熊本バス

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ファイル:Kuma-bus 1113.JPG
一般路線車(新塗装)
ファイル:Kumamotobus Kumamon.jpg
一般路線車(新塗装)のリアガラスまたは中扉戸袋に貼られている後姿のくまモン
ファイル:Kumamotobus 2547.JPG
一般路線車(現行塗装)
ファイル:Kumamoto bus03.jpg
一般路線車(旧塗装)
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一般路線車(旧塗装元貸切車)
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一般路線車(旧塗装元貸切車)
ファイル:Kumamoto bus04.jpg
一般路線車(旧塗装から新塗装への過渡期に採用された塗装)

熊本バス(くまもとバス)は、熊本県熊本市を拠点とする路線バス貸切バス事業者である。旅行代理店自動車学校なども運営する。本社は熊本市東区熊本中央営業所に所在。

旧社名は熊延鉄道(ゆうえんてつどう)であったが、1964年に鉄道事業を廃止したため現在の社名に変更した。鉄道線については熊延鉄道を参照のこと。

沿革

バス事業

路線バス

路線

交通センターや大型ショッピングセンター『イオンモール熊本』(停留所名は2015年3月末まで旧称の「イオンモール熊本クレア」を継続使用、ただし行先表示等では2015年4月以降も単に「クレア」と表記)を拠点とし、旧熊延鉄道線沿線を中心に熊本市の南部地区や東部地区のほか、宇城市宇土市及び上益城郡益城町を除く)・下益城郡美里町の各町などで運行している。この他、2009年9月より熊本市西南部と同市東部とを結ぶ東バイパスライナーの運行を九州産交バス熊本電鉄バス熊本都市バスとの共同運行において開始した。一時期、2012年4月に熊本市の政令指定都市移行にともない、コミュニティバス(通称:区バス)として「ゆうゆうバス」(東区(セイラタウン・桜木ルート、中の瀬・桜木ルート))の運行を熊本都市バスより委託されていた。

かつては熊本交通センター開設以前から新市街を本社としてバスターミナルを持っていたため、同センター開設後も暫くは一部路線しか乗り入れていなかったが、のちに熊本発の路線はすべて乗り入れられるようになる(「辛島町」バス停が現在も熊本バスだけ「新市街」となっているのは、これに由来するとみられる。以前は「熊本」と表示していた時期もある)。 2008年より、大型ショッピングセンター『イオンモール熊本』にて、パークアンドライドを実施。全社を挙げて、エコ推進「チーム・マイナス6%」運動に取り組んでいる。また、車両の大半が「子ども110番のバス」となっているが、一部の車両(郡部への乗り入れがほとんど行われない車両など)については実施していない。

高速バスは過去も含めて参入実績がない。快速バスは熊本 - 矢部 - 蘇陽間に「やべ号」「そよう号」を運行していた。

熊本都市圏各社局の電車・バスで利用できる一日乗車券『わくわく1day・2dayパス』については、東バイパスライナーに限り利用可能で、熊本市内のみの路線を含むその他の路線では利用できない。 なお、2015年4月1日より、熊本地域振興ICカード(くまモンのIC CARD)が導入されている(こちらは全路線で利用可。ただし、おでかけICカードは利用路線・区間によって制限がある[4])。

停留所名・車内放送

  • 音声合成放送の導入が熊本県内の事業者の中でも最も遅かった。また、導入については8トラテープに収録されているデータをそのままデジタルに置き換えるかたちを採ったため、音声合成特有のイントーネーションの違和感はほとんどない。
  • 複数社が乗り入れる路線において、バス停名が共通であるにもかかわらず、車内放送や運賃表示器の表示のみ熊本バス独自のものとなっているケースが多々見受けられる。
    • (例)十禅寺町(川尻市道)/神水町(東バイパス)→バス停名は共通だが、音声と運賃表示はそれぞれ「十禅寺」/「神水」。熊本中央病院は「中央病院前」の表示で熊本中央病院の音声案内。
    • (例)向山校前/砂取校前→運賃表示はバス停名と同じだが、音声はそれぞれ「こうざんしょうがっこうまえ」/「すなとりしょうがっこうまえ」。このケースについては、バス停名が熊本市電の電停名に由来する場合(日吉校前や健軍校前)はそのままの読みだが、それ以外は「~しょうがっこうまえ」と読み替えるという一定の法則がみられる。
    • 「新市街」(熊本都市バスでは「辛島町」)のように、共用の停留所でありながらバス停名そのものがまったく違うものもある。
    • 郡部のバス停においては、「病院前」や「学校前」、「記念碑前」などその町内の中でわかる最小限の名称が用いられていることが複数あるが、「学校前」のように他の市町村からだとどの学校を指すのかがわかりづらいものや、「記念碑前」が甲佐町・(旧)城南町の両方にあって区別が難しいことなどから、近年のダイヤ改正の際に「城南・病院前」「砥用(・)学校前」「城南・記念碑前」と地名を後付けした名称への置き換えが進んでいる。

車両

2015年2月現在、車両保有台数は路線車94台、貸切車14台である[3]

車両は国産4メーカー(いすゞ日野三菱ふそう日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」))すべてを使用している。純正ボディのほか、西日本車体ボディの車両もある。また近年は大手事業者からの譲渡車の導入がほとんどで、新製配置されて20年を超える車両も多く在籍している。新車購入は2004年を最後に行われていなかったが、2011年にサントリー九州熊本工場無料送迎専用のハイブリッドバスを導入。また、2017年には貸切新車を2台(日野セレガいすゞガーラ)導入している。

  • 1985年以前は全車前乗り仕様車(トップドア車)しか存在していなかったが、のちに他事業者と同様現在はほとんどが中扉仕様車(中乗り・前降り)となっている。
  • 以前はリア方向幕にも行先を表示していたが、現在は(はじめからLEDの方向幕が装備されている状態で導入された自社発注車や前事業者が後面にもLED方向幕を装備して使用していた車両を除き)リアの方向幕は使用しない方針となっており、表示は『熊本バス』に固定されている。そのため、振動等により幕が緩んでいるものや幕の表示位置がずれてわずかに上下が見きれているもの、蛍光灯が切れていてもそのままの状態となっているものが近年増えてきている。移籍車両においては、導入時に前面・側面はLED化しても後面はLED化せずに、既存の車両同様幕のまま『熊本バス』と固定表示するケースがほとんどだが、車両によっては、幕の部分を同系色のカバー等で塞いだり、方向幕そのものを撤去したものもある。
  • 方向幕の行先表示は、熊本県内の路線バス4社で系統番号が統一された1996年以降は共通仕様のものを使用(南10系統や南21系統の急行便のみでは、ピンク地に白抜き文字の幕を使用)してきたが、2012年4月1日(巻取式は更新作業の関係上、同年3月下旬頃)からは、前面方向幕の行先表示を若干独自性のあるもの(主要の経由地を大きく表示して目立たせて、逆に終点は右端に小さく表示し「行」を追加)へ変更した。ただ、この表示方法は、終点が小さすぎてわかりにくいことやあまり重要とはいえない経由地が強調されていたりと視認性が著しく悪く、評判が悪かった。そのため、2012年10月頃からほぼ従来型のレイアウトに近いものへの再変更が順次行われている。まず上り線から先に順次変更を行い、その後下り分の再変更に着手してきたが、2015年3月現在、上り分の巻き取り式方向幕と上下分のLEDについては再変更が、行先表示器メーカーが異なる4台(殆どの車両がレシップ製に対し4台のみパナソニック製)を除き完了している。ただし、ごく一部の路線では未だに置き換えが行われていなかったり、置き換えがほぼ完了した路線であっても車両によっては未だに再変更が行われないままで運行しているケースも散見され、バラつきがある。
  • 運賃表示器レシップ製のデジタル式(2009年以降導入の移籍車はOBC-VISION "D")を導入。整理券発行機と運賃箱小田原機器製(整理券発行機はSAN-V型。一部車両はサーマル式のSAN-VTN型。運賃箱はICカード導入によりRX-NZ型から、レシップ製LF-A-EC0078)を導入している。車体塗装がオレンジ色と白色のツートンカラーであることから地元では「赤バス」の通称で呼ばれることがある。1997年以降に導入された車両はオレンジ色と白色の組み合わせはそれまでの車両と変わらないものの、塗り分けが大幅に変更され、側面の白色の面積が大きくなった(以前に導入された車両でも塗り替えられたものもある)。なおこの塗色変更の過渡期において、クリーム色地にオレンジ色の「く」の字形の帯を入れたデザインとなった車両もある。

阪東自動車や京浜急行からの移籍車両のうち約数台が、白地に水色の玉や葉をデザイン(※阪東自動車の塗装と非常に酷似している)した塗装を施されているが、これらはすべてDPFが装備された車両であり、それをアピールするために他車両とは異なる塗装となっている。なお、この車両のデザインを企画したのは、九州各県のバス事業者のラッピング広告を請け負っている広告会社「有限会社アルファ企画」(※阪東車のみ、中扉の右隣下に「PRODUCE by 有限会社アルファ企画」の表記あり)。 2013年に京王バスから購入したノンステップバスは新しいカラーリングが施されている他、リアウィンドウないしは戸袋には、熊本県PRマスコットキャラクターくまモンの後ろ姿のラッピングが施されている。

主な中古車の移籍元

九州地区

関東地区

東海地区

その他

貸切バス

  • 貸切営業課 - 熊本市中央区萩原町3番21号1F
  • 車両は日野・三菱・いすゞを使用している。塗装は一般車と同じくオレンジ色と白色の組み合わせであるが、塗り分けが一般車と異なっている。「Red Boy」の愛称名をもつ。

バス営業所・車庫

営業所

出張所


廃止された営業所・車庫

  • 中央営業所(旧・本社) - 熊本市中央区新市街11-18
    • 熊本バス第一生命ビルを建てる前は、自社の「新市街」バスターミナルがあった。
  • 貸切中央営業所・九品寺営業所 - 熊本市中央区九品寺6丁目
    • 整備工場も兼ねていた。跡地はマンションが建っている。
  • 御船出張所 - 上益城郡御船町大字御船937番地2
    • 2012年3月31日をもって老朽化により閉鎖。定期券発売は近くのクリーニング店および熊本バス自動車学校に移管した。
  • 三間伏車庫 - 上益城郡御船町田代
    • 2007年4月「田代線」廃止と共に撤収。
  • 払川車庫 - 下益城郡美里町払川
    • 社宅も兼ねていた。2009年4月「氷川ダム線・小市野線」廃止と共に撤収。
  • 玉虫車庫 - 上益城郡御船町滝尾
    • 2015年10月閉鎖(「玉虫」バス停として存続)。
  • 秋津車庫 - 熊本市秋津町秋田
    • 観光バス車庫として存在していた(「間島橋」バス停として存続)。

旅行業

熊本市中央区萩原町3番21号に旅行事業部を置き、熊本バスツーリストビューローの名で事業展開している。

自動車学校

熊本市に隣接する、上益城郡御船町木倉215番地1に熊本県公安委員会指定校(実技試験免除)「熊本バス自動車学校」を運営している。

経営再建

かねてから利用者の減少により、経営が悪化し2014年3月期には2900万円の純損失、1億5100万円の債務超過に陥っていた[3]ため、主力の熊本第一信用金庫肥後銀行に債権放棄を要請していた[5]が、2015年2月13日地域経済活性化支援機構に支援要請をしていることが明らかになった[2]。肥後銀行ほかが出資する再生ファンド「九州BOLERO2号」から第三者割当増資として3000万円の出資を受けるとともに、金融機関に債務免除を求めつつ、地域経済活性化支援機構より役員を受け入れ、経営の立て直しを行う。なお、この支援に伴いバスの減便や従業員の削減は行わないとしている[3]

また、この支援決定により産業再生機構の支援を受けた九州産業交通産業活力再生特別措置法による中小企業再生支援協議会の支援により債務免除を受けた熊本電気鉄道とともに、熊本県を走る主な民間バス3社すべてが国が支援に関わることとなった[5]

関連項目

注釈

  1. 株式会社地域経済活性化支援機構による再生支援決定のお知らせ (PDF, 熊本バス 2015年2月13日)
  2. 2.0 2.1 熊本バスが経営再建支援申請 政府系ファンドに - 熊本日日新聞2015年2月13日
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 運行「変わらず」 熊本バス再生支援決定 - 熊本日日新聞2015年2月14日
  4. 熊本バスの田迎経由城南(南区)方面を結ぶ路線は途中、上益城郡嘉島町を通過する。このため、おでかけICカードで嘉島町内を通過利用する場合に限り、運賃を通算できる特例が設けられている(イオンモール熊本など、嘉島町内の停留所で乗降の場合は別途、運賃の精算が必要)。
  5. 5.0 5.1 熊本バス、地域支援機構傘下で再建 国が県内3社すべて救済 - 日本経済新聞電子版 2015年2月13日

外部リンク

テンプレート:Kumamoto Bus