ミス・コンテスト

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ファイル:Fujiko Yamamoto 19500427.jpg
第1回(1950年度)ミス日本・山本富士子

ミス・コンテストとは、ミスの敬称が示す通り独身女性を競うイベント。一般的には容姿を基準に審査員が優劣を決めるため、コンテストの上位入賞者は美人肩書きを得ることになる。日本語では「ミスコン」と省略されたり、「美人コンクール」と呼ばれたりもする。英語に基づいた表現として「ビューティー・ページェント[† 1]」を用いる場合もある。

世界4大コンテストとしては、ミス・ユニバースミス・ワールドミス・インターナショナルミス・アースが挙げられる。

欧米

歴史

世界初の美人コンテストは1888年9月16日にベルギーで開催されたものといわれている[1]

また、世界で初めて水着審査を設けたミス・コンテストは1921年9月7日にアメリカ合衆国ニュージャージー州アトランティックシティで開催されたミス・アメリカコンテストとされている[1]

女性を外見で評価するため、反対運動もあり、規模を縮小する例がある[2]

2018年6月6日、ミス・アメリカの主催団体は、2018年9月に開催される大会(2019年大会)から、水着とイブニングガウンでの審査を廃止し、今後、出場者を容姿で審査しない方針を示した[3]

各国の国内コンテスト

アメリカ合衆国

フランス

日本

日本における主なコンテスト主催者としては、地方自治体商工会議所、大学の学園祭実行委員会や学友会、高校の文化祭実行委員会企業などが挙げられる。

ミスコンテスト出身の女優やタレント、アナウンサーは数多く、一例として、藤原紀香ミス日本グランプリ)、萬田久子ミス・ユニバース日本代表)、叶美香ミス日本グランプリ)、野際陽子(ミス立教)などが挙げられる。

歴史

ファイル:MitoPlumFestival.jpg
水戸市の梅娘 (偕楽園の梅祭り、なお現在は梅大使という名称になっている)

日本初のミス・コンテストは1891年明治24年)の『東京百美人』とされる。これは東京・浅草にあった凌雲閣の運営会社が集客のために企画し、芸者約100人の写真を階段の壁に貼り、来場者に投票してもらった[4]。一般女性を対象とした最も早いミス・コンテストは、シカゴ・トリビューン主催『世界美人コンクール』の日本予選である時事新報主催『全国美人写真審査』とされる。同審査は、1907年(明治40年)より時事新報が全国22の新聞社と共に1次審査を実施して、各地域5名ずつ、計215名を選抜した。翌1908年(明治41年)2月29日に時事新報社にて実施した2次審査で12等賞まで順位が決められ、1等賞は福岡県小倉市(現・北九州市)の末弘ヒロ子(当時16歳、『世界美人コンクール』では6位)、2等賞は宮城県仙台市の金田ケン子(19歳)、3等賞は栃木県宇都宮市の土屋ノブ子(19歳)となった。上位12名の出身地別内訳は、東京府東京市(現・東京都)が6名、宮城県仙台市が2名、茨城県水戸市・栃木県宇都宮市・三重県・福岡県小倉市が各1名だった。入賞者は3月5日に紙上掲載されたため、同日は後に「ミス・コンテストの日」とされている。

贈呈品・受賞者の活動

ミス・コンテスト入賞者に対してはそれを示すたすき[† 2]ユニフォーム帽子(これらはキャンペーン活動を含む公式行事に着用する)が贈呈される。また、コンテストの審査結果発表時にはこれにガウン王冠ティアラも贈呈される事もある。

地方自治体や商工会議所や企業が主催するものについては、たいていはコンテスト終了後も主催者と契約し、主催者が用意するイベントやキャンペーンPR活動や社会奉仕活動)に出演する。任期が定められているものもあり、任期は1年間のものが多いがそれよりも長い場合もある[† 3]

地方自治体や商工会議所におけるミスコンテスト

選考後に約1年間、観光振興や地域活性化を目的に、自治体の観光事業や公的事業などへの出席、地域メディアを通じた広報活動、域外のイベント参加などを通じて、自治体のイメージアップにつとめる。自治体により、活動日数は年間で数十日間などにも及ぶ。

主催する自治体にとっては、近年増加傾向にあるタレント著名人を起用してのPRやイベントと比べての予算低減効果、ゆるキャラと違い自治体を言葉でPRしやすい効果、何も起用しない場合と比べてのメディア露出増加効果などの狙いがある。

しかし、近年、応募者数の減少により、頭を悩ませる自治体や、数十年といった長い歴史に幕を閉じミスコンテストを廃止する自治体も増えている。

応募者数減少の背景としては、人口減少、女性の社会的活躍の場の増加、勤務形態の多様化、就職や進学で域外に出る若い女性の増加、アイドル文化など憧れの多様化などの理由が挙げられている。

対策として、「ミス」ではなく「女王」「観光大使」等と名称を変更した上で、応募資格を既婚女性や男性まで広げる例なども見られる[5]

企業・団体などにおけるミスコンテスト

日本での主な国内コンテスト

大学におけるミスコンテスト

日本の大学では、学園祭の催事としてミスコンテスト(ミスキャンパス)が行われている大学が多くあり、学園祭実行委員会や学友会などが主催しており、全国で開催される数は200を超えるとみられる。1コンテストあたり5〜6名がファイナリストとして活動し、内1名がグランプリとして選ばれることが多い。近年、ミスター・キャンパスと同時開催されることも多い。

大学により異なるが、その年の、春4〜6月頃に出場者の募集を行い、夏7〜9月頃にファイナリストの発表を行い、10〜12月頃の学園祭シーズンにグランプリ発表を行うといった一連の流れがある。ファイナリストを発表することを「お披露目」と呼ぶことがあるが、お披露目以降、ファイナリストは各種イベントや、取材・撮影への参加、ウォーキングやスピーチのレッスンを行うなどする。

一部、有名大学を中心にキー局アナウンサーである「女子アナ」への登竜門と言われ、実際にミスコン経験者のアナウンサーも多いほか、キャスターやタレントも多く輩出している。なお、大学のミスコンを初めて開催したのは青山学院大学である。

高校生におけるミスコンテスト

日本の高校では、文化祭の催事として、ミスコンテストを行う高校がある。文化祭実行委員会などが主催している。ミスターコンテスト、男装コンテスト、女装コンテストなどと同時開催されることもある。

なお、高校生におけるミスコンテストとしては、企業が主催するものになるが「女子高生ミスコン」は、応募者・投票数が多く、2015年度は応募総数約64万人総投票数約300万票を超えたと発表されている。なお、「男子高生ミスターコン」と併載されている。

ミス・コンテスト出身の主な著名人

日本の5大ミスコンテスト出場者

新井寿枝・貴子は「実姉妹」。
  • 渡辺けあき ミス日本・海の日→プロボウラー・モデル
  • 織作峰子 ミス・ユニバース日本代表→写真家
  • 志岐幸子 ミス・ユニバース日本代表→スポーツキャスター→感性工学学者・関西大学准教授
  • 町本絵里 ミス・ユニバース日本代表→モデル、タレント、歌手、女優
  • 知花くらら ミス・ユニバース日本代表→モデル、タレント
  • 森理世 ミス・ユニバース日本代表。2007年度世界大会でミスユニバースに選ばれる。振付師ダンサー・モデル
  • 宮坂絵美里(REIRA) ミス・ユニバース日本代表→モデル・女優・タレント。(ミスユニバース日本代表に選ばれたことをきっかけに本名名義での活動を強化しており、現在は苗字を外した「絵美里」名義で活動)
  • 板井麻衣子 ミス・ユニバース日本代表→モデル・タレント(出場時は大分市役所地方公務員。ファイナリストに選ばれた後タレント活動へ転向している)
  • 宮本エリアナ ミス・ユニバース日本代表として初めて、黒人系外人と日本人の「ハーフ
  • 白田久子 ミス・インターナショナル日本代表→女優
  • 杉山恭子(KYOCO) ミス・インターナショナル日本代表→モデル(出場当時はタレント)
  • 金ヶ江悦子 ミス・インターナショナル日本代表→タレント、インストラクター
  • 吉松育美 ミス・インターナショナル日本代表。2012年度世界大会でミス・インターナショナルに選ばれる。モデル。
  • 安田衣里ミス・ワールド日本代表→ビーチバレー選手
  • 沼田さくら ミス・ワールド日本代表ファイナリスト→モデル(元バレーボール選手)
  • 渡辺志穂 ミス・エアジャパン(ミス・アースの準ミスの一つ。準ミスの最高位<2位>に当たる賞)→タレント・モデル(元AKB48
  • 永田怜奈(永田レイナ) ミス・アース日本代表→モデル、スポーツコメンテーター。
  • 高野人母美(TOMOMI) ミス・アース日本代表ファイナリスト→プロボクサー・モデル

その他(ご当地ミスなど)

4大国際コンテストと国内コンテストとの関係

主な国における4大国際コンテストと国内コンテストとの関係(2012年現在)

ミス・ユニバース
(MU)
ミス・ワールド
(MW)
ミス・インターナショナル
(MI)
ミス・アース
(ME)
主催者 アメリカ合衆国の旗 MU機構 イギリスの旗 MW機構 日本の旗 国際文化協会
日本の旗 外務省外郭団体
フィリピンの旗 カルーセル・プロ[† 4]
国際連合の旗 国際連合環境計画共催)
初回開催 1952年 1951年 1960年昭和35年) 2001年
ベネズエラの旗 ミス・ベネズエラ 1位が出場 2位が出場 3位が出場 4位が出場
大韓民国の旗 ミス・コリア 1位が出場 2位が出場 3位が出場
ミス・ワールド・コリア 1位が出場
インドの旗 ミス・ユニバース・インド 1位が出場
ミス・インド 1位が出場 3位が出場 2位が出場
フランスの旗 ミス・フランス 1位が出場 2位が出場
ミス・プレスティージュ
・ナスィヨナル
1位が出場
ミス・ナスィヨナル 1位が出場
日本の旗 ミス・ユニバース・ジャパン 1位が出場
ミス・インターナショナル
ジャパン
2位が出場 1位が出場
ミス・アース・ジャパン[† 5] 1位が出場
コロンビアの旗 ミス・コロンビア 1位が出場 2位が出場
ミス・ワールド・コロンビア 1位が出場
ミス・アース・コロンビア 1位が出場
ロシアの旗 ミス・ロシア 1位が出場
ミス・アース・ロシア 1位が出場
イギリスの旗

アイルランドの旗
ミス・ユニバースGB 1位が出場
ミスUK イングランドの旗ミス・イングランド
ウェールズの旗ミス・ウェールズ
スコットランドの旗ミス・スコットランド
[[ファイル:テンプレート:Country flag alias NIR|border|25x20px|テンプレート:Country alias NIRの旗]]ミス・北アイルランド
の各1位計4名が各々出場
ミスワールドに出場した
連合王国4ヶ国の代表
計4名の中から
ミスUK1位を選び
翌年大会に出場
ミス・アースUK 連合王国4ヶ国と
アイルランドの旗アイルランド
各1位計5名が出場
ブラジルの旗 ミス・ユニバース・ブラジル 1位が出場
ミス・ワールド・ブラジル 1位が出場
ミス・ブラジル 1位が出場
アメリカ合衆国の旗 ミスUSA 1位が出場
ミスUSインターナショナル 1位が出場

その他の国際的なコンテスト

ファイル:Sash of Miss Nippon.jpg
ミス日本入賞者に贈られるたすき(1973年のグランプリ受賞・長谷川みつ美に贈呈されたものをレプリカで再現した物)

脚注

注釈

  1. 英語: beauty pageant英語発音: [ˈbjuːti ˈpadʒənt] ビューティ・ジャント)
  2. たすきは持ち回り貸与が多いが、ミス日本のようにそのまま贈呈される場合もある
  3. 例えば熱海市の「ミス熱海梅の女王・梅娘」は2年間である。また、2011年福島県ミスピーチ」は本来1年で任期満了となる予定だったが、東日本大震災の影響による福島県の事業見直しのためメンバーの新規募集はせず、2010年のメンバーを「続投」(任期延長)させている
  4. 英語: Carousel Productions英語発音: [ˌkarəˈsɛl prəˈdʌkʃənz] カラル・プラクシャンズ、英語発音: [ˌkaruːˈzɛl prəˈdʌkʃənz] カルール・プラクシャンズ)
  5. ミス・ユニバース・ジャパンが運営協力

出典

関連項目

外部リンク