分類

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分類(ぶんるい)とは、複数の事物現象を、何らかの基準に従って区分することによって体系づけることである。そうして作られたグループをカテゴリという。

概要

凡そ分類というのはある特定の観点から分けられた便宜的なものに過ぎず、別の観点からは異なる分類が可能であり、カテゴリ間に明確な境界がないことも多い。たとえば、「あるものに開けられた穴の数による分類」であればデジタル値であるから混乱は起こりにくいし、「奈良時代・平安時代・鎌倉時代」なども比較的区分の根拠が明確であるが、「大型・中型・小型」「古代中世近世近代現代」「管楽器・弦楽器・打楽器」などといった分類は、特定の分野あるいは流派などでしか通用しない、あるいは時と場合によって異なるような全く恣意的なものである。

他方で、地球上のあらゆる生物は、たったひとつの共通の祖先(原始生命体)から進化してきたと考えられていることから、DNAの変化を基本とする系統関係に基づく正しい分類のあり方が存在するものとみなされており、これが分類学と呼ばれる学問分野の現在の存立基盤となっている。

分類の活用

事物は多様である。それを扱う場合、ある特徴でもって共通であるものをまとめることで極めて多様である事象を多少とも簡略化することが出来る。これが分類である。学問全般が多かれ少なかれ様々な分類によって事物・事象を分析整理して扱う性質があるといえる。

分類は同時に整理することにも繋がるため、卑近な例ではおもちゃ箱への玩具の整理・収納から図書館における蔵書の整理まで様々な面において、分類と整理とによって収納した物を再び取り出す際の利便性を向上させるために用いられる。

リサイクルに有利なごみ分別収集のように、分類することで再資源化し易くするなど、分類は広義のカオスエントロピーが極大な状態)とは対義的な性格を持つ。

分類と集合

分類は特定の属性などに沿って対象を区分していくことであるが、複数の性質を持つものを分類していく際には、どのような属性に拠るかによっても、分類によって出来上がる集合の性質が違ってくる。

例えば、日本人という集合に対しては、次のような分類がありえるだろう。

このように様々に分類が可能であり、その都度様々な集合を作ることができる。 また「今朝の朝食パンを食べた人/ごはんを食べた人/朝食抜き/その他」ともなると、その日によってまちまちで、分類した時点に答えの変化する一種の観測問題を含んでいる。

生物の分類

生物においても様々な分類の方法があり得る。その観点は多様であり得、例えば人間側の便宜に基づいて分けることは広く行われる。野菜魚介類などはその例である。他方で、生物にはという単位があるとされ、それを決まった方法でグループ分けすることにより、唯一の意味のある分類が出来るとの見方がある。その唯一の分類を自然分類と呼び、それを求める学問が分類学である。これに対し、そうでない分類は人為分類と呼ばれる。

分類学における分類の基準は、生物の持つ形質の類似性であり、この関係を類縁関係といい、類縁関係が深いほど近縁であるという。これは後に進化論によって裏付けられ、類縁関係は進化による分類群の分岐が古いか新しいかという観点に置き換えられたが、今日それはDNAの変化速度という観点から、時間軸がかなり定量的に論じられるようになっている。分子生物学の発展に負うところが大きい。

数学における分類

関連項目

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