レクサス・LS

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LS(エルエス)は、トヨタ自動車が展開する高級車ブランド「レクサス」のフラグシップセダンとして販売されているセダンFセグメント)である。

2019年現在で販売されているのは5代目モデルであるが、初代から3代目モデルまで、日本国内に限ってはトヨタブランド(トヨタ店トヨペット店)にて「セルシオ」の名称で販売されていた。

また、4代目モデルからは、通常のガソリンエンジン車に加えてハイブリッド仕様車も追加されている。

概要

ファイル:Ls 400 mk1a.JPG
LS400(1989年)

1989年、トヨタがアメリカ合衆国を主要マーケットとして新たに立ち上げた高級車ブランド「LEXUS(レクサス)」の最上級車として、「ES」(日本名:トヨタ「トヨタ・カムリプロミネント」→「ウィンダム」)とともに初代モデルが発売された。

従前、北米の高級車市場はキャデラックリンカーンといった米国メーカーや、メルセデス・ベンツBMWといった西ドイツメーカーの独壇場であり、あくまで大衆車の域を出なかった日本車メーカーが割って入る余地はないと思われていた。しかし、トヨタは1980年代初頭からマーケティングを行い続けた結果、静粛性や快適性、高品質の追求により新規参入の余地はあると判断。初代LSの開発がスタートした。

1989年に発売されたLSはトヨタの目論見通り北米マーケットで引く手あまたの人気となり、レクサスブランドの礎を築くきっかけとなった。特に静粛性や、搭載されるV型8気筒エンジン1UZ-FE型)の完成度の高さなどは他メーカーに大きな衝撃を与え、同クラスの高級セダンの車作りの概念をも変えてしまったと評価されるほどだった。同時期に日産自動車が同様に北米市場にて高級車ブランド「インフィニティ」を立ち上げるも、同様のインパクトが無く半ば失速状態でのスタートとなったのとは対照的であった。また、レクサスの成功により、後にフォルクスワーゲンなどの大衆車メーカーが高級車市場へ参入するきっかけともなった。

初代 XF10型(1989年 - 1994年)

LS400(UCF10)

1989年に販売を開始。同年秋には日本国内でも「トヨタ・セルシオ」として販売されるようになった。それまでトヨタの北米市場では、最高級車としてクレシーダが存在していたが、レクサスブランドの導入により、それとは全くの別格・別ブランドのモデルとして位置付けられた。


2代目 XF20型(1994年 - 2000年)

LS400(UCF20)

1994年フルモデルチェンジ

1997年マイナーチェンジ。フロントマスクが大幅に変更される。エンジンにVVT-i可変バルブ機構)が搭載され、5速ATディスチャージヘッドランプなどが採用される。


3代目 XF30型(2000年 - 2006年)

LS430(UCF30)

2000年にフルモデルチェンジ。

2003年マイナーチェンジ。内外装を変更。6速ATやAFSなどが採用される。


4代目 XF40型(2006年-2017年)

LS460(USF40/45) / LS460L(USF41/46)

2005年10月 - 東京モーターショーにてコンセプトモデル「LF-Sh」を初公開。翌2006年1月のデトロイトモーターショーで市販モデルのプロトタイプを出品。同年4月に日本国内で発表。

2006年9月19日 - 日本国内でも「LEXUS LS460」として正式発表。LS専用の新プラットフォームを使い、前後ともアルミニウム合金製のマルチリンク式サスペンションを採用。エンジンは従前の1UZ-FE/3UZ-FEから約17年振りに全面刷新された1UR-FSE型を搭載する(V型8気筒直噴4,608cc)。量産乗用車では世界初となる「シーケンシャルシフト付き8速AT(8 Super ECT)」が搭載されている。ボディサイズは全長5,030mm(ロングボディ仕様は5,190mm)×全幅1,875mm×全高1,465mm、ホイールベースは2,970mm(ロングボディ仕様は3,090mmとなり、トヨタブランドのフラグシップセダン「センチュリー」をも凌ぐ)。

発売当時の日本国内での価格は770万円-965万円。標準仕様のほか、専用デザインの19インチアルミホイール&タイヤ(サイズは245/45/R19)と制動力を高めた専用の大径4ポットアルミモノブロックブレーキキャリパーと冷却性能に優れたスパイラルフィン式の大径ディスクローター(前φ357、後φ335)、そして専用チューニングエアサスペンションなどを搭載して走りに重点を置いた「version S」をはじめ、逆に標準仕様車の足回りはそのままに、アームレストスイッチや後席パワーシートなど後席の装備を充実させた「version U」があり、各グレードにアルカンターラルーフ、セミアニリン本革シート、ステアリングヒータ付本木目&本皮ステアリングを装備した「I package」がセットメーカーオプションとして設定される。なお、「version U」にはステレオカメラフュージョン方式の「プリクラッシュセーフティシステム」がメーカーオプションで設定される。リアはトヨタ「クラウン(13代目)」や「マークX(初代)」なども採用したマフラーエンドとリアバンパーが一体化したデザインを採用している。ホイールのPCDは120mm。

2008年8月 - イヤーモデル制度を採るレクサスブランドの方針に従い、初の年次改良を実施(2009年モデルへ移行)。それまで海外仕様車にのみ設定されていたロングボディ仕様「LS460L」を日本仕様車にも導入。なおグレード体系や装備はハイブリッド仕様の「LS600hL」シリーズに準ずる。またトルクスプリットAWDを搭載したAWDモデルを追加設定した(なお、駆動系の最適化を図るべくエンジンの出力が2WD車よりも若干下げられている)。また、LS460全車共通改良として「パンク修理キット」をオプション設定(これによりスペアタイヤを省くことでトランクルームの容量を拡大)し、緊急ブレーキシステムや「ミリ波レーダー方式プリクラッシュセーフティシステム」の標準化(一部グレード)といった安全装備を充実させた。また本革シートとセミアニリン本革シートに助手席ポジションメモリーを新たに搭載し、地上デジタルテレビのオプション設定、さらにセンタークラスタースイッチの文字が日本語表記と英語表記を選べるようになった。

2009年10月 - モデル2度目の年次改良実施(2010年モデルへ移行)。発売から3年を経過していることもあり、マイナーチェンジに相当する大掛かりな改良を実施。エクステリアはグリル・バンパーなどの外装パーツの意匠変更を実施し、ボディカラーの新色設定・差替えが行なわれた。インテリアには、トヨタ・クラウンハイブリッドに先行搭載されたTFT液晶方式のグラスコックピット「ファイン・グラフィックメーター」をオプション設定。またセンタークラスターの意匠変更やオーディオダイヤルにアルミ材を採用するなどの改良が図られた。

L-Select

レクサス初となるカスタマイズプログラムで、シート・ドアトリム・本木目パネル、ルーフにまでたくさんのカラーが用意され、さらにシートやインパネの各ステッチのカラーを自分で選択できるというもの。その組み合わせは約30,000通りにもなるため、“自分だけの”LSを作ることができる。

version SZ

従来の「version S」をベースに、レクサスのスーパーカーモデル「Fパフォーマンス」の第1弾「IS F」のような「超高性能の走りと運転する“楽しさ”」を徹底的に追求した本格的なスポーツグレードで、海外仕様車には「LS SPORTS」としてラインナップされている。エクステリアには専用のフロントグリルとサイドロッカーモールをはじめ、空力性能を向上させる前後アンダースポイラーを標準装備している。またインテリアには専用内装色となる「ブラック&サドルタン」が設定され、また「IS F」同様に高い横Gにも耐えられるサイドサポートの大きな専用スポーツシートが採用されている。エンジンそのものに特別なチューニングは行なわれていないが、トランスミッションには「IS F」に搭載されている「8-Speed SPDS」に近いチューニングが施された。これにより、ステアリングにもLSシリーズで唯一となるパドルシフトが搭載され、シフトダウン時にエンジン回転数を最適化するブリッピング制御を搭載するとともに、スポーツ走行にも適したダイレクトで素早い変速が可能となっている。また、足回りには専用チューニングのエアサスペンションを搭載。ブレーキには、フロントに「IS F」から流用された「ブレンボ(Brenbo)社製6ポットモノブロックブレーキキャリパー」(リアはLS460/LS460L AWD、LS600h/600hLと同じくスパイラルフィン式ベンチレーテッド・ディスクのモノブロック2ポットとなるが、専用の高摩擦ブレーキパッドが採用されている)と、こちらはLS専用となる380φの大径ブレーキローター(ちなみにIS Fは360φのドリルドホール付きだが、こちらには冷却用ドリルドホールは採用されていない)を組み合わせ、ストッピングパワーを向上させている。タイヤは従来と同じく前後245/45/R19サイズとなるが、よりグリップ性能を向上させた専用のスポーツタイヤを採用。さらに、こちらも「IS F」と同じくBBS社製の専用鍛造アルミホイールを採用し前述の専用スポーツタイヤとの組み合わせで従来よりもハイレベルな走行性能を実現した。

version UZ

4名乗り仕様は従来の「後席セパレートパッケージ」をベースに、本木目と本革の格納式テーブルを採用した後席大型センターコンソールや、天井付9インチ高精細ディスプレイを採用した「リヤシートエンターテイメントシステム」を追加装備する。 また、 同5人乗り仕様には前席センターコンソール後部に9インチの高精細ディスプレイを装備した「リヤシートエンターテイメントシステム」を標準装備するなど、VIP送迎用などのショーファードリブン需要に対応するため、リアシート周りを中心とした装備の充実や質感の向上を図っている。

メジャーチェンジ(2013年モデル)

2012年7月31日、サンフランシスコにて2013年モデルとなるマイナーチェンジ版LSを発表、日本での発売は2012年10月と発表された[1]。同年10月11日に予告されていた日本仕様車のマイナーチェンジを行い、同日より販売を開始した[2]

型式認定こそ前期型・中期型と同一であるが、主要構成部品約6,000点のうち約半数を変更する[3]など、実質的にはフルモデルチェンジに近い大幅な設計変更がなされた(マイナーチェンジとフルモデルチェンジの間にあたる「メジャーチェンジ」と呼称する)。

パワートレーンには大きな変更はないが、エンジンオイルパン形状の変更・排気抵抗の低減により出力を向上させたほか、先だってLFAGS(4代目)にも搭載された吸気音を増幅する「サウンドジェネレーター」が新たに搭載され、主に中~高回転域で官能的なエンジン音を演出する。サスペンションのチューニングも変更され、乗り心地と操縦安定性の更なる向上が図られた。また、エンジンやダンパー減衰力、電動パワーステアリングなどの特性をドライバーの好みに合わせて“ECO”や“SPORT”などの5モードから選べる「ドライブモードセレクト」も新搭載。

外装はGS(4代目)やRX(3代目後期型)同様にレクサスの新たなデザインアイコン「スピンドルグリル」を採用した迫力あるデザインとなった。内装もほぼ全面的に刷新され、液晶ディスプレイはGS(4代目)に採用された12.3型高精細ワイドディスプレイに変更され、パソコンマウス感覚で操作できる「リモートタッチ」や、自発光指針のアナログ時計も搭載された。また、LS460およびハイブリッドのLS600hには新たに専用装備を追加したスポーティ仕様「F SPORT」が追加グレードとして設定される。同時に、これまで設定されていたversion UZ、version S、version Uがラインナップから外れ、ベースグレード・version C(および同I package)・version L・EXECUTIVE package(ロングボディ車のみ)・F SPORT(新設)というグレード構成になった。L-SELECTは一部グレードを除き設定される。

なお、この代より韓国仕様については、従来国内法規で規制されていたLEDヘッドライトが装着されることになった。

F SPORT

2012年10月のマイナーチェンジで新設されたグレード。GSISCTRXに設定されている「F SPORT」同様、スポーティーな走りに重点を置いたセッティングになり、専用のローダウンサスペンション、トルセンLSD(LS460のみ)、アクティブスタビライザー(LS600hのみ)、専用ブレーキ(フロントブレンボ製6ポットキャリパー)を搭載。スピンドルグリルもメッシュ調の専用デザインになり、本革スポーツシートも専用の物が用意される。

年次改良

2013年9月5日に一部改良が行われた。LEDクリアランスランプに昼間の被視認性を高めるデイライト機能が追加されるとともに、シャークフィンアンテナのデザインを変更。ボディカラーには新色の「ソニックチタニウム」が設定された。

年次改良(2014年)

2014年10月16日に一部改良が行われた[4]。G-Link機能の一つであるG-securityを強化し、万一の場合に遠隔操作でエンジン再始動とステアリングロック解除を禁止できるリモートイモビライザー携帯電話からドアロック、パワーウインドゥクローズ、ハザード消灯などの操作ができるリモート操作を追加。さらに、万一バッテリーを取り外された時でも別の専用バッテリーから稼働して警報を発し、盗難防止に寄与するセルフパワーサイレンを新設定した。ナビゲーションはmicroSDカードを用いるSDナビゲーションシステムを全車に標準装備し、G-Linkの新機能である音声対話・先読み情報案内サービス「エージェント」やアプリケーションソフトの追加ができる「LEXUS Apps(レクサス アップス)」を搭載。ドームランプ(フロント/リア)にLEDを採用し、パワートランクリッドを「F SPORT」にも装備した。

日本開業10周年記念特別仕様車の発売(2015年)

2015年1月8日にレクサスの日本開業10周年を記念した特別仕様車「LS460"F SPORT X Line"」・「LS600h"F SPORT X Line"」を発売した[5]。LS460・LS600hに設定されている「F SPORT」をベースに、外観は専用スピンドルグリル・フロントフォグランプベゼル・専用リアバンパー下部に専用ブラック塗装を採用し、メーカーオプションとして鍛造/専用ブラック塗装仕様の専用アルミホイールを設定。内装はブラック&スカーレットのインテリアカラーを採用し、トリム部にはブラック/レッド、シート部にはブラックのステッチカラーを採用。装備面ではミリ波レーダープリクラッシュセーフティシステムと全車速追従機能付レーダークルーズコントロールを特別装備した。ボディカラーは「ホワイトノーヴァガラスフレーク」と「ブラック」の2色が設定される。

年次改良(2015年)

2015年9月25日に一部改良が行われた[6]。搭載するナビゲーションシステムのVICS情報サービスがVICS WIDE対応になり、気象庁発表の特別警報地震を除く)ポップアップ表示、豪雨エリア表示、精度の高いルート検索や渋滞回避ルート案内等が可能になった。通信モジュールがLTE対応になり、レクサスオーナーズデスクとの通話をしながらのナビ目的地設定やG-Linkを使ったWEB検索での目的地設定が可能になっている。また、5つのテーマから好みの配色を選べるマップカラーセレクト、地図の全画面表示、使用頻度の高い機能をワンタッチで呼び出す簡易操作画面が搭載された。リモートタッチもパームレスト両側・ノブ前方にボタンが追加された。ボディカラーは、新たにソニッククォーツが追加された(F SPORTを除く)。

年次改良(2016年)

2016年8月25日に一部改良が行われた[7]。ボディカラーの入れ替えを行い、新たにグラファイトブラックガラスフレーク、アンバークリスタルシャイン、ディープブルーマイカの3色(「F SPORT」はグラファイトブラックガラスフレークのみ)を追加。また、FM放送AMラジオの番組を聴くことができるFM補完放送(ワイドFM)に対応した。

5代目 XF50型(2017年 - )

LS500(VXFA50/55) / LS500h(GVF50/55)

2017年1月8日、2017年デトロイトモーターショーにて、5代目となる新型LSを世界初披露した[8]。また、2017年3月7日には、2017年ジュネーブモーターショーで「LS500h」を[9]、2017年4月12日には、ニューヨーク国際オートショーで「LS500 "F SPORT"[10]を、それぞれ世界初披露した。

LCに続き、GA-L(Global Architecture-Luxury)プラットフォームが採用され、低く構えたスタイリングを実現し、大径タイヤの採用により力強い存在感を創出。これまでの4ドアセダンとは一線を画す斬新なクーペシルエットを創りだすため、6ライトキャビンデザインを採用し、フロントからリヤまで抜けるシャープな構成から、フェンダーがダイナミックに突き出す造形とした。また、ドアフレームとガラスの段差を少なくした面一のフラッシュサーフェスウインドウを採用し、より滑らかで美しいボディラインを実現している。

先代モデルは標準ボディに加え、全長・ホイールベースを120mm延長した「LS460L / LS600hL」がラインアップされていたが、5代目のボディは1種類のみとなった。ボディサイズは先代「LS460L / LS600hL」と比較し、全長は+25mm、全幅は+25mmの拡大。一方、全高は15mm低められた。また、ホイールベースは35mm延長され3,125mmとしている。

エンジンは世界的なダウンサイジングコンセプトの流れに準じ、「LS500」には新開発となるV型6気筒3.5Lツインターボエンジン「V35A-FTS」型に電子制御10速オートマチック「Direct-Shift 10AT」を組み合わせる。先代「LS460/LS460L」が搭載していたV型8気筒4.6L「1UR-FSE」型と比較すると、小排気量化され、また気筒数が削減されてはいるものの、2基のターボチャージャーの効果により大幅なパフォーマンスの向上を果たしている。2WD車同士の対比で、最高出力は30PS(22kw)向上し422PS(310kw)に、最大トルクは10.2kgf・m(100N・m)向上し、61.2kgf・m(600N・m)を発生。また、ハイブリッドモデルの「LS500h」はLCに搭載済みのV型6気筒3.5Lの「8GR-FXS」型を搭載。ハイブリッドシステムに変速機構を直列に配置した「マルチステージハイブリッドシステム」は、エンジン回転数を広範囲で使用できるシステムに「10段変速制御」を採用することにより、より快い走りのリズムを実現している。システム最高出力は359PS(264kW)を発生する。また、駆動方式は全グレードに2WD (FR)AWDが設定される。

安全面に関しては従来のLexus Safety System +」を発展させ、高度な衝突回避支援と高度運転支援を実現したLexus Safety System +A」が日本・欧州・米国仕様で導入され[11]、「I package」以上で標準設定。なお「標準仕様」は「Lexus Safety System +」を装備する。「Lexus Safety System +A」に新たに採用された予防安全技術のひとつ、「プリクラッシュセーフティ(歩行者注意喚起・アクティブ操舵回避支援)」は、従来までの機能に加え、世界初となる、大型カラーヘッドアップディスプレイに歩行者の存在する方向を表示する、より直感的な歩行者注意喚起、ブレーキ制御に加え自動で操舵を制御するアクティブ操舵回避支援を装備。また「Lexus CoDrive」は、自動運転につながる高度運転支援技術であり、「レーダークルーズコントロール」、「レーントレーシングアシスト」(LTA)の基本機能に、「レーンチェンジアシスト」(LCA)を加えた3機能を連携させ、高速道路や自動車専用道においてドライバーの運転意図と調和した操舵支援や、レーンチェンジの運転支援を実現。カーブが多い道や、渋滞時でもシームレスな運転支援により、ドライバーの運転負荷を大幅に低減することが可能。また、大型ヘッドアップディスプレイやマルチインフォメーションディスプレイなどと連携し、ドライバーに支援状況を分かりやすく通知といった機能を併せ持つ。

「F SPORT」は更に優れた走行性能を実現するため、「VDIM」は、VGRS、EPS、DRSを統合制御する「レクサスダイナミックハンドリングシステム」に、アクティブスタビライザーを協調制御させることで、新たに車両のロールや上下運動も含めた統合制御を可能とした。また、専用の20インチベンチレーテッドディスクブレーキ、20インチランフラットタイヤ&ホイール(前後異サイズ)を採用した。

年表

2017年10月19日
フルモデルチェンジ[12]
LS500h」は同日発売。「LS500」は12月18日発売。
V型6気筒3.5Lツインターボエンジンを搭載する「LS500」、V型6気筒3.5Lマルチステージハイブリッドシステムを搭載する「LS500h」の2モデルを設定。各モデル共に、駆動方式は2WD (FR)とAWDが選択できるほか、「標準仕様」、「I Package」、「F SPORT」、「version L」、「EXECUTIVE」の5種類の仕様が用意されている。
ボディカラーは全13色。全グレード共通色として、先代から継続設定となる「ソニックシルバー〈1J2〉」、「ソニックチタニウム〈1J7〉」、「ブラック〈212〉」、「グラファイトブラックガラスフレーク〈223〉」、「レッドマイカクリスタルシャイン〈3R1〉」に加え、新規開発色の「マンガンラスター〈1K2〉(メーカーオプション)」、「ソニックアゲート〈3U3〉」を設定。「F SPORT」以外のグレードには、先代から継続される「ソニッククオーツ〈085〉」、「スリークエクリュメタリック〈4U7〉」、「アンバークリスタルシャイン〈4X2〉」、「ディープブルーマイカ〈8X5)」を選択可能。また、「F SPORT」には専用色として、先代にも設定された「ホワイトノーヴァガラスフレーク〈083〉」に加え、新設定の「ヒートブルーコントラストレイヤリング〈8X1〉(メーカーオプション)」を選択できる。
2018年8月30日
一部改良[13]
AWD車のショックアブソーバーに、伸圧独立オリフィス[注 1]を採用。減衰力可変幅の拡大や摩擦低減などにより、乗り心地を向上させた。また、マルチステージハイブリッドシステムのエンジンサウンドや変速制御のチューニング、制振材の追加などにより静粛性も向上している。
「標準仕様」に装備される予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を改良。「プリクラッシュセーフティ」は、単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者が検知可能となった。また、レーンキーピングアシスト[LKA]に替わり、自動車専用道路等でレーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する「レーントレーシングアシスト[LTA]」を採用。さらに、カメラで主要な道路標識を読み取り、メーターとヘッドアップディスプレイ内に表示する「ロードサインアシスト[RSA]」、先行車の発進をメーターとヘッドアップディスプレイ内での表示とブザーで知らせる「先行車発進告知機能[TMN]」が新機能として追加された。
G-Linkの機能のひとつとなる「ヘルプネット」は、新たに「D-Call Net[注 2]」に対応。事故や急病時に、車両データをもとに重症度を指定してドクターヘリなどの早期出動判断を行う機能で、緊急時の対応力を高めている。


受賞歴

初代登場以降、主に米国においては極めて多数の受賞歴がある。特に初代とLS460の評価は突出している。

  • 初代
    • インターナショナル・カー・オブ・ザ・イヤー
    • カナダ・カー・オブ・ザ・イヤー
    • ホイールズ・カー・オブ・ザ・イヤー
    • トップギア・リムジン・オブ・ザ・イヤー)

この他JDパワー・アンド・アソシエイツの調査では15年で連続(1994-2009)で最も信頼性の高い車に選ばれた。2014年には再びトップに返り咲いている。

車名の由来

  • 「LS」の車名は「Luxury Sedan」の頭文字をとった略である。


脚注

注釈

  1. ショックアブソーバーの伸び/縮みでそれぞれに適したオイル流路(オリフィス)を設定するバルブ機構
  2. 認定NPO法人・緊急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)の登録商標。詳しくはhttp://www.hemnet.jp/

出典

  1. LEXUS、新型LSをワールドプレミア | ニュース
  2. LEXUSの次世代フラッグシップ、新型LSを発売 | ニュース
  3. 三栄書房「新型レクサスLSのすべて」2012年
  4. “LEXUS、LSを一部改良” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2014年10月16日), http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/4041670 . 2014閲覧. 
  5. “LEXUS、LS・GS・IS・CTに、日本開業10周年記念特別仕様車“F SPORT X Line”を設定” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2015年1月8日), http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/4662580 . 2015閲覧. 
  6. “LEXUS、フラッグシップセダンLSを一部改良” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2015年9月25日), http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/9559648/ . 2015閲覧. 
  7. “LEXUS、CTに特別仕様車“Cool Touring Style”を設定 -同時に、HS、RC、RC F、NX、LSを一部改良-” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2016年8月25日), http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/13165523 . 2016閲覧. 
  8. “LEXUS、デトロイトモーターショーで新型「LS」をワールドプレミア” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2017年1月9日), https://lexus.jp/pressrelease/news/20170109.html 
  9. “LEXUS、ジュネーブモーターショーでLS500hをワールドプレミア” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2017年3月7日), https://lexus.jp/pressrelease/news/20170307.html 
  10. “LEXUS、デトロイトモーターショーで新型「LS」をワールドプレミア” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2017年4月11日), https://lexus.jp/pressrelease/news/20170411.html 
  11. “LEXUS、新型LSに搭載予定の予防安全技術を公表―交通事故死傷者ゼロを目指し、先進の予防安全技術を採用―” (プレスリリース), トヨタ自動車株式会社, (2017年6月26日), https://lexus.jp/pressrelease/news/20170626.html 
  12. “LEXUS、フラッグシップセダン新型「LS」を発売” (プレスリリース), LEXUS, (2017年10月19日), https://lexus.jp/pressrelease/news/20171019.html 
  13. “LEXUS、LS、LCを一部改良” (プレスリリース), LEXUS, (2018年8月30日), https://lexus.jp/pressrelease/news/20180830.html 

関連項目

外部リンク