数論

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数論(すうろん、number theory

整数に関する演算,大小関係,整除性,素数など,その諸性質を研究する数学の一分科である。超越数などをも含めて,数の個性を研究する分野という意見もある。歴史的にはユークリッドの『原本』のなかに独創的な研究がみられる。その主要な結果は,素数の集りの無限性,整数の素因数分解,ユークリッドの互除法などである。また素数の分布については,エラトステネスのふるい,アルキメデスの不定方程式の研究がある。さらにアレクサンドリアのディオファントスは,その不定方程式の研究によって整数論に不滅の足跡を残した。しかし,整数論の現代的研究は,P.フェルマ以後である。彼の素数をつくりだす公式,P.ディリクレの等差級数に素数が無限に含まれるという定理の証明,フランスの J.アダマールとベルギーの C.ド・ラ・バレ=プーサンによる素数定理の証明などは画期的な重要性をもっている。しかし,素数の平均的分布の問題として提起されている C.ゴルドバッハの予想などは現在まで未解決のまま残されている。整数論に飛躍的発展をもたらしたのはなんといっても C.F.ガウスである。彼は整数の整除性について,合同式の概念と記法を導入し,推論を容易にしたり,整数論の対象として複素数を取入れることを主張したりして,代数的整数論への道を開いた。また解析的整数論への端緒は,ディリクレによって開かれた。



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