五葉山

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五葉山(ごようざん)は、東北地方太平洋側にある北上山地南部の標高は1,351mで、三陸沿岸の最高峰である。

概要

岩手県住田町釜石市大船渡市にまたがる。北上山地では、早池峰山(1,914m)に次ぐ高さであり、また最も海に近いため、山頂からは三陸リアス式海岸を一望できる。南側に広がる準平原とともに五葉山県立自然公園に指定されている。「五葉山」の名は、阿弥陀如来薬師如来観音菩薩虚空蔵菩薩愛染明王の五仏を祀る事からとも、藩政時代に伊達藩にとって重要な山であったことから「御用山」と呼ばれていたことに由来するとも言われている。

動植物

中腹付近はダケカンバケヤキミズナラなどの木々に覆われており、樹木の種類だけでも200を越えるといわれている。頂上付近では年間を通して強い内陸からの風が吹きつけ、ハイマツコケモモガンコウランなど限られた種類の植物しか見られない。 五葉山とその南側に広がる準平原は県立自然公園に指定されており、公園全域が鳥獣保護区になっている。シカサルカモシカが生息するほか、ゴヨウマツヒノキアスナロの天然林が茂り、ツツジシロバナシャクナゲの群落が見られる。ホンシュウジカの北限の生息地として知られる。

五葉山の固有種としてゴヨウザンヨウラクが知られている。岩手大学菊地政雄教授によって1962年に発見された。ヨウラクツツジ属の一種であるが、同属のなかでは特異な形態をもっている。環境庁のレッドデータブック2000年度版では絶滅危惧IA類とされており個体数が非常に少ないが、2000年からの「ゴヨウザンヨウラクの保護を考える会」の調査により群落が確認されている[1]

地形と地質

北上山地南部に位置し、同山系の中では最も海に近い。山頂から海までの距離は直線で約13kmである。山頂付近はおよそ1億1千万年前に形成された花崗閃緑岩に覆われている。山頂からは岩手山早池峰山を望むこともできる。

歴史

  • 藩政時代は伊達藩直轄の山であり、ヒノキツガなどの林産資源が重要視されて「御用山」と呼ばれていた。後にこの山で多く見られるゴヨウマツ(五葉松)に因んで「五葉山」と呼ばれるようになった。
  • 昭和41年6月に、岩手県内6番目の県立自然公園として指定された。

登山

住田町大船渡市釜石市からの登山ルートが存在する。

脚注

関連項目

外部リンク