瀬戸内市

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瀬戸内市(せとうちし)は、岡山県南東部に位置する

地理

県の南東部(東備地域とよばれる)に位置する。県庁所在地岡山市の東隣であり、市内にはいくつかの住宅団地が造成され、赤穂線や国道2号を利用しての通勤通学客も多くベッドタウンとなっている。

西部は、吉井川を挟んで岡山平野の一部を成し「千町平野」(せんちょうへいや)と呼ばれる。大半は標高100mから300mの山林である。

南部・東部は瀬戸内海に面し島嶼が点在する。特に旧牛窓町は「日本のエーゲ海」と称する多島美の景観を見せ、宿泊施設や別荘、海水浴場がある。海岸部は瀬戸内海国立公園の区域内に指定されている。

隣接している自治体・行政区

歴史

  • 1952年4月1日 邑久郡邑久村、福田村、今城村、本庄村、豊原村、笠加村が合併し邑久町となる。
  • 1954年1月1日 玉津村を邑久町に編入。
  • 1954年10月1日 牛窓町、鹿忍町、長浜村が合併し牛窓町となる。
  • 1955年3月31日 大宮村の一部を境界変更により牛窓町に編入。
  • 1955年3月31日 美和村、国府村、行幸村が合併し長船町となる。
  • 1958年4月1日 裳掛村を邑久町に編入。
  • 2002年8月1日 邑久郡合併協議会が発足。
  • 2004年3月6日 邑久町、牛窓町、長船町合併協定調印式。
  • 2004年11月1日 邑久郡の邑久町牛窓町長船町の3町が合併し、瀬戸内市が発足。市名は公募により決定された。この合併により邑久郡は消滅した。

行政

歴代市長

氏名 就任年月日 退任年月日 備考
初代 立岡脩二 2004年12月5日 2008年12月4日 邑久町
2代 島村俊一 2008年12月5日 2009年6月9日 健康上の理由により辞職
3-5代 武久顕也 2009年7月19日 現職

組織

  • 管轄地域
    • 市内は、市役所と2つの支所に編成されている。
    • 市内の住所は「瀬戸内市」の後に、旧町村名を残している。
名称 所在地 管轄地域 備考
瀬戸内市役所 瀬戸内市邑久町尾張300-1 邑久町 本庁舎(旧邑久町役場)
牛窓支所 瀬戸内市牛窓町牛窓4911 牛窓町 牛窓庁舎(旧牛窓町役場)
長船支所 瀬戸内市長船町土師291 長船町 長船庁舎(旧長船町役場)

立法

瀬戸内市議会

  • 定数:20人

(平成23年12月の条例改正により、それまでの24人から削減された。)

経済

ファイル:Benesse Logistics Center.JPG
ベネッセ物流センター

産業

農業漁業が主体である。

農業

野菜カボチャ白菜キャベツ等)、果実(ブドウモモスイカ等)が主要な作物である。

旧牛窓町平山地区では、三蔵農林(ミツクラ)がマッシュルームを生産しており、日本一のシェアを誇っている。オリーブの生産も盛んで、牛窓オリーブ園小豆島オリーブ園と並び日本随一のオリーブ生産量を誇る。また、漁業では旧牛窓町と旧邑久町でカキの養殖が盛んで、特に旧邑久町虫明地区はカキの産地として著名である。

主要漁港

虫明漁港、西脇漁港、牛窓漁港、子父雁漁港

工業

自治体主体の工業団地が点在している程度である。かつては錦海湾に錦海塩業が日本最大の塩田を持っていたが、近代化によって現在は工場で生産されている。広大な塩田跡地は、年に一度ヘリや飛行機のラジコン大会が開催されている。旧長船町にはベネッセコーポレーションの物流センター、旧邑久町には、吉井川沿いの広大な敷地に岡山村田製作所がある。旧牛窓町にはノート製造大手のキョクトウ・アソシエイツが拠点工場を構え、かつてはエス・イー・シーやヤンマー造船所の本社もあったが、いずれも3町合併前に移転してしまった。

主要企業と工場

ベネッセ物流センター、岡山村田製作所、三菱農機販売、多田電機岡山工場、内山工業邑久工場、キョクトウ・アソシエイツ岡山工場、日清エフディ食品、オハヨー乳業長船工場、横山製網、三蔵農林(ミツクラ)、日本オリーブなど

文化・歴史

刀剣

長船町の長船地区や福岡地区などは、古くから刀鍛冶が多く、刀剣が盛んに生産されており、備前長船と呼ばれ全国的に著名である。

中国山地で採集される砂鉄(赤目(あこめ))が日本刀を作るのに適していたことと、砂鉄から玉鋼(たまはがね)を作るためのタタラに必要な強い火力を生むクヌギ系の木が自生していたことなどから、この地で日本刀が多く生産されることとなった。

また、南北に流れる吉井川と、東西には山陽道があり、交通の便に恵まれていたこともあって長船の刀が多く流通することとなった。

備前福岡の市

吉井川と山陽道の接点地である備前福岡は、歴史教科書にも紹介される国宝一遍聖絵の中で「福岡の市」が立つ場として描かれている。鎌倉時代に定期市として始まった中世「福岡の市」は常設市へと発展し、室町時代の備前福岡は山陽道で最大級の商都として栄える。 2006年3月、現代版「備前福岡の市」[1]が誕生。毎月第4日曜に開催している。2014年6月には100回記念フォーラムを開催。備前福岡の市が歴史的・文化的・風土的資産の掘り起こしに一定の役割を担っていることを再確認した。

朝鮮通信使

牛窓は江戸時代の外交使節朝鮮通信使の寄港地であった。宿泊した本蓮寺には正使らが書いた漢詩の書軸が残り、この中の岡山県指定重要文化財(歴史資料)9幅が、2018年10月31日世界記憶遺産 (世界の記憶)として登録された「朝鮮通信使に関する記録」に含まれた[2]

姉妹都市・提携都市

日本国内

姉妹都市

日本国外

姉妹都市

人口

瀬戸内市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

地域

医療

教育

高等学校

中学校

小学校

幼稚園

  • 瀬戸内市立牛窓東幼稚園
  • 瀬戸内市立牛窓西幼稚園 (休園中)
  • 瀬戸内市立牛窓北幼稚園 (休園中)
  • 瀬戸内市立邑久幼稚園
  • 瀬戸内市立今城幼稚園
  • 瀬戸内市立玉津幼稚園 (休園中)
  • 瀬戸内市立裳掛幼稚園 (休園中)
  • 瀬戸内市立美和幼稚園
  • 瀬戸内市立国府幼稚園
  • 瀬戸内市立行幸幼稚園

保育園など

  • 瀬戸内市立邑久保育園
  • 瀬戸内市立福田保育園
  • 瀬戸内市立今城保育園
  • 瀬戸内市立玉津保育園
  • 瀬戸内市立長船東保育園
  • 瀬戸内市立長船西保育園
  • 瀬戸内市立裳掛児童館

その他の学校

その他の施設

交通

鉄道

中心となる駅:邑久駅

赤穂線岡山長船間は、夜間早朝を除いて1時間に2本の運転で、長船駅より東は1時間に1本となる。

邑久駅長船駅では、乗車券の他にみどりの窓口営業時間内なら特急券なども購入できる。

バス路線

宇野バス
国道2・250号線
東備バス両備ホールディングスの子会社)
牛窓線(尾張経由と神崎経由があり、共に西大寺バスセンターから発着。一部邑久駅から発着。)
虫明
円張線
瀬戸内市営バス
東備バスの委託運行
牛窓〜邑久駅線(牛窓〜師楽入口〜横尾入口〜尾の村〜山田入口 夢二生家前〜瀬戸内市民病院〜邑久駅
西脇〜邑久駅線(西脇海水浴場前〜子父雁〜千手〜野上〜上山田東〜下山田〜円張〜瀬戸内市民病院〜邑久駅)
ネイチャーワールド自動車の委託運行
美和線(長船駅〜山田〜飯井〜水落〜瀬戸内市民病院〜邑久駅)
備前市営バス(インベタクシーの委託運行)
東鶴山線(長船駅〜青石〜鶴海車庫〜久々井〜片鉄片上備前片上駅〜備前病院前)

道路

一般国道

県道

主要地方道
一般県道

道の駅

港湾

航路

前島フェリー(牛窓港~前島間の渡船)

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

名所・旧跡・観光スポット

祭事・催事

  • 瀬戸内・喜之助フェスティバル(毎年8月下旬)
  • 牛窓秋祭り(毎年10月第4日曜日-岡山三大だんじり祭りの一つ)
  • 瀬戸内バルーンフェスティバル(毎年11月下旬)*現在は、休止中!
  • 遊・SEA・牛窓エーゲ海フェスティバル(毎年11月上旬)
  • びぜんおさふね名刀まつり

出身有名人

マスコットキャラクター

  • セットちゃん[3]

ゆかりの有名人

  • 佐竹徳(洋画家。大阪市出身だが、牛窓町にアトリエを構え創作活動。瀬戸内市名誉市民)
  • 森陶岳(陶芸家。牛窓町寒風に居住し作品制作)

その他

市外局番

市外局番は、以下の3つの区域で分かれている。

  1. 長船町長船:0869(60~89、92、93)(備前MA)
  2. 邑久町(福山、大富、北島及び向山):086(200~299、362~365、367~369、722~724、726、728、737、738、800~809、890~909、940~949、952、953、959)(岡山MA)
  3. 上記1、2を除く区域:0869(20~29、34)(邑久MA)

1、3の市外局番は同一だが、相互通話するときは市外局番が必要である。

  • 邑久MA
  • 岡山MA(瀬戸内市関係のみ記載)
  • 備前MA(瀬戸内市関係のみ記載)
    • NTT西日本
      • 備前香登収容局(備前市) 66(0~3、5~9千番台)

地名

  • 市内の大字の読みは全て「あ行」で始まる(2009年7月現在)。合併時に、邑久町、牛窓町、長船町という「あ行」で始まる旧自治体名をそれぞれの管内の大字全てに冠したためである。
  • 市名の最終候補は「瀬戸内」のほかに「東岡山(ひがしおかやま)」「東備(とうび)」「夢路(ゆめじ)」「あけぼの」があったが[4]、選定した合併協議会は旧地域名は使用しないという方針と、「瀬戸内海の恩恵を受け、風光明媚で温暖な、穏やかな地域をイメージできる」ことを理由とし、現在の市名となった。

脚注

  1. 「備前福岡の市」
  2. 『牛窓の朝鮮通信使』(瀬戸内市教育委員会)pp.24-28
  3. セットちゃんの部屋
  4. 邑久郡合併協議会による調査結果

外部リンク