ダウニング街10番地

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ナンバー10
Number 10
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情報
用途 首相官邸
所在地 イギリスの旗 イギリス ロンドン
シティ・オブ・ウェストミンスター
ダウニング街
座標 西経0度7分39.5秒北緯51.503389度 西経0.127639度51.503389; -0.127639
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ダウニング街10番地(ダウニングがいじゅうばんち、英語: 10 Downing Street)は、イギリスの首相が居住する官邸[注 1]の所在地であり、官邸またはイギリス首相の代名詞として用いられる[1]。イギリスではナンバー10 (Number 10) と呼ばれることが多い。

概要

ロンドンの中心部、シティ・オブ・ウェストミンスターのダウニング街に位置する官邸は、300年以上の歴史があり、およそ100室を備える。現在の建物は3階建てで、「10」とだけ書かれた玄関の扉が有名である。国有資産なので個人の表札は付けられないためらしいが、そもそもイギリスの家は住居番号や部屋番号だけを表示し、住人名は掲げない。建物の上層階には首相の家族のための居住スペースなどがあり、日本の総理大臣公邸よりはアメリカのホワイトハウス(官舎ではなく一家で住む)に近いスタイルである。

地階にはキッチンがある。他の複数の階には、事務室、会議室、応接室、居間、食堂が入っており、そこでは首相が執務したり、政府の大臣、外国の首脳や政府高官らが会見を開いたり、接待されたりする。裏には屋内の中庭と0.5エーカー (2,000 m2) の庭園がよく見えるテラスがある。セント・ジェームズ・パークに隣接する官邸は、イギリスの君主が住むバッキンガム宮殿英国議会の両院の議事堂であるウェストミンスター宮殿の近くにある。

当初3棟あったナンバー10は、1732年に国王ジョージ2世が初代首相ロバート・ウォルポール卿に与えようとしたもので、ウォルポールはこれを自身個人への贈り物としてではなく、第一大蔵卿の官邸とすることを条件として受け取った。ウォルポールはウィリアム・ケントにこの3棟を合わせて1棟に改築するよう依頼し、この大きな官邸がダウニング街10番地として今日まで知られている。

しかし、その手配は直ちに功を奏することはなかった。その大きさと国会議事堂に近い立地の良さにもかかわらず、初期の首相たちのほとんどはナンバー10に住むことはなかった。維持費用がかさむために、手入れもされず、荒れ果てたナンバー10は幾度か取り壊しの危機に瀕したこともあったが、この資産は存続され、イギリス史において多くの政治家や行事と関連づけられるようになっていった。1985年に当時のマーガレット・サッチャー首相は、官邸は「国家遺産の中でも最も貴重なものの一つ ("one of the most precious jewels in the national heritage") 」になったと評している[2]

なお、「10」は番地(地番)ではなく住居番号である(日本における「a丁目b番地c号」の「c号」に相当する)。よって、本来は“番地”もつかない「ダウニング街10」となる。

歴史

1682年ジョージ・ダウニング(貴族院議員でケンブリッジ大学ダウニング・カレッジ創設者。[3] )が周辺の土地を購入し、ダウニング街を開発した。

1732年、初代首相ロバート・ウォルポール卿が時の国王・ジョージ2世に与えられたダウニング街の邸宅に住み始めて以来、一時期を除いて歴代首相の官邸として使用されている。

ネコの職員

ダウニング街ではネズミが多く住み着いており、1500年代初期からネコをネズミ捕り兼ペットとして飼っていたが、1924年からは「首相官邸ネズミ捕獲長(Chief Mouser to the Cabinet Office)」として正式に「雇用」している。身分は公務員と見なされる。給与は2005年時点で年100ポンド

著名な職員はハンフリーウィルバーフォースなどがいる。

周辺地区

9番地は枢密院司法委員会(2009年9月まで)[4]、11番地は財務大臣公邸、12番地は院内幹事長公邸として使われている。邸宅前の通りは、サッチャー政権以前は普通の道路として一般車両も通行できたが、1989年から封鎖され、関係者以外は排除されている。

参考文献

田中嘉彦(2011)「二院制に関する比較制度論的考察(2・完):ウェストミンスターモデルと第二院」『一橋法学 第10巻第1号』一橋大学

脚注・出典

脚注
  1. 厳密には、首相官邸ではなく、第一大蔵卿官邸である。1905年以後は、首相が第一大蔵卿を兼ねることが常であるため、実質的に首相が居住し、執務する場所となっている。
出典
  1. 日本大百科全書デジタル版【ダウニング街】(木畑洋一執筆項)
  2. Jones, in letter from Margaret Thatcher used as a preface to the book.
  3. チャーチルは、暴利を貪る建築業者によって建てられた」という。ウィンストン・チャーチル「第二次大戦回顧録」7巻 毎日新聞社 昭和25年 p.44
  4. 田中(2011)、118頁

関連項目

外部リンク

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