した鉄橋は、路面電車の通る橋としては世界最高の高さとのことである。この路面電車は各国から収集したもので、日本からは大阪の阪堺電気軌道の車両が主力として活躍している。

長距離バス

グレイハウンド・カナダ社の長距離バスによりカナダの他の都市と連絡している。

教育

高等教育

エドモントンは多数の施設及びキャンパスで60,000人以上の学生たちが高等教育を受けているカナダの主要な教育センターの一つとなっている。

本部キャンパスがエドモントンの川の谷間の南側に位置するアルバータ大学は年間10億カナダドルの収入があり、政府管理の国立施設でもある。35,000人もの学生が200以上の学部プログラム並びに170以上の大学院プログラムを受講している。本校のメインキャンパスの建築物は1908年の大学設立日に建てられたのも含めて、890,000平方メートルに90以上の建物から成り立っている。さらにアルバータ大学の図書館は1000万冊以上の蔵書を有し、13,000の電子定期刊行物(全文)並びに500のデーターベースを契約しており、カナダの研究に重点を置く大学の中では蔵書数で2位、学生1人あたり蔵書数で1位にランクされている(2005年現在)[10]

スポーツ

エドモントンを本拠地とする主なプロスポーツチームは以下の通り。

国際競技大会開催について

観光

ランドマーク

ファイル:Alberta Legislative Building 3.jpg
アルバータ州議会議事堂
ファイル:Fort Edmonton Cabin.jpg
フォート・エドモントンの19世紀の建物
ファイル:Bison Elk Island.jpg
エルク・アイランド国立公園のバイソン
ファイル:The World Waterpark - Edmonton.jpg
ワールド・ウォーターパーク

イベント

メディア

エドモントンの主な新聞は、エドモントン・ジャーナルエドモントン・サンである。フリーペーパーには、ラッシュアワー、メトロ、24アワーズがある。また、アートシーン関連のフリーペーパーにはSEEマガジン、Vueウイークリーがある。

エドモントンにはケーブルテレビの基本契約で視聴できる6つのテレビ放送局があるほか、アメリカのテレビ放送も視聴できる。

メトロポリタン・エリア

エドモントンはエドモントン市域に隣接ないし数キロメートル圏内の25市町村を含む都市圏の中心に位置する。エドモントン都市圏内の主な自治体は、シャーウッドパーク(ストラスコナ郡の特区の一部)、セントアルバート、スプルースグローブ、ストーニープレーン、フォートサスカチュワン、ルデュク、ニスク(ルデュク郡の主要工業地区)、ボーモント、デボン、モーリンビルである。

エドモントン出身の著名人

135px
135px
135px
135px
リサ・カント
マイケル・J・フォックス
ウェイン・グレツキー
ゴードン・R・ディクスン

姉妹都市・提携都市

エドモントンは下記の都市と姉妹都市提携を締結している。

脚注

  1. Population and dwelling counts, for Canada, provinces and territories, and population centres, 2011 and 2006 censuses (Alberta)”. Statistics Canada (2012年2月8日). . February 8, 2012閲覧.
  2. 英語発音: [ˈɛdməntən]
  3. Edmonton Tourism. “EdmontonFestival City”. . 2007閲覧.
  4. [1], Aboriginal Population Profile from the 2006 Census, Statistics Canada - Census Subdivision
  5. [2], Community Profiles from the 2006 Census, Statistics Canada - Census Subdivision
  6. [3], National Household Survey (NHS) Profile, 2011
  7. 1981 to 2010 Canadian Climate Normals station data EDMONTON CITY CENTRE A カナダ環境省”. . 2014年8月6日閲覧.
  8. 1961 to 1990 Canadian Climate Normals station data EDMONTON MUNICIPAL A カナダ環境省”. . 2014年8月6日閲覧.
  9. 1981 to 2010 Canadian Climate Normals station data EDMONTON INT'L A カナダ環境省”. . 2014年8月6日閲覧.
  10. University of Alberta Libraries

外部リンク

公式
観光

テンプレート:カナダの州都