国道385号

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ファイル:Japan Route 385 in Chiyodacho Mukaishima, Kanzaki.jpg
神埼市千代田町から福岡方面。奥の2つの頂、脊振山(左)と九千部山(右)の間の峠を越えて福岡市に至る
ファイル:Route385 yoshinogari.jpg
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町内。写真中央部の山の中腹に東脊振バイパスが見える。奥が福岡方面、手前が柳川方面
ファイル:Route385 sakamototouge.jpg
坂本峠(国道385号現道)

国道385号(こくどう385ごう)は、福岡県柳川市から佐賀県神埼市を通り、福岡県福岡市博多区に至る一般国道である。

概要

路線データ

一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。

[注釈 3]

歴史

  • 1975年(昭和50年)4月1日 - 路線指定。福岡県道・佐賀県道16号柳川神埼線と福岡県道・佐賀県道14号福岡那珂川神埼線の2路線を統合したものである。
  • 1982年(昭和57年)3月 - 筑後川を横断する青木中津大橋(福岡県三潴郡城島町(現久留米市) - 佐賀県神埼郡千代田町(現神埼市)間)が開通。同時に城島町青木島と城島町浮島の区間を結ぶ渡船「青木渡し」(ディーゼル船・無料)が廃止された。九州最後の国道渡船であった。この廃止により浮島地区は城島町の中心部と渡船でも橋でも直接連絡していない飛地となった。
  • 2006年(平成18年)3月21日 - 坂本峠の狭隘区間を解消する東脊振トンネル有料道路が開通。積雪・凍結時の交通障害が軽減された。
  • 2013年(平成25年)2月1日 - 五ケ山ダム建設に伴う付替道路が開通。東脊振トンネルに直結する。同ダム前後の国道385号旧道は、下流から五ケ山ダムに至るまでの部分を残して閉鎖され廃止、ダム湖底に沈んだ。五ケ山ダム上流の現道は付替道路とは谷(湖底)の反対側にあり、長スパン道路橋により連絡されている。

路線状況

起点は、国道208号と接続する蓮蒲池(れんがまち)交差点であるが、有明海沿岸道路の供用開始前は柳河小塚交差点(国道208号交点、福岡県道733号筑後柳川停車場線終点)が起点であった。起点と有明海沿岸道路柳川西ICの間は4車線である。旧道との交点である東蒲池交差点から大川市の国道442号交点までは未整備となっており車の離合が困難な狭い道である。国道442号重複区間を抜けると整備された区間となり、やや交通量が多い。青木中津大橋にて筑後川を渡り佐賀県千代田町から吉野ヶ里町までの区間は新旧の経路がある。旧道は国道とは思えないほど狭く、民家の軒先をすり抜けるような道である。

柳川市から大川市までの区間は現在バイパス整備が進められている。

国道34号との交点である吉野ヶ里町田手交差点を過ぎて長崎本線の下を抜けると左手に吉野ヶ里遺跡がある。吉野ヶ里町役場東脊振庁舎の前を通り、東脊振インターチェンジを経て長崎自動車道の下を抜け、脊振山系を越える。麓から改良済みの道路(東脊振バイパス・愛称「さざんかロード」)となる。麓から中腹にかけて降格した国道385号の旧道が山道として残っているが、通行車両は少なく、荒廃が進んでいる。千石山の中腹で、坂本峠を越える現道と、東脊振トンネルへ向かう有料バイパスに分岐するが、有料区間はトンネルの前後のみなので、バイパス側にある道の駅吉野ヶ里へは無料で通行できる。坂本峠区間は、2トン積み以上の大型車通行止めの、1車線程度の急勾配の山道である。付近には日本の茶の発祥地である霊仙寺跡がある。東脊振トンネルの開通までは、山道の割には交通量が多く行き違いに難渋していた。またこの峠は豊富な地下水により路面が濡れているため、滑りやすい。坂本峠を越えて下ると再び福岡県に入り、五ケ山ダムに至ってダム湖上の長スパン道路橋を経由し、東脊振トンネルを通過進出してくる付替道路と交差し合流する。

五ケ山ダム周辺

五ケ山ダム周辺では本国道の付替道路のほかに福岡県道・佐賀県道136号入部中原停車場線の付替道路なども完成しており、ダム湖周囲を多数の長スパン道路橋を伴って取り囲んでいる。東脊振トンネルの取り付け道路の先で、県道136号入部中原停車場線と交差する。

坂本峠や五ケ山ダムにほど近い周辺の脊振山系での県境は、概ね山系の尾根沿いとなっているが、その中で、蛤岳(佐賀県)周辺の県境が、福岡県那珂川町大字五ヶ山字および佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈付近において、その麓の那珂川・支流の大野川旧河道沿いや、本国道旧道まで福岡県側に張り出す形となっている。現在はダム湖底に水没。この地域では、蛤岳の「蛤水道」の故事がある。(蛤岳参照)

なお、県道136号入部中原停車場線の旧道(水没)および那珂川旧河道沿いには、かつて五ヶ山字東小河内(福岡県)および松隈字小河内(佐賀県)の各小集落があった。五ケ山ダムの工事に伴い、これら付近の集落も含め多くの村人は立ち退いて移転しほぼ消滅、ダム湖に水没した。小河内地区の山祇神社には杉の巨木があるが付替道路付近に移植された。県道から北西方面に行くと、ほどなく福岡県福岡市早良区大字板屋地区(付近には脊振ダム、脊振山登頂口・航空自衛隊専用道路がある)に辿り着く。そこから更に進み板屋峠を越えると同早良区脇山に至る。

五ケ山ダム付替道路を過ぎて南畑ダムに入ると、麓に至るまで、大型車両にとってはやや狭隘な2車線道路となる[4]。麓以降は幅員、カーブ共に改善される。

麓から先の那珂川町から終点福岡市までの経路は、ほぼ那珂川に沿っている。那珂川町郊外の田園地帯に辿り着く。付近には町営中ノ島公園がある。同町道善付近からは、道路は4車線となり福岡市南区に入る。その途中では、福岡高速5号線野多目ランプに接続している。西鉄大橋駅付近では日赤通りに入る。清水四ツ角からはきよみ通りを通る。博多区に入った後では、百年橋通りそして竹下通りを経由して博多駅(筑紫口)前を通過する。その後は、空港通りを通過する。最後に、本道路は東光2丁目交差点で国道3号と接続することにより終点になる。

バイパス

三橋大川バイパス
柳川市三橋町柳河の起点から大川市大字下木佐木の国道442号交点までの区間。第3種2級、設計速度60 km/h、全長3860 mの計画で、そのうち起点 から東蒲池交差点までの780 mは2008年に供用され、同時に旧道が降格している。完成すると狭隘区間が解消し、起点から国道34号交点までの整備が完了する。平成27年12月21日、福岡県は平成28年2月7日に全線開通予定と公表した[5]
三田川バイパス
神埼市千代田町下坂の国道264号交点から吉野ヶ里町(旧三田川町)吉田の国道34号交点までの区間。全長5.2 km。政令で指定されている重要な経過地 である旧神埼町を通らないルートである。2005年に全区間供用されているが、旧道は降格せずに重複経路となっている。
東脊振バイパス
参照: 東脊振トンネル
五ケ山ダム付替道路(旧称:五ヶ山バイパス)
東脊振トンネルの福岡県側出口から五ケ山ダムを経て南畑ダム付近までの、緩勾配、高設計速度道路であり、長スパン道路橋や緩徐カーブを多用している。本国道旧道の五ケ山ダム湖底部分は完成に伴い水没した[6]。なお、南畑ダムから麓付近までの高規格バイパスも計画はあるが詳細不詳。

有料道路

道路構造物

トンネル

道の駅

地理

通過する自治体

交差する道路

主な峠

脚注

注釈

  1. 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. 2.0 2.1 2006年3月20日に、神埼郡神埼町・千代田町・脊振村が合併して、神埼市発足。
  3. 2006年3月1日に、神埼郡三田川町・同郡東脊振村が合併して、吉野ヶ里町発足。
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 2015年4月1日現在
  5. 重複区間を除く

出典

  1. 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. . 2014閲覧.
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 21. . 2017閲覧.
  3. 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. . 2014閲覧.
  4. バイパス未改良であるが、大型車両通行禁止ではない(その点、坂本峠とは異なる)
  5. 国道385号 三橋大川バイパス(柳川市東浦池~大川市大字下木佐木)が開通します!”. 福岡県. . 2015閲覧.
  6. 福岡県五ヶ山ダム建設事務所

関連項目

テンプレート:国道385号