和泉雅子

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和泉 雅子(いずみ まさこ、1947年7月31日[1][2] - )は、日本の女優冒険家真言宗僧侶東京都中央区銀座出身[1]。血液型はA型[2]。愛称は「マコ」。

人物・経歴

銀座・三原橋の傍で寿司割烹店を営む家庭に生まれる。和泉家は江戸時代は代々幕府御用達の家具商を務めた[3]。また、戦国武将竹中半兵衛の末裔に当たる[3]。維新後は魚介類卸売業に転じ、魚河岸を商った後場外で煮干し屋を営み、戦後は三原橋に土地を購入して店を開いた[4]精華学園女子高等学校[1]

10才で劇団若草の子役になった(太田博之と同期)後、金語楼劇団に入り喜劇を志す。 その後、ジェスチャーに出演する柳家金語楼に鞄持ちとして随伴した際、同番組の共演者で日活のプロデューサー・水の江滝子にスカウトされ、1961年に日活へ入社[1]。以降、青春映画に多数出演し、吉永小百合松原智恵子と合わせて「日活三人娘」と呼ばれ、絶大な人気を誇った[1]。雑誌『近代映画』の「オールスター投票・女優部門」では、1964年から1968年まで5年連続でベスト10入りし、特に1966年・1967年には吉永小百合に次いで2年連続で2位にランクインしている[5]

中でも1963年上映の映画『非行少女』(浦山桐郎監督)の主演での演技力が認められ、エランドール新人賞や、ソビエト連邦時代のモスクワ映画祭金賞などの表彰歴を誇る。モスクワ映画祭では審査員を務めたフランスの名優ジャン・ギャバンも「この子はすごい」と語ったほど。彼女の出演した日活作品でよく共演したのが高橋英樹で、2人のコンビは「ポスト吉永小百合・ポスト浜田光夫」と云われた。

1967年には同じ日活の山内賢とのデュエット曲「二人の銀座」「東京ナイト」が大ヒットし、レコードも何枚かリリースした。しかし1971年に日活は成人映画の路線に転換し、その後は本格的にテレビへ活動の場を移す。

テレビでは映画時代の清純なイメージから一転、1978年には、土曜ワイド劇場「女教師」にて同番組唯一のレイプシーンを演じた。

東京都港区白金台二丁目に『ホテルメイツ』を経営し居住。2005年11月27日を以ってトランクルーム『トランクルームプリンスメイツ』に業態転換し、2014年10月まで営業を続けた。

2009年現在は銀座の自宅と北海道士別市の別荘を行き来する生活を送っている[6]。 近年はユニークなキャラクターを生かしてTBS爆報! THE フライデー』などのバラエティー番組にも出演している。

冒険家としての活動

その後も女優業を行う傍ら、テレビ番組のレポーターとして訪れた南極の魅力に惹かれ、冒険家としての活動も開始。1985年北極点踏破を目指したが途中で断念し失敗。この冒険に掛かった費用は1億円以上にのぼり、大きな借金を抱えることとなった。しかし、借金を完済し終えた1989年に再度、北極点を目指す旅に出発。日本人女性として初めて達成する偉業を成し遂げた[1]

もともと山歩きが好きであったことから、登山にも凝り始め、登山に耐えうる体力をつける為に脂肪を増やし、その後も減量を行わなかったため、その容姿に美人女優だった頃の面影を失い、また極地の強い紫外線の影響で多く出来たシミも相まって、過去と現在との落差が一時期バラエティー番組などでも話題となったが、本人は「“昔はきれいだった”とよく言われる」と明るく語っている。

日本女性初の北極点到達

1985年3月23日に初めて挑戦、カナダのワードハント島から出発。北緯88度40分(北極点まで残り約150キロ)まで到達するも、気温上昇によるリード(氷の割れ目から海面が出る状態)の拡大により、前進出来なくなって失敗[7]、同年5月23日に断念する。

それから4年後の1989年3月10日に再び挑戦し、スノーモービルで踏破を目指す。出発から62日経った同年5月11日に、念願の北極点にようやく到達した[7]

同隊では、他にテレビ朝日大谷映芳、登山家伊藤周左衛門、イヌイットのオココ・カラックジョー・アマゴーリックが北極点に到達した。

なお、女性としての北極点到達は、世界で2人目(1人目は1986年の犬ぞりでのアン・バンクロフト(en:Ann Bancroft))であった。徒歩による到達は和泉が初である。

出演

映画

  • 荒城の月東宝、1958年8月26日)
  • 風花松竹、1959年1月3日) - 名倉さくら(少女時代)
  • 暗黒街の静かな男 (日活、1961年10月14日)
  • 母あちゃん海が知ってるよ(日活、1961年11月19日)
  • ずらり俺たちゃ用心棒(日活、1961年12月24日)
  • ひとつのいのち(日活、1962年1月27日)
  • 銀座の恋の物語(日活、1962年3月4日)
  • 大氷原 (日活、1962年4月22日)
  • 若い爪あと(日活、1962年5月9日)
  • 若者に夢あり(日活、1962年05月27日)
  • 太陽と星(日活、1962年7月1日)
  • 若くて、悪くて、凄いこいつら(日活、1962年9月9日)
  • 激しい河 日活、1962年10月6日)
  • 海の鷹(日活、1963年1月11日)
  • 泥だらけの純情(日活、1963年2月10日) - 和枝
  • 空の下遠い夢(日活、1963年2月24日)
  • 非行少女 (日活、1963年3月17日)
  • 川っ風野郎たち(日活、1963年4月14日)
  • 交換日記 (日活、1963年5月26日)
  • 男の紋章(日活、1963年7月14日)
  • エデンの海(日活、1963年8月31日)
  • 悪太郎(日活、1963年9月21日)
  • その人は遠く(日活、1963年10月27日)
  • 男の紋章(日活、1963年11月10日)
  • 泥だらけのいのち(日活、1963年12月8日)
  • 光る海(日活、1963年12月25日) - 葉山久美子
  • 男の紋章 風雲双つ竜(日活、1963年12月25日)
  • 成熟する季節(日活、1964年1月15日)
  • こんにちは赤ちゃん(日活、1964年2月23日)
  • 花嫁は十五才(日活、1964年3月25日)
  • 若い港 (日活、1964年5月13日)
  • 新・男の紋章 度胸一番(日活、1964年8月1日)
  • あゝ青春の胸の血は (日活、1964年9月9日)
  • 男の紋章 花と長脇差(日活1964年11月11日)
  • 男の紋章 喧嘩状(日活、1964年12月19日)
  • 若草物語(日活、1964年12月31日) - 四女・高村チエコ
  • 愛しながらの別れ(日活、1965年1月24日)
  • 北国の街(日活、1965年3月20日)
  • 男の紋章 喧嘩街道(日活、1965年4月3日)
  • 落葉の炎(日活、1965年4月14日)
  • 涙をありがとう(日活、1965年4月29日)
  • 渡世一代(日活、1965年7月3日)
  • 男の紋章 流転の掟(日活、1965年7月24日)
  • 悪太郎伝 悪い星の下でも(日活、1965年8月25日)
  • 血と海 (日活1965年10月1日)
  • 男の紋章 俺は斬る(日活1965年10月8日)
  • 刺青一代 (日活、1965年11月13日)
  • 高原のお嬢さん(日活、1965年12月4日)
  • 四つの恋の物語(日活、1965年12月28日) - 三沢志奈子
  • 男の紋章 竜虎無情(日活、1966年1月14日)
  • 鉄火場仁義(日活、1966年2月12日)
  • 大空に乾杯(日活、1966年2月25日) - 工藤ミチ子
  • 哀愁の夜(日活、1966年3月27日)
  • 日本仁侠伝 血祭り喧嘩状(日活、1966年4月10日)
  • 友を送る歌(日活、1966年6月2日)
  • 日本仁侠伝 花の渡世人(日活1966年6月15日)
  • 絶唱(日活、1966年9月17日) - 小雪
  • 私は泣かない(日活、1966年10月29日)
  • おゆきさん (日活、1966年12月3日)
  • 青春の海(日活、1967年1月3日)
  • 二人の銀座(日活、1967年2月25日)
  • 夕陽が泣いている(日活、1967年5月20日)
  • 終りなき生命を(日活、1967年7月8日)
  • 花と果実(日活1967年8月26日)
  • 対決(日活、1967年9月6日)
  • 東京ナイト(日活、1967年10月7日)
  • 君は恋人(日活、1967年11月3日)
  • ザ・スパイダースの大進撃(日活、1968年1月3日) - 緒方ゆり子
  • 花の恋人たち(日活、1968年1月3日) - 仁村藤穂
  • 星影の波止場(日活、1968年2月1日)
  • 青春の風(日活、1968年3月30日) - 風見愛子
  • 娘の季節(日活、1968年5月18日)
  • 昭和のいのち(日活、1968年6月22日) - 本多晶子
  • あゝひめゆりの塔(日活、1968年9月21日) - 比嘉トミ
  • 花ひらく娘たち(日活、1969年1月11日)
  • 涙の季節(日活、1969年3月12日)
  • 夜の牝 年上の女(日活、1969年4月16日)
  • 博徒百人(日活、1969年5月14日)
  • あらくれ(日活1969年6月14日)
  • 荒い海(真珠舎、1969年10月15日)
  • 喧嘩博徒 地獄の花道(日活、1969年12月17日) - 宮島雪絵
  • 牡丹と竜(日活、1970年1月15日)
  • あばれ丁半(日活、1970年3月7日)
  • 花の特攻隊 あゝ戦友よ(日活、1970年5月16日)
  • 土忍記 風の天狗(日活、1970年11月14日)
  • 戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河(日活、1971年6月12日)
  • 逆縁三つ盃(日活、1971年7月31日)
  • 朝霧(日活、1971年9月18日)
  • きみは風のように(綜芸、1984年1月16日)

テレビドラマ

舞台

  • 女の一生

吹き替え

その他のテレビ番組

  • ほんものは誰だ?!(日本テレビ) - レギュラー解答者
  • IST登場(テレビ東京)
  • 水曜スーパーテレビ「感動ドキュメント・和泉雅子北極点に立つ!!」(テレビ朝日)
  • くらしの探検隊(フジテレビ)

CM

レコード・CD

  • めぐり逢う日は/幸せの花を咲かせよう(1965年10月)
  • ユー・アンド・ミー(山内賢とデュエット)/エレキファンタジー 二人の虹(山内賢とデュエット)(1966年2月)
  • やさしくしかってね/あなたの背中(1966年3月5日)
  • 教えて欲しいの/バラ色の太陽(1966年8月5日)
  • 二人の銀座(山内賢とデュエット)/踊りたいわ(1966年9月)
  • 星空の二人(山内賢とデュエット)/かげぐち(1967年3月)
  • 二人の朝(山内賢とデュエット)/雪割草の歌(1967年5月)
  • 東京ナイト(山内賢とデュエット)/三つの夢(1967年9月)
  • 燃える真珠/いつか二人で(1968年9月)
  • 霧の灯り/愛のエンジェル(1969年3月)
  • 小さな恋の物語/アルプの角笛(1969年5月)
  • 恋の口笛/でもでも…(1969年9月)
  • 恋のめまい/できごと(1970年)
  • 私はジュリエット/天使の約束(1971年2月)
  • おとなの銀座(山内賢とデュエット)/東京ナイト(山内賢とデュエット)(2008年9月24日)

著書

  • 白いささやきマコのおしゃべり読本 (1976年勁文社)
  • 輝いて生きたい―魅力ある女性になるための14話 (1985年、PHP研究所)
  • 私だけの北極点北緯88度40分 (1985年講談社、ISBN 4062022141)
  • まさこおばさんありがとう (1986年PHP、ISBN 4569583288)
  • めざせ北極点 (1988年、講談社、ISBN 4061472488)
  • 笑ってよ、北極点 (1989年文藝春秋、ISBN 4163435700)
  • マコさん北極を行く (1990年、テレビ朝日、ISBN 488131162X)
  • ハローオーロラ! (1994年、文藝春秋、ISBN 4166103504)

その他

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 別冊宝島2551『日本の女優 100人』p.71.
  2. 2.0 2.1 和泉雅子”. 日本タレント名鑑. VIPタイムズ社. . 2017閲覧.
  3. 3.0 3.1 女学生の友』 1966年8月号(小学館)188-193ページ
  4. 和泉雅子インタビュー 銀座地下街ラジオくんー第四配信・レトロ銀座特集
  5. 『近代映画』の当時の記事による
  6. 日刊ゲンダイ 2009年9月1日掲載。
  7. 7.0 7.1 スノーモビルの北極点への挑戦,ヤマハ

外部リンク