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Moon
仮符号・別名 太陰
lat:Luna
分類 衛星
発見
発見年 有史以前
発見方法 目視
軌道要素と性質
平均公転半径 384,400 km[1][2]
近地点距離 (q) 363,304km[1][3]
遠地点距離 (Q) 405,495km[1][3]
離心率 (e) 0.0548799[1]
公転周期 (P) 27日7時間43.193分
平均軌道速度 1.022 km/s
軌道傾斜角 (i) 5.1454
地球の衛星
物理的性質
長短径 3,475.8 km
(赤道)
3,471.3 km
(極)
直径 3,474.3 km
(平均)
表面積 3,800万 km2
質量 main|22}} kg
地球との相対質量 0.01230002
平均密度 3.344 g/cm3
表面重力 1.622 m/s2
(0.165 G)
脱出速度 2.378 km/s
自転周期 27日7時間43.193分
(恒星月、公転と同期)
29日12時間44.048分
朔望月
光度 -12.66 等(満月)
アルベド(反射能) 0.136
赤道傾斜角 1.5424 度
表面温度
最低 平均 最高
40 K 250 K 396 K
年齢 約46億年
大気圧 10-7 Pa(昼)
10-10 Pa(夜)
Template

(つき、: Mond: Lune: Moon: Luna ルーナ)

地球の衛星。半径 1738kmで地球の約4分の1,質量は約 81分の1で,太陽系の諸衛星中でも最大の部類に属する。比重約 3.34で地球の約 0.6倍,表面重力は地球の約6分の1,大気はほとんどなくアルベドは 0.073。地球との共通重心を焦点とする平均距離 38万 4400kmの楕円軌道上を 27.32日で1公転し,また地球と同方向に同じ周期で自転するので,いつも地球に対し同じ面を向けている。実際の公転速度は一貫しているが,月が日々描く日周弧は多少変化していくので,月が地球へ向ける面はそれに応じて変動する。地球上の観察者から見れば月はほぼ公転周期と等しい周期でわずかに変動することになり,この変動を秤動と呼ぶ。

1959年ソ連の宇宙探査機ルナ3号 (ルナ ) により地球に向いていない月の裏側が初めて撮影され,1960年代の終りにはアメリカのルナオービターの探査活動によって月面の表側と裏側を含む全体の近接写真が撮影された。月の地形は,地球から見て白っぽく見える部分 (高地) と,黒っぽく見える部分 (月の海) の2つに大別される。 17世紀のイタリアの天文学者 G.リッチオリは,この暗い領域を「雨の海」や「神酒の海」のように月の海と名づけた。高地はおもに斜長岩質の角礫岩から成り,月の海の部分は玄武岩質の岩石から成っている。高地の部分が形成された年代は 40億年以上前であり,月の海の部分に玄武岩が噴出したのは 40億~33億年前であることがアポロ計画による月岩石の研究からわかった。月面は隕石小惑星の衝突によって表層が粉砕されて形成された岩石破片の微細粒子から成る表土層でおおわれているがその地形上のもっとも特徴的な形態はクレータである。クレータはおよそ 200kmあるいはそれ以上の直径にまで達するものがある。大小さまざまな非常に多くのクレータが月面上に散らばっていて,なかには互いに重なりあうものもある。大型クレータのほとんどは天体が高速度で月面に当たって形成されたものと考えられるが,比較的小さくてさしわたしが 1kmより小さなものの多くは,爆発性の火山活動により形成された可能性がある。ほとんどのクレータには外周輪があるが典型的なものでは周囲よりも 1500mも高いものある。また,多くの場合クレータ内には衝突時のはね返り現象による1つまたは数個の中央丘がある。海として知られる月面上の周囲より暗い領域には比較的クレータが少いが,これは海が大部分のクレータができたのち,その上へ広がった巨大な溶岩流であるためだと考えられている。その他の注目に値する地形的な特徴としてはリルと呼ばれる深い峡谷構造がある。リルは数百 kmも続くものがあり,海や大きなクレータの縁にある山脈や丘のなかに平行したグループの形で存在する傾向がある。また,アメリカの打上げた孫衛星の軌道データの解析やその後のアポロ計画の詳細な探査の結果,月面にはマスコンと呼ばれる重力の強い部分があることが判明している。

月の起源についてはいろいろな理論が提起されてきた。 19世紀末にイギリスの天文学者 G.H.ダーウィンが太陽潮汐の数学的理論をもとに,月は本来は地球の一部であったものが潮汐力により切り離されて地球から遠ざかったという地球放出説を唱えた。ほかに地球と月は原始の星間雲から同時に形成されたとする同時成長説 (地球周辺凝結説) や月は太陽系のどこか別の場所で形成され,その後地球により捕捉されたとされる軌道捕獲説があるが,どれもが物理学的にも地球化学的にも説明しきれない点がある。これらの従来の仮説に加えて,より矛盾の少い巨大衝撃説 (衝突岩屑説) が唱えられている。この理論によれば太陽系の歴史の初期に,火星ほどの大きさをもつ天体が原始地球に衝突した結果,破片の雲が地球周囲の軌道に飛出し,その後一体となって固まり月となったとされる。衝突前の地球は金属質の中心部とケイ酸塩に富むマントルが分化していたため,飛出した物質 (つまり原始月) はケイ酸塩が支配的な構成物となり,一方の地球では金属質の核ができあがったと考えられる。しかし,この説で月の起源が完全に究明されたわけではない。

テンプレート:月



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  2. NASA Staff (2011年5月10日). “Solar System Exploration - Earth's Moon: Facts & Figures”. NASA. . 2011閲覧.
  3. 3.0 3.1 離心率と軌道長半径より計算。