住友生命保険

提供: miniwiki
2018/8/5/ (日) 19:24時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先:案内検索


住友生命保険相互会社(すみともせいめいほけん)は、住友グループに属する相互会社による生命保険会社である。

概要

本社所在地は大阪府大阪市中央区城見一丁目4番35号。1907年明治40年)5月に創立される。総資産において、日本生命保険第一生命保険明治安田生命保険に次ぐ4位である。

沿革

1907年明治40年)5月、前身の日之出生命保険株式会社が創業した。1925年大正14年)、住友合資会社は日之出生命保険株式会社の経営を引き継ぎ、1926年(大正15年)5月、商号を住友生命保険株式会社に変更した。

第二次世界大戦後の財閥解体により、住友連携各社が「住友」の名称を使用できなくなったため、1947年昭和22年)8月、住友生命保険株式会社業務部長の芦田泰三を発起人総代として、国民生命保険相互会社を設立し、同年9月に営業を開始した。1952年(昭和27年)5月、「財閥商号の使用禁止等に関する政令」[1]廃止[2]により、住友連携各社は「住友」の商号を名乗ることが可能となったため、同年6月、名称を住友生命保険相互会社に変更とともに、企業理念「経営の要旨」が制定された。

2001年平成13年)11月、株式会社三井住友銀行・三井住友海上火災保険株式会社・三井生命保険株式会社との全面提携について合意した。これを受けて、2002年(平成14年)12月、運用子会社5社統合による新会社「三井住友アセットマネジメント」のほか、2010年(平成22年)4月、三井生命との共同出資による生命保険子会社「メディケア生命」等が営業を開始している。

2015年シメトラ (Symetraを37億3200万ドルで買収[3]

年表

  • 1907年明治40年) 5月 - 日之出生命保険株式会社設立
  • 1926年大正15年) 5月 - 住友生命保険株式会社に商号変更
  • 1947年昭和22年) 8月 - 国民生命保険相互会社設立
  • 1952年(昭和27年) 6月 - 住友生命保険相互会社に名称変更
  • 2000年平成12年) 9月 - 三井グループ・住友グループの金融各社による確定拠出年金の運営管理機関「ジャパン・ペンション・ナビゲーター」設立
  • 2001年(平成13年) 3月 - 三井生命と有価証券管理事務における共同事業会社「総合証券事務サービス」営業開始
  • 2001年(平成13年)10月 - 生保8社による企業年金事務・システム受託会社「ジャパン・ペンション・サービス」設立
  • 2001年(平成13年)11月 - 三井住友銀行三井住友海上・三井生命との全面提携について合意
  • 2002年(平成14年)12月 - 三井住友銀行・三井住友海上・三井生命との全面提携に基づく、運用子会社5社合併による新会社「三井住友アセットマネジメント」営業開始
  • 2009年(平成21年)10月 - 三井住友海上の個人向け・企業向け損保商品の全面販売開始
  • 2010年(平成22年) 4月 - 三井生命との共同出資による生命保険子会社「メディケア生命」営業開始[4]
  • 2014年(平成26年) 6月 - メディケア生命を完全子会社化[5]
  • 2015年(平成27年) 7月 - 指名委員会等設置会社に移行[5]
  • 2016年(平成28年) 2月 - シメトラ完全子会社化[5]


健全性指標

信用格付け

  • A1(Moody’s、保険財務格付、2017年6月末)[5]
  • A+(R&I、保険金支払能力格付、2017年6月末)[5]
  • A+(日本格付研究所、保険金支払能力格付、2017年6月末)[5]
  • A+(Fitch、保険財務格付、2017年9月末)[6]
  • A (S&P、保険財務力格付、2017年6月末)[5]

ソルベンシー・マージン比率

  • 826.9%(2017年3月末)[5]

総資産

  • 30兆0,269億83百万円(2017年3月末)[5]

経営理念

1952(昭和27)年に明文化された「経営の要旨」は以下の通り。

  1. 我社の事業は共存共栄相互扶助の理念に基いてその強固隆盛を図り社会公共の福祉に貢献することを期する
  2. 我社の事業は信用を重んじ確実を旨とする
  3. 我社の事業は時勢の変遷事態の緩急を計り弛張興替するも冷静克く進取不屈の精神を堅持し大局を誤ることなきを期する[5]

ワーク・ライフ・バランス

ライフステージに応じた多様な働き方を実現する観点から、出産育児・介護休業制度のほか、結婚配偶者転勤等による勤務継続が困難になった場合の雇用継続・再開を組み入れた人事制度(ファミリーサポート転勤制度、ジョブ・カムバック支援制度等)が導入されている。 また、平成18年度から女性の活躍を推進する専任組織を設置し、一般職から業務職への職種変更制度の導入をはじめ女性のキャリアアップ支援にも取り組んでいる[7]

社外表彰

  • 2007年(平成19年)5月、厚生労働大臣「次世代の育成支援に積極的に取り組む企業」に認定[8]
  • 2008年(平成20年)4月、日経WOMAN 2008年5月号「女性が働きやすい会社ベスト100」総合第10位[9]
  • 2010年(平成22年)3月、厚生労働大臣「障害者雇用優良企業」に認定。
  • 2010年(平成22年)7月、厚生労働大臣「次世代の育成支援に積極的に取り組む企業」に認定(2回目)[10]
  • 2010年(平成22年)9月、厚生労働大臣『平成22年度「均等・両立推進企業表彰」均等推進企業部門「厚生労働大臣優良賞」』受賞。
  • 2010年(平成22年)11月、日本経済新聞社「2010年にっけい子育て支援大賞」受賞[7]

主力商品

  • 「1up」 - 介護死亡病気などに備える一生涯の総合保障
  • 「きちんと未来」 - 特に「介護保障」「医療保障」に重点を置いた契約年齢15~39歳女性専用プラン
  • 「がん長期サポート特約」 - 長期にわたるがん治療費や生活費をサポート
  • 「保険料払込免除プラン」 - 9つの所定の状態のうちいずれかに該当した場合、以後の保険料が無料
  • 「ドクターKING」 - 充実した医療保障
  • 「バラ色人生」 - 続けて咲かせる終身保険
  • 「千客万頼」 - 健康上の理由で保険をあきらめていた人向け保険[4]

住友生命をめぐる訴訟

住友生命ミセス裁判

1995年12月、住友生命と国を相手に提訴した住友生命既婚女性差別裁判。

2001年6月27日、大阪地方裁判所原告側の主張

  1. 既婚女性を理由に「人事考課面で低査定を行い昇格差別をすることは違法
  2. 「既婚女性の勤務継続を歓迎しない管理職の姿勢となっていた」
  3. 産休育児時間の取得を持って低く査定したのであれば、それは労基法で認められた権利の取得を制限するもので違法」

一方、被告側の主張は「家事育児などの家庭責任によって労働の質・量がダウンする」

被告側の住友生命が敗北。住友生命がこの判決を不服として控訴したが、12月16日、大阪高等裁判所において、原告らと住友生命および国との間で和解が成立し、原告の勝利解決となった。

住友生命との和解条項

  1. 双方が判決を尊重する。
  2. 会社が、原告らに解決金9,000万円を支払う。
  3. 在職中の5人については退職までの分を別途和解金として支払う。

パワハラ訴訟

住友生命の大阪府内の出張所の所長を勤めていた50歳代の女性が、2006年頃から、保険契約の成績が悪いなどの理由付けをされて、男性上司から「所長のせいだ」、「会社を潰す気か」などの叱責を含めたパワーハラスメント行為を受けるようになった。また、女性が獲得した契約についても、保険業法で禁じられているにもかかわらず、男性上司は他の社員に実績を振り分けるよう要求し、女性が拒んだところ、「会社を辞めろ」などの暴言を吐いた。女性はこれらの出来事を苦に鬱病になり、2007年7月に休職、2009年6月に退職した。女性は労働保険審査会に労災を申請し、同審査会は2010年6月に、上司から指導の範囲を超えた感情的な叱責があったとして労災と認定。女性はさらに2011年6月大阪地方裁判所に提訴。その後2013年12月に、解決金4,000万円を住友生命側が支払う内容で同地裁で和解が成立した[11]

学資保険をめぐる訴訟

大阪府在住の50歳代の男性は、住友生命の外交員から、子女の教育資金を貯めておく「子ども保険学資保険)」を勧められ購入していたが、その後元本割れが起こり、実際に受け取った額が、それまで支払ってきた額よりも少なくなってしまった。このため男性は、住友生命を相手取り、元本割れの分を返還するよう、大阪地方裁判所に訴訟を起こした。その後、この訴訟の控訴審の大阪高等裁判所は、外交員が元本割れのリスクについて十分に説明しないまま勧誘したことが原因だとして、住友生命に対し元本割れ分を返還するよう勧告し、住友生命もこれに応じることで2013年10月に和解が成立した[12]

不祥事

2005年10月後半、各生命保険会社から相次いで保険金および給付金の不当不払いが発表され、同社においても10月28日に、合計で57件(内保険金9件)の[13] 不当な不払いがあることが発表された。

2007年1月2日、生保4社において、医療特約関連で保険金の一部に不払いがあったことが判明する。4社全体においては2001年から5年間で1万件以上の不払い件数となる見込みだが、同社のみの詳細は2007年1月現在では不明である。

2007年中間報告では、生保4社の不払い額は日本生命保険75億円、第一生命保険22億円、住友生命保険40億円、明治安田生命保険25億円で、そのほかの34社で200億円弱の不払いが判明していた。その後の調査で、生保4社の不払い額は400億円を超える見通し[14]

主要関連企業

  • いずみライフデザイナーズ株式会社(東京都港区)
  • 株式会社シーエスエス(大阪市中央区)
  • ジャパン・ペンション・サービス株式会社(大阪市中央区)
  • ジャパン・ペンション・ナビゲーター株式会社(東京都中央区
  • 新宿グリーンビル管理株式会社(東京都新宿区
  • スミセイ印刷株式会社(門真市
  • スミセイカードサービス株式会社(大阪市中央区)
  • スミセイ情報システム株式会社(大阪市淀川区
  • 株式会社スミセイハーモニー(大阪市中央区)
  • スミセイビジネスサービス株式会社(大阪市中央区)
  • 株式会社スミセイビルマネージメント(東京都中央区)
  • 住生物産株式会社(大阪市西区
  • スミセイ保険サービス株式会社(大阪市西区)
  • 株式会社住友生命保険代理社(東京都新宿区)
  • 総合証券事務サービス株式会社(東京都江東区
  • 日本ビルファンドマネジメント株式会社(東京都中央区)
  • 保険デザイナーズ株式会社(東京都千代田区
  • 三井住友アセットマネジメント株式会社(東京都港区
  • 財団法人住友生命健康財団(大阪市中央区)
  • 財団法人住友生命社会福祉事業団(大阪市淀川区)

なお、スミセイ損害保険株式会社(東京都新宿区)は、2011年1月1日付で会社解散。保険契約及び事故受付業務は三井住友海上火災保険へ包括移転された。

テレビによる提供番組

2018年4月現在

  •  ナショナルスポンサーは無し 

(日本テレビNEWS ZEROは2018年4月~関東ローカルでCM放映。なお、同年3月まではナショナルスポンサーだった。)

いずれも過去にスポンサーとして協賛した番組

ラジオによる提供番組

イメージキャラクター

2018年4月現在

  • 瑛太
  • 浅田真央(フィギュアスケートの競技映像を使用。2015年には「YOUNG JAPAN ACTION 浅田真央×住友生命」キャンペーン用の撮り下ろしを放送)
  • ピングー - 現在はCMで流れていないが、ホームページにはオリジナルグッズを紹介している。

過去

いずれも松嶋と共演。

CMソングアーティスト

脚注

注釈

  1. 昭和二十五年政令第七号財閥商号の使用の禁止等に関する政令・御署名原本・昭和二十五年・政令第七号”. 国立公文書館_デジタルアーカイブ. . 2017閲覧.
  2. 昭和二十七年法律第百三十七号ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く法務府関係諸命令の措置に関する法律”. e-Gov法令検索. . 2017閲覧.
  3. “住友生命、米生保シメトラを買収 約4666億円”. (2015年8月11日). http://jp.reuters.com/article/2015/08/11/sumitomo-life-idJPKCN0QG17M20150811 . 2015閲覧. 
  4. 4.0 4.1 住友生命の現状2010
  5. 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5 5.6 5.7 5.8 5.9 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「住友生命 2017年度 ディスクロージャー誌」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  6. 格付対象先一覧 : 保険 (PDF)”. Fitch. . 2017閲覧.
  7. 7.0 7.1 住友生命Recruiting Web Site2012
  8. 平成19年6月13日付住友生命保険の発表文書
  9. CSR REPORT2008
  10. 住友生命のCSRホームページ
  11. パワハラ:4000万円で和解 住友生命元社員、うつで退職−−大阪地裁 毎日新聞 2013年12月11日
  12. 学資保険、元本割れ返還へ 住友生命、和解勧告受け入れ 朝日新聞 2013年10月27日
  13. アーカイブされたコピー”. 2007年8月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2010年4月18日閲覧.
  14. 生保不払い、全社で600億円超…さらに増える可能性も
  15. 同社(住友生命)は24時間テレビ本編でも今日まで公式スポンサーを務めている

出典

関連項目

外部リンク