保守左派

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このチャートは政治を保守・権威主義(上)リベラル(下)、経済を介入左派(左)市場放任(右)に分けたもの。保守左派は、英語では Authoritarian Left に分類されるとわかる。

保守左派(ほしゅさは)は、政治思想に基づくグループ分けのひとつ。ポリティカル・コンパスによって広められた概念である。右のチャートでは左上(Authoritarian Left)の領域に該当する。

概要

倫理・道徳に関しては伝統的・保守的な価値観を重視する一方、経済政策に関しては富の再分配格差社会の是正、保護貿易大きな政府福祉の充実など左派的な価値観を重視する政治思想である。しかし、あくまで「保守左派」、つまり「政治的には保守、且つ経済的には左派」を指す概念であり、中道左派とは意味が異なる。「政治的にはリベラル、且つ経済的には右派」を指す「リベラル右派(リバタリアニズム)」とは対極の概念に当たる。中道寄りの穏健なものでは欧州の社会保守主義キリスト教民主主義がこれに近い。

極端なものとなると国家社会主義ファシズムナチズム、さらには共産主義(なかでもスターリン主義)にまで及ぶと見做される場合がある。こうなってくると政治的には極端に保守だが経済面では社会主義的な主張をするようになり、政治的シンクレティズムに近づく。そこまで行かなくともナショナリズムとの親和性は高く、自国産品・産業保護の観点から自由貿易には警戒的であることが目立つ。このため反米保守とも親和性が高くなることが多い。

実例

日本においてはかつて存在した国民新党みどりの風も保守左派的な主張を掲げていた。なお、日本の保守政党は総じて経済右派色(新自由主義的)が強い。

日本以外ではキリスト教民主主義を掲げる諸政党やイスラム主義諸政党のほか立ち上がれ!共和国フランス)などが相当するが、従来の保守政党が新自由主義色を強める中、純然たる保守左派的な政党は少なくなっている。

関連項目

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