可部駅

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可部駅(かべえき)は、広島県広島市安佐北区可部二丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)可部線2003年(平成15年)12月1日から2017年(平成29年)3月3日までの13年3ヶ月の間は、同線の終着駅であった。

歴史

かつては、可部線の電化区間と非電化区間の境界駅であったが、非電化区間が2003年(平成15年)11月30日限りで廃止され、一時は終着駅となった。しかし、2017年(平成29年)3月4日に可部線の当駅 - あき亀山駅間が開業した事により、再び途中駅となった[1]

駅構造

相対式ホーム2面2線を持つ地上駅

ICOCA(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)が利用可能。ICOCA対応自動改札機が設置されている。JRの特定都区市内制度における「広島市内」の駅である。駅スタンプは「「安芸の高野山」とも呼ばれる福王寺の駅」。

直営駅。駅構内には可部線全線の保守・運営を管轄していた可部鉄道部があったが、2006年(平成18年)6月30日をもって廃止された。この組織変更により可部線内の各駅の管理権限は西広島駅に移されていたが、2010年(平成22年)7月1日より当駅が管理駅として可部線内の各駅(横川駅を除く)を再び管轄するようになった。

のりば

のりば 路線 方向 行先
1 B 可部線 上り 緑井横川方面
2 下り あき亀山方面

あき亀山駅への延伸開業までは、2番のりばからも横川方面の列車が発車し、夜間留置が行われていた。なお、1番のりばと2番のりばはそれぞれ改札口が独立しており、改札内ではつながっていない。

駅改良工事以前

2016年(平成28年)12月17日までは、単式ホーム1面1線(旧1番のりば)と島式ホーム1面2線(旧2・3番のりば)を持つ地上駅であった。可部線延伸のための駅改良に際し、島式ホームの片側であった旧3番のりばが改称され、現在の1番のりばとなった。なお現在の2番のりばは、駅改良前にはホームのない側線であった旧4番線にホームを新設して設けられたものである。

駅改良直前の時期には、大半の列車は旧2番のりばから発車していたが、朝晩の一部の列車は旧1番のりばや旧3番のりばから発車するものもあった。なお三段峡方面廃止前から旧3番のりばにも架線があり、電車の入線も可能であった。

旧3番のりばは当駅において三段峡方面につながる唯一の旅客ホームであったため、主に三段峡方面ゆき、および三段峡方面から当駅を直通する広島方面ゆき列車の発着に使用された。旧1・2番のりばは頭端式であったため、広島方面への折り返し専用であった。旧3番線は構内北端で保線用車両留置線2本を北に向け分岐していた。旧3番線の外側にはホームのない側線(旧4番線)があり、構内両端で旧3番線に合流していた。かつては、さらに外側にも側線があった。

三段峡方面が存続していた当時、上記の配線のため当駅に停車する三段峡方面直通の列車同士が行き違うことはできなかった。1970年代には、臨時快速「三段峡」の下りは当駅で上りの定期列車と交換していたが、その定期列車が旧3番線に停車しているため、快速は側線経由で行き違いをし、当駅を通過扱い(運転停車)にするというダイヤであった。

三段峡方面廃止後、旧3番線は、前述の保線用車両留置線を分岐し、外側の側線を合流して構内から少し北に伸びたところ(国道54号のオーバークロス手前)で車止めが設置され、途切れていた(写真参照)。このため、旧3番のりばに列車が到着する場合は万一の過走事故防止のため構内踏切(列車停車位置より北側にある)が作動したが、実際に構内踏切部分の線路まで営業用列車が進入することはなかった。

当駅の手前には場内信号機が2基設置されていた。三段峡方面が存在した当時の名残で、旧3番線が本線扱いとなっており高い位置に信号機が設置されていた。旧1・2番線用の信号機は低い位置に設置され共通で副本線扱いとなっており、その下に進路表示機が付属していた。副本線用場内信号機が「黄」を現示している場合は付属の進路表示機に数字で「1」または「2」が表示され、到着番線を指示していた。

延伸計画に伴う駅改良

2013年(平成25年)2月、広島市とJR西日本は、2015年(平成27年)春を目標に旧河戸駅方面へ再び延伸(事実上の電化復活)することで合意した[広報 5]。その後、踏切設置の調整や駅建設用地取得の手続きに手間取った事で[5]、開業予定が2度延期されており、2017年(平成29年)3月4日の開業の予定となった。JR西日本は同年11月28日に許可申請を行い[6]2014年(平成26年)2月25日に事業許可を取得した[広報 6]。延伸時には旧1・2番のりばを廃止し、旧3番のりば(=現1番のりば)と、旧側線部分に新設されるホーム(=現2番のりば)を使用した相対式ホームに改良されることとなった[広報 7]。 そのホーム改良に合わせて従来の西口への通路は封鎖され上下線分離駅となり、東西間の自由通路を設置すると2015年(平成27年)2月6日に発表した[広報 3]。これらの改良工事については延伸開業に先駆ける形で、2016年(平成28年)12月1日に東西自由通路が、12月18日にホームの改良がそれぞれ完成し、使用を開始した[4]

利用状況

以下の情報は、「広島県統計年鑑」、「広島市統計書」及び「広島市勢要覧」に基づいたデータである。

年度 1日平均
乗車人員
年度毎
総数
定期券
総数
普通券
総数
1968年(昭和43年) 2,596.5 1,895,417 1,656,438 238,979
1969年(昭和44年) 2,318.4 1,692,437 1,440,726 251,711
1970年(昭和45年) 2,161.3 1,577,726 1,353,048 224,678
1971年(昭和46年) 2,105.7 1,541,393 1,325,648 215,745
1972年(昭和47年) 1,945.7 1,420,383 1,210,776 209,607
1973年(昭和48年) 2,138.6 1,561,208 1,265,254 295,954
1974年(昭和49年) 2,311.3 1,687,279 1,354,128 333,151
1975年(昭和50年) 2,280.2 1,669,138 1,289,922 379,216
1976年(昭和51年) 2,344.8 1,711,731 1,272,520 439,211
1977年(昭和52年) 2,386.1 1,741,845 1,278,100 463,745
1978年(昭和53年) 2,335.7 1,705,045 1,265,298 439,747

以上の1日平均乗車人員は、乗車数と降車数が同じであると仮定し、年度毎総数を365(閏年が関係する1971・1975年は366)で割った後で、さらに2で割った値を、小数点第二位で四捨五入。小数点一位の値にした物である。

年度 1日平均
乗車人員
1979年(昭和54年) 2,371
1980年(昭和55年) 2,323
1981年(昭和56年) 2,198
1982年(昭和57年) 2,172
1983年(昭和58年) 2,167
1984年(昭和59年) 2,247
1985年(昭和60年) 2,242
1986年(昭和61年) 2,395
1987年(昭和62年) 2,818
1988年(昭和63年) 2,947
1989年(平成 元年) 3,101
1990年(平成02年) 3,286
1991年(平成03年) 3,513
1992年(平成04年) 3,829
1993年(平成05年) 4,043
1994年(平成06年) 4,098
1995年(平成07年) 4,015
1996年(平成08年) 3,944
1997年(平成09年) 3,756
1998年(平成10年) 3,645
1999年(平成11年) 3,603
2000年(平成12年) 3,780
2001年(平成13年) 3,601
2002年(平成14年) 3,709
2003年(平成15年) 3,781
2004年(平成16年) 3,893
2005年(平成17年) 3,927
2006年(平成18年) 3,569
2007年(平成19年) 3,509
2008年(平成20年) 3,582
2009年(平成21年) 3,528
2010年(平成22年) 3,504
2011年(平成23年) 3,515
2012年(平成24年) 3,527
2013年(平成25年) 3,559
2014年(平成26年) 3,483
2015年(平成27年) 3,665
2016年(平成28年) 3,663

1994年に大町駅が開業するまでは、可部線で最も利用者が多い駅だった。2008年以降は下祇園駅も当駅を上回る。

乗車数グラフ

500px

駅周辺

国道183号国道191号国道261号との重複区間)が駅の西側を通っている。

西口は近年再開発により可部駅西口広場が完成し、2007年(平成19年)12月3日に従来の可部駅停留所と可部駅前停留所を統合し、可部駅西口広場にバス停留所が移設された。

また、2008年(平成20年)4月からは、北寄りに駐輪場と、車椅子対応のトイレも使用を開始した。これにより、閉鎖された東口トイレの代わりに、駅の改札内しかトイレがなかった不便が解消され、同時にバリアフリー対応を実現した。しかし、車椅子利用者にとっては列車に乗る前に階段を数段上らなければならないのがネックとなっている。

廃止された河戸駅との中間位置に、広島市安佐北区役所・可部区検察庁可部簡易裁判所安佐北警察署・広島北税務署などがある。あき亀山駅まで再延伸時には、その周辺に河戸帆待川駅が設置されて可部駅が最寄ではなくなった。

駅正面には大和重工の本社もある。

バス路線

可部駅西口広場にあり勝木・大林方面の1 - 4と国道上に設けられた広島方面の5か所ののりばがある。2007年(平成19年)12月3日に使用を開始。これに伴い、下り便は、元「可部駅前」停留所に停車する代わりに、一旦国道183号を右折して、全便がこの停留所に停車するようになった。また、可部線廃止区間の代替バス(広島電鉄広島交通)もここから発着しているが、広島・三段峡直行便は高速道路を経由するため可部駅には入らない。

  • 1番のりば 国道54号経由便(広島交通
    • 南原行 南原研修センター行 桐陽台行 桐原行
  • 2番のりば 国道54号北上便(広島交通・広島電鉄備北交通
    • 大林車庫行 大林行 下土師行 吉田出張所行 志屋車庫行 向原駅行 向原駅経由吉田営業所行
  • 3番のりば 国道191号経由便(広島交通)
    • 勝木行き 虹山県住経由勝木行 勝木台行 大畑行 虹山県住行
  • 4番のりば 国道191号西行便(広島交通・広島電鉄・中国JRバス
    • 飯室行 ふじビレッジ経由飯室行 星が丘行 鈴張行 大朝車庫行 三段峡行 琴谷行 今吉田行 今井田経由飯室行
  • 国道上のりば 全てのバスがここに停まる。(広島交通・広島電鉄・中国JRバス・備北交通)
    • 祇園経由 広島バスセンター広島駅方面行
    • 深川経由 広島バスセンター・広島駅方面行
    • 高陽A団地行
    • 上原・安佐市民病院・文教女子大前行

隣の駅

西日本旅客鉄道
B 可部線
中島駅 - 可部駅 - 河戸帆待川駅

かつて存在した路線

西日本旅客鉄道
可部線(廃止区間)
可部駅 - 河戸駅

脚注

出典

  1. 1.0 1.1 清水康志 (2017年3月5日). “県内3新駅、期待乗せて発車 可部線で一部復活し2駅、山陽線は「寺家」開業”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 広島版 
  2. 8月16日から続く大雨等による被害状況について(第6報) (PDF) - 国土交通省 災害情報、2014年8月20日 15:00現在
  3. 広島大規模土砂災害で可部線など不通 - レスポンス 2014年8月20日
  4. 4.0 4.1 4.2 “JR可部線可部~あき亀山間、年内試運転へ - 可部駅新設ホーム12/18使用開始” (プレスリリース), マイナビニュース, (2016年12月5日), http://news.mynavi.jp/news/2016/12/05/031/ . 2016閲覧. 
  5. 可部線電化延伸、1年遅れも”. 中国新聞. 2013年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2017閲覧.
  6. JR可部線延伸を許可申請”. 中国新聞. 2013年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2017閲覧.

広報資料・プレスリリースなど一次資料

関連項目

参考文献

  • 各 広島市統計書
  • 各 広島市勢要覧

外部リンク

テンプレート:可部線 テンプレート:可部線 (廃線区間)