国立循環器病研究センター

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国立研究開発法人国立循環器病研究センター(こくりつじゅんかんきびょうけんきゅうセンター)は、厚生労働省所管の国立研究開発法人国立高度専門医療研究センターの一法人である。厚生労働省直轄の施設等機関であった旧国立循環器病センターから2010年に独立行政法人へ移行した。高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律第2条第2号により設置された。略称としては国循(こくじゅん)が広く知られている。

循環器病に関しての診断及び治療、調査及び研究並びに技術者の研修を行う。理事長小川久雄(前熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学教授)が務めている。

名のとおり循環器を専門とする日本最先端の医療機関であると同時に、循環器病を専門とする医学研究機関でもある。病院は特定機能病院に位置づけられているが、大学付属病院と防衛医科大学校付属病院以外で特定機能病院として認められているのは、当センターと国立がん研究センター大阪国際がんセンター(旧大阪府立成人病センター)及びがん研究会有明病院国立国際医療研究センター病院、静岡県立静岡がんセンターのみである(2017年現在)。日本国内のみならず、日本国外からも患者が訪れる。

沿革

  • 1977年 開設式典を挙行、診療開始
  • 1999年 国内2例目の心臓移植を行う
  • 2010年 独立行政法人へ移行
  • 2015年 国立研究開発法人に移行
  • 2017年心臓移植100例目を達成
  • 2018年 大阪府北部を震源とする地震により、施設の一部が被災した[1][2]

理念

 私たちは、国民の健康と幸福のため、高度専門医療研究センターとして循環器疾患の究明と制圧に挑みます。

基本方針

  1. 循環器病のモデル医療や世界の先端に立つ高度先駆的医療を提供します。
  2. 透明性と高い倫理性に基づいた安全で質の高い医療を提供します。
  3. 研究所と病院が一体となって循環器病の最先端の研究を推進します。
  4. 循環器病医療にかかわるさまざまな専門家とリーダーを育成します。
  5. 全職員が誇りとやりがいをもって働ける環境づくりを実践します。

岸辺駅前への移転

2013年6月11日に、同じ吹田市内の岸辺駅前にある吹田操車場跡地への移転を正式発表した。センターの移転については大阪府内の複数の市から誘致があった。茨木市と池田市は誘致競争から離脱し、最後は吹田市と箕面市が候補地となっていた。2019年7月稼働を目指して建替整備しており、職員宿舎跡地を含めた移転前の敷地7万4000平方メートルは、アーク不動産(大阪市)へ71億円で売却された[3]

幹部職員

歴代総長

歴代理事長

  • 初代:橋本信夫(2010年4月 -2016年2月 )
  • 第2代:小川久雄(2016年2月 -現在

病院長

研究所長

アクセス

阪急電鉄千里線北千里駅から阪急バス[4]5番乗り場または6番乗り場で約5分、「循環器病センター前」バス停下車すぐ。または同駅から徒歩15分。

特徴

  • 「心臓血管部門」と「脳血管部門」を併設し、「心臓」と「脳」のそれぞれの専門家が連携して治療にあたる。
  • 「病院」「研究所」が一体化し、医療現場での課題を研究によって解決することや、逆に研究での成果を医療現場に直結することができる。
  • 臨床と研究をより強く結びつけるため2010年に研究開発基盤センターを設立。臨床研究、疫学調査の推進、知的資産の活用等に取り組む。
  • 脳と心臓に特化した病院であり、それ以外の診療はほとんど行っていない(専門外来・禁煙外来などのみ)
  • 病棟名が特殊な呼び方をされる。7階東病棟は「7東」(ななひがし)、10階西病棟は「10西」(じゅうにし)など。病棟は10階建である。
  • 国立循環器病センターはナショナルセンターと呼ばれ、他のナショナルセンター(当センター含め全国に6か所ある専門病院である)との人事交流も盛んである。
  • 国立病院機構近畿グループとも事務方の人材交流を行っており、当センターで事務職として勤務する場合は国立病院機構近畿グループの採用試験を受験する必要がある。(常勤のみ)
  • 年間手術件数は3000件を超える。手術室のスタッフは24時間365日体制で交代勤務している。
  • 職員総数は約1800名。うち医師が約300名、看護師が約800名、事務部門が270名、コメディカルや研究員などが勤務している。
  • 全国各地から「レジデント」「専門修練医」などの医師を受け入れている。彼らは当センターで研修をした後、全国へ散らばって拠点病院のエースとして活躍する
  • 意見箱という患者用投書箱がある。患者の意見を投書することで、院内の医療サービス委員会で審議される。場合によっては投書した本人に連絡がくることもある。
  • 専門性と高さと待遇の良さから看護学校の学生からも人気がある。新採用で働く看護師の出身校は国立看護大学校が一番多いと言われている。
  • 職員用の宿舎も院内または院外に併設されているが、いずれも満室であることが多い。

脚注

  1. 大阪府北部を震源とする地震に係る被害状況等について (PDF)”. 内閣府 (2018年6月18日). 2018年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2018-6-19閲覧.
  2. “国立循環器病センター混乱 入院患者40人を他院へ搬送”. 朝日新聞. (2018年6月18日). 2018-6-18. オリジナル2018年6月19日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180618153129/https://www.asahi.com/articles/ASL6L5D13L6LPLBJ009.html . 2018-6-19閲覧. 
  3. 国立循環器病研究センター跡 アーク不動産が購入 千里最後の大規模再開発『日本経済新聞』朝刊2018年1月26日(関西経済面)
  4. 30、54、55、56、59、64、66、78、79系統。

関連項目

外部リンク