国道252号

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ファイル:Road252.jpg
新潟県魚沼市大倉沢付近の国道252号
ファイル:Rokujyurigoe.JPG
六十里越峠開道記念碑

国道252号(こくどう252ごう)は、新潟県柏崎市から福島県会津若松市に至る一般国道である。

概要

新潟県柏崎市から東へ新潟・福島県境の六十里越を越えて、只見町などに流れる只見川沿いを通り会津若松市に至る国道路線。福島県会津の只見川沿いの地域の生活に欠くことのできない重要な道路となっている。柏崎市内では、北陸自動車道柏崎ICの接続道路となるほか、福島県会津坂下町磐越自動車道会津坂下ICと接続する。付近を通る鉄道とは、新潟県から福島県にかけて、JR只見線小出駅 - 会津坂本駅間とほぼ並行する。

路線データ

歴史

年表

  • 1963年昭和38年)4月1日二級国道252号柏崎会津若松線(新潟県柏崎市 - 福島県会津若松市)として指定。
  • 1965年(昭和40年)4月1日:一般国道252号となる。
  • 1965年代初頭:重複区間の国道49号が一次改良。現在の七折峠の旧道が完成。それに伴い旧道に七折橋(延長75 m)が完成し、名前の由来のカーブは7つから5つに減る。
  • 1973年(昭和48年):六十里越トンネルの完成により、全線開通する。
  • 1977年(昭和52年)7月:持寄トンネル(福島県柳津町内)開通。それに伴い旧・持寄トンネルと旧道は全て廃道。
  • 1984年(昭和59年)度:塔寺バイパス開通。それに伴い旧道部分の大部分が福島県道43号会津坂下山都線に降格(指定されていない道路は会津坂下町道に降格)。
  • 1989年平成元年):現道に当たる坂本バイパスの工事開始。
  • 1991年(平成3年)1月:持寄スノーシェルター(福島県柳津町内)開通。それに伴い旧道は全て廃道。
  • 2001年(平成13年)9月:柳津隧道の大型車の相互通行不可緩和のため「松倉拡張」計画の一環で松倉トンネル(福島県柳津町内)を含む720 mが開通。開通直後は三島方面が松倉トンネル、会津坂下方面が本トンネルの真横にある柳津隧道を利用(その部分のみ片側2車線通行)。それに伴い新・松原橋も開通(その後、旧・松原橋は台風により流失。柳津隧道は廃道となり、片側1車線通行に)。
  • 2002年(平成14年)11月30日:坂本バイパス(七折峠トンネル・坂本橋)開通。それに伴い旧道の七折峠会津坂下町道に降格[2]
  • 2006年(平成18年)8月4日2001年の松倉トンネル開通に次いで「松倉拡張」計画の一環で新・滝谷川橋を含む560 mが開通。それに伴い旧道の旧・滝谷川橋は廃道。
  • 2011年(平成23年)7月29日平成23年7月新潟・福島豪雨の影響による落石崩壊、岩石崩壊のおそれのため、南会津郡只見町大字田子倉字鬼面山から南会津郡只見町大字石伏字上宮渕までの14.4 kmの区間が通行止めとなっていたが、2012年7月23日に通行止めは解除された[3]

旧道・廃道

  • 1953年(昭和28年)6月、県道西方坂本線の橋として竣工。全長121 m、幅員6 mの1径間鋼下路式ランガー桁橋、3径間連続プレートガーダー橋であった[4]
  • 駒啼瀬峠

路線状況

新潟県魚沼市大白川と福島県南会津郡只見町大字田子倉の間にある峠、六十里越の周辺は急峻な山岳地形であることに加えて積雪が多く、冬季は雪崩落石の危険性が高いため、魚沼市末沢から県境の六十里越トンネルを挟んで只見町大字石伏字上宮渕までの間は、おおむね11月中旬から4月下旬にかけてのおよそ半年間は全面通行止めとなる[5]。この冬季閉鎖の間、両市町の間は並行する東日本旅客鉄道(JR東日本)の只見線が唯一の交通連絡手段となる。

別名

  • 会津沼田街道(只見町 - 会津坂下町)
  • 六十里越雪わり街道(魚沼市大白川 - 南会津郡只見町大字田子倉)
    名称は、新潟県魚沼市と福島県只見町の県境の峠越えを古くから「六十里越」と呼んでおり、豪雪地帯のこの地の毎年雪解け時期に、道を覆っていた雪を割って地上を露出させることを「雪割り」と称するところから[5]。六十里越とは、実際には6里(約24 km)の道が60里に感じられるほど険しかったからだといわれる[5]。雪わり街道の名が示すとおり、冬季は雪に閉ざされて通行することはできない。

新道・バイパス

すべて福島県内。

大沼郡金山町
  • 滝バイパス(滝沢)
  • 延長850 m。2014年(平成26年)12月20日開通。滝ダム周辺の只見川屈曲部に沿う幅員狭小路線であり、また旧滝トンネル(1961年(昭和36年)開通、全長140 m)の前後に急カーブがあり安全な交通に支障をきたしていたことから2005年(平成17年)度より事業化された。新たな滝トンネル(全長751 m)と滝スノーシェッド(全長50 m)で構成されている。[6]
  • 二本木橋災害復旧事業(大塩 - 横田)
  • 延長580 m。2013年(平成25年)12月2日開通。二本木橋参照。
  • 本名バイパス(越川 - 本名)
  • 延長2.7km。2010年(平成22年)事業化。金山町越川から本名にかけて只見川右岸を走る現道は本名スノーシェットと本名ダム堤体の上を走るが、スノーシェッドからダム本体の右側に出てダム直上の本名橋を渡り、さらに直角に曲がって本名の集落に降りていく構造上の問題があること、加えてスノーシェッドの幅員狭小もあり、左岸側に本名トンネル(仮称)も含めたバイパスを建設することにした。現道の対岸にある湯倉地区の直上を通ることで、実質的に同地区の孤立対策も兼ねている。2017年(平成29年)にトンネルが着工され、平成30年代前半の開通を見込む。
  • 川口バイパス(川口)
  • 延長1036.6 m。1990年(平成2年)10月29日完成供用。野尻川と只見川の合流部と福島県立川口高等学校が所在する山塊に挟まれた屈曲区間とその後の旧川口橋への急カーブを解消するために山塊を川口トンネルで貫き、野尻川を渡る川口橋も架け替えられ線形が改良された。現在旧道は町道に降格され生活道路として機能しているが、会津若松方には車止めが設置されており侵入が不可能である。[7]
大沼郡三島町
  • 早戸バイパス(早戸)
  • 延長600 m。2011年(平成23年)10月31日開通。早戸第1スノーシェッド周辺の幅員狭小区間解消のために2003年(平成15年)度より早戸温泉郷トンネルの事業化が行われた。[8]
  • 宮下バイパス(名入 - 大登)
  • 延長1960 m。1989年(平成元年)10月13日完成供用。JR只見線会津宮下駅周辺の市街地の迂回、及び狭隘屈曲区間の解消のために1977年(昭和52年)度より計画され、新宮下橋、高清水橋が架けられた。現在旧道は福島県道237号小栗山宮下線及び町道となっている。[9]
河沼郡柳津町
  • 松倉拡幅(郷戸 - 柳津) 詳細は前述。
河沼郡会津坂下町

重複区間

  • 新潟県
    • 国道17号(魚沼市・堀之内庁舎前交点?四日町交点)
    • 国道117号(十日町市・下条栄町交点?北原交点)
    • 国道290号(魚沼市・四日町交点?渋川交点)
    • 国道291号(柏崎市・日吉町交点?鳥越交点、魚沼市・四日町交点?並柳東交点)
    • 国道352号(魚沼市・四日町?和田交点)
    • 国道403号(十日町市・中仙田甲)
  • 福島県
    • 国道289号(南会津郡只見町・只見?叶津)
    • 国道400号(大沼郡・金山町川口?三島町名入)
    • 国道49号(河沼郡会津坂下町会津坂下IC交点?会津若松市中沢交点)

道路施設

トンネル

新潟県
  • 山中トンネル(柏崎市・十日町市)
  • 越ヶ沢トンネル(十日町市)
  • 三坂トンネル(十日町市・魚沼市)
  • 六十里越トンネル(魚沼市・福島県南会津郡只見町)
福島県
  • 白沢トンネル(以下南会津郡只見町) - 1982年(昭和57年)開通。全長375 m。
  • 入間木隧道 - 1958年(昭和33年)開通。全長375 m。
  • 田子倉沢隧道 - 1958年(昭和33年)開通。全長50 m。
  • 苧巻岳隧道 - 1958年(昭和33年)開通。全長120 m。
  • 下平隧道 - 1958年(昭和33年)開通。全長40 m。
  • 田子倉第二隧道 - 1957年(昭和32年)開通。全長70 m。
  • 田子倉第一隧道 - 1955年(昭和30年)開通。全長126 m。
  • 滝トンネル(以下大沼郡金山町) - 滝バイパス開通に伴い2014年(平成26年)12月20日開通。全長751 m。
  • 川口トンネル - 川口バイパス建設に伴い1990年(平成2年)10月29日開通。全長206 m。
  • 早戸温泉郷トンネル(以下大沼郡三島町) - 早戸バイパス建設に伴い2011年(平成23年)10月31日開通。全長330 m。
  • 早戸トンネル - 1982年(昭和57年)開通。全長626 m。
  • 川井トンネル - 1972年(昭和47年)開通。全長75 m。
  • 駒啼瀬トンネル - 1972年(昭和47年)開通。全長535 m。
  • 持寄スノーシェルター(以下河沼郡柳津町)
  • 持寄トンネル - 1977年(昭和52年)開通。全長253 m。
  • 松倉トンネル - 2001年(平成13年)12月4日、松倉拡幅建設に伴い開通。全長333 m。
  • 七折峠(坂本)トンネル(河沼郡会津坂下町)

主な橋

新潟県内
  • 栄橋

テンプレート:Navibox 横断施設等 テンプレート:信濃川の橋

福島県内
  • あいよし橋(アイヨシノ沢 以下大沼郡只見町)
  • 2002年(平成14年)12月6日開通。除雪の難所と言われたヘアピンカーブを一直線上に短絡する全長93 mの橋である。アイヨシの滝を望む撮影スポットとして人気の場所であり、観光協会により旧道は駐車場として利用されている。
  • 堅盤橋(叶津川)
  • 蒲生橋(只見川)
  • 寄岩橋(只見川)
  • 中丸橋(小塩沢)
  • 塩沢橋(塩沢川)
  • 只子沢橋(只子沢 大沼郡只見町 - 大沼郡金山町)
  • 二本木橋(只見川 以下大沼郡金山町)
  • 本名橋(只見川)
  • 本名ダムの堤体の上を国道が渡る。
  • 西谷橋(只見川)
  • 全長174.9 m。2003年(平成15年)8月8日開通。1954年(昭和29年)3月竣工の旧西谷橋(3径間上路式鋼製連続トラス橋。全長138.3 m、幅員5.5 m)の架け替えのために当橋梁を含む660 mが付け替えられた。またこれにより橋西側でのクランク状の屈曲が解消された。
  • 川口橋(野尻川)
  • 水沼橋(只見川)
  • 高清水橋(只見川 以下大沼郡三島町)
  • 全長320.0 m、幅員10.0 m。深さ30 mの谷をまたぎ、また周囲の環境の調和と経済性の観点から中路式ローゼ橋として建設された。宮下バイパスの建設に伴い着工され、1986年(昭和61年)に完成した。
  • 新宮下橋(只見川)
  • 全長140.0 mの上路式鋼製ローゼ橋である。1989年10月宮下バイパスの建設に伴い開通した。当橋梁の直近にJR只見線大谷川橋梁(1919年(昭和14年)竣工、全長80.7 mの上路式RCアーチ橋)、福島県道237号小栗山宮下線宮下橋(1957年(昭和32年)竣工、全長73.7 mの上路式RCアーチ橋)がかかっており、国内でも珍しい上路式アーチ橋が一度に3つ見ることが出来るビューポイント「みやしたアーチ三兄(橋)弟」が三島町観光協会によって近隣に整備された。
  • 滝谷川橋(滝谷川 以下河沼郡柳津町)
  • 全長149.1 m、幅員11.0–12.0 mの二径間PC連続ラーメン箱桁橋である。松倉拡幅建設に伴い2006年(平成18年)8月4日開通。
  • 松原橋(滑沢川)
  • 柳津橋(只見川)
  • 瑞光寺橋(只見川)
  • 坂本橋(磐越自動車道 河沼郡会津坂下町 以下国道49号重複)
  • 宮古橋(阿賀川 河沼郡会津坂下町 - 河沼郡湯川村)

道の駅

地理

柏崎市鳥越交点までと十日町盆地・魚沼盆地会津盆地を除くとおおむね山間地を縫うように各市町村を結んでいる。したがって、ほとんど河川に沿っており、新潟県では鯖石川・信濃川・飛渡川・田河川・魚野川破間川、福島県では只見川に沿っている。このため、新潟県内の各市と県境は分水嶺をトンネルによって越えている。六十里越の福島県側は、眼下に只見川のダム湖である田子倉湖を眺める山の斜面の急峻なワインディングロードである[5]

鉄道では、新潟県柏崎市・日吉町交点 - 鳥越交点間は、JR東日本信越本線、新潟県十日町市・下条栄町交点 - 北原交点間は、JR東日本飯山線、新潟県魚沼市・堀之内庁舎前交点 - 四日町交点間は、JR東日本上越線、魚沼市四日町交点 - 福島県会津若松市中央1までは、JR東日本只見線と並行している。他の区間に平行鉄道路線はない。

通過する自治体

交差する道路

脚注

注釈

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 2015年4月1日現在

出典

参考文献

  • 『絶景ドライブ100選[新装版]』 松井謙介編、学研パブリッシング〈GAKKEN MOOK〉、2015-09-30。ISBN 978-4-05-610907-8。

関連記事

外部リンク

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