中国南方航空
中国南方航空(ちゅうごくなんぽうこうくう、中国語: 中国南方航空 英語: China Southern Airlines テンプレート:Sehk、テンプレート:SSE、NYSE: ZNH)は、中華人民共和国の航空会社。中国では略して南航と呼ばれる。中国の航空会社としての規模は、最大規模を誇る。赤いロゴマークは、東南アジアに植生するカポックの木をモチーフにしている。
Contents
概要
- 1988年 : 分割解体された旧・中国民用航空総局 (CAAC)の広州管理局を引き継いで1991年設立。その後2002年10月、旧民航系の航空会社の集約政策により、中国北方航空、新疆航空を併合し、現在に至る[1]。
- 2004年8月 : 航空連合「スカイチーム」に加盟することを発表。
- 2004年9月 : 北京首都国際空港に専用ターミナルを建設[2]。
- 2005年1月 : エアバスA380型機を5機発注 北京支社に配属。
- 2006年10月27日 : 北朝鮮の平壌間の定期便を運休[3](なお、その後2008年3月31日からは中国国際航空が北京/首都-平壌線で定期便を運航することとなった[4])。
- 2007年9月1日 : 札幌/新千歳-瀋陽線 運休。(2010年8月に再開)
- 2007年11月15日 : 航空連合「スカイチーム」に加盟。
- 2011年10月18日 : エアバスA380型機が中国の航空会社として初めて運航(北京/首都-広州線)。世界で初めて国内線でエアバスA380型機を運用。
- 2011年10月27日 : 北京/首都-上海/虹橋線にエアバスA380型機を投入。
- 2014年3月2日:広州 - 上海/虹橋線にボーイング777-300ER型機を投入。
- 2015年7月25日:茨城-深圳線に定期便として就航予定。[5]
- 2015年10月25日:東京羽田 - 広州線&名古屋 - 広州線就航。(これに伴い、成田 - 広州線は運休。)
- 2016年1月6日:国際的領有権係争のある南シナ海スプラトリー諸島向け海口国際空港よりA319を海南航空機とともに運航し、約2時間飛行後ファイアリー・クロス礁の飛行場へ着陸し、試験飛行を行った[6]。
- 2016年7月13日:前日に裁定された国際仲裁法廷のオランダ・ハーグにある常設仲裁裁判所の判断に反発し、中国政府に徴用されたA319を海口国際空港より南シナ海スプラトリー諸島向け運航し、約2時間飛行後、ミスチーフ礁の飛行場へ着陸し、試験飛行をCCTVが中継して、民間利用による領有権を主張した[7]。
- 2017年3月28日:アメリカン航空との戦略的提携に合意したと発表[8]。提携にあたり、アメリカン航空が中国南方航空に2億ドル(日本円で約222億円)出資。提携は2017年後半から、コードシェア提携とインターライン契約を開始し、中国、または北米や南米のネットワークを相互の顧客に提供する。コードシェアを実施する路線ではマイレージの獲得やスルーバゲージなどのサービスを提供することになる見込み。
保有機材
(2015年1月現在)
機体 | 運行中 | 発注中 | 乗客数 | 備考 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
F | C | PY | Y | 合計 | ||||
Airbus A319-100 | 39 | — | — | 8 | 23 | 84 | 115 | 重慶航空に1機リース中 |
Airbus A320-200 | 114 | 1 | 24 | 120 | 152 | 5機が重慶航空に、1機がカンボジア空軍にリース中 | ||
Airbus A321-200 | 76 | 1 | 12 | 143 | 179 | |||
Airbus A330-200 | 10 | — | 4 | 24 | 48 | 142 | 218 | B-6528はスカイチーム塗装で運航中 |
6 | — | 24 | 50 | 184 | 257 | B-6057は2010年アジア競技大会塗装で運行中 | ||
Airbus A330-300 | 8 | — | 4 | 24 | 48 | 208 | 284 | |
8 | 8 | — | 30 | 48 | 197 | 275 | B-5928はスカイチーム塗装で運航中 | |
Airbus A380-800 | 5 | — | 8 | 70 | — | 428 | 506 | |
Boeing 737-300 | 7 | — | — | — | — | 145 | 145 | エアバスA320およびボーイング737NGによって置き換えられる予定 |
Boeing 737-700 | 31 | — | — | 8 | 24 | 88 | 120 | 6機にウィングレット装着 |
— | 119 | 143 | ||||||
Boeing 737-800 | 118 | 4 | 8 | 132 | 164 | 74機にウィングレット装着, B-5640はスカイチーム塗装で運航中 | ||
Boeing 757-200 | 13 | — | — | 8 | 23 | 160 | 191 | |
Boeing 777-200 | 4 | — | — | 18 | 40 | 316 | 374 | 引退が予定されている |
Boeing 777-300ER | 5 | 5 | 4 | 34 | 44 | 227 | 309 | 2014年から2016年にかけて引き渡し予定、初号機は2014年2月25日に引き渡された[9] |
Boeing 787-8 | 10 | — | 4 | 24 | — | 200 | 228 | 初号機が2013年6月2日に引き渡された[10] |
Comac C919 | — | 20 | TBA | |||||
Embraer E-190LR | 20 | — | — | 6 | — | 92 | 98 | CLCからリースされている[11] |
China Southern Cargo Fleet | ||||||||
Boeing 777F | 9 | 3[12] | cargo | |||||
Total | 488 | 44 |
ギャラリー
- China Southern Airlines Airbus A320 RJSN.JPG
エアバス A320-200型機
- China Southern Airlines Airbus A319 B-6160 RJAA.JPG
エアバス A319型機
- China nampo A330-200.JPG
エアバスA330-200型機(スカイチーム塗装)
- China Southern A380.jpg
エアバスA380-800型機
- B-1202@PEK (20180207172143).jpg
ボーイング737-8MAX型機
- 中国南方航空B757.JPG
ボーイング757-200型機
- China southair.JPG
ボーイング777-200型機
- Boeing 787-8 B-2725 China Southern (10497279394).jpg
ボーイング787-8型機
サービス
主に長距離路線で運航されているA330、A380、B787の3機種はファーストクラス(「デラックスファーストクラス」)・ビジネスクラス・エコノミークラスの3クラス制で、A330とB777-300ERはプレミアムエコノミークラスを加えた4クラス制で構成されている。B777の一部と近距離・中距離国際線に使用されている機材では、ビジネスクラス「ファーストクラス」・プレミアムエコノミークラス・エコノミークラスの3クラスで構成されている。
A380のファーストクラスは、完全個室タイプの「プラチナプライベートスイート」を8席搭載。またA380のビジネスクラスは180度フルフラットになる1-2-1配列のスタッガードタイプで、B787では180度フルフラットになる座席を2-2-2配列で搭載されている。
2014年にB777-300ERの初号機(B-2099)を受領した際、機内エンターテイメントシステムはタレス社製の「TopSeries AVANT」を搭載している[13]。
機内食
中距離・長距離路線を中心に本場の中国料理や西洋料理の機内食が提供され、一部路線のエコノミークラスでは、日本式のそばも提供される。他に機内特別食も用意されているが[14]、このうちユダヤ教徒食は広州・北京発欧米長距離路線とオーストラリア行きに限って搭乗便の48時間前に、それ以外は搭乗便の24時間前にコールセンターへ電話申し込みを行なう必要がある。
客室乗務員
2008年、日本人客室乗務員33人を採用し、主に広州 - 東京間、大連 - 成田間などの日本路線に乗務している[15]。
明珠倶楽部 (Sky Pearl Club)
マイレージサービスである。スカイチーム加盟各社のほか、下記の航空会社と提携している。
就航都市
脚注
- ↑ 中国における国際線及び主要国内線を運航し、旧民航系航空会社の中でも最大規模で、旅客数・便数・飛行時間等で中国最大を誇っている。
- ↑ 中国南方航空グループ傘下に、廈門航空、汕頭航空、広西航空、珠海航空などがある。
- ↑ 同社は、運航する唯一の外国籍航空会社であった。
- ↑ 中国国際航空、北京―平壌間に就航
- ↑ 中国南方航空の国際定期便(茨城-深圳線)が就航!! 茨城空港公式サイトより
- ↑ 中国 南沙諸島・永暑礁の新空港での試験飛行に成功
- ↑ South China Sea airports: Flight-tests check routes to Nansha airfields CCTV(2016年7月13日)
- ↑ アメリカン航空と中国南方航空、戦略的提携で合意 コードシェアなどを実施へ
- ↑ “Boeing, China Southern Airlines Celebrate First 777-300ER Delivery”. PR Newswire (2014年2月25日). . 25 February 2014閲覧.
- ↑ “First 787 Dreamliner to Boost China Southern’s International Development”. csair.com. (2013年6月2日) . 2013閲覧.
- ↑ EMBRAER ANNOUNCES THE CONFIRMATION OF A SECOND BATCH OF TEN EMBRAER 190 BY CHINA’S CDB LEASING
- ↑ "China Southern orders six 777 freighters." FlightGlobal.com. Retrieved 21 October 2011.
- ↑ China Southern first to fly the most advanced Thales in-flight entertainment and connectivity system Tue, 25/02/2014
- ↑ 機内特別食 中国南方航空ホームページ
- ↑ 日本人客室乗務員33人、南方航空にまもなくデビュー 人民網日本語版 2008年10月24日
- ↑ 中国南方航空、広州発着ローマ、ドバイ、クライストチャーチ線を開設 FlyTeam 2015年9月3日付
- ↑ 中国南方航空、12月から広州発着でトロント、アデレード線に就航へ FlyTeam 2016年10月19日付
- ↑ 中国南方航空、広州/ニューヨーク・JFK線に直行便で新規就航 FlyTeam 2014年8月12日付
- ↑ 中国南方航空、12月から787で広州/武漢/サンフランシスコ線に就航 FlyTeam 2014年10月4日付
- ↑ 中国南方航空、広州/サンフランシスコ線で直行便の運航を開始 週4便 FlyTeam 2015年6月29日付
- ↑ 中国南方航空、バンクーバー経由の広州/メキシコシティ線に就航 週3便 FlyTeam 2017年4月11日付
- ↑ 中国南方航空、12月から広州/アデレード線に週3便で就航へ FlyTeam 2016年8月1日付
- ↑ 中国南方航空、12月に広州/ケアンズ線を開設へ A330で週3便 FlyTeam 2017年7月25日付
- ↑ 中国南方航空、広州発着ローマ、ドバイ、クライストチャーチ線を開設 FlyTeam 2015年9月3日付
- ↑ 中国南方航空、広州/ナイロビ線を週3便で開設 FlyTeam 2015年8月6日付
- ↑ 中国南方航空、札幌/千歳〜広州線からわずか2ヶ月で撤退! Traicy 2014年3月23日付
- ↑ 中国南方航空、新千歳/広州線を運休へ FlyTeam 2014年3月22日付
- ↑ 茨城‐深圳線の運休について|茨城空港 茨城空港公式サイト 2016年8月25日付
- ↑ 中国南方航空、茨城/深圳線を運休 8月27日から FlyTeam 2016年8月25日付