神秘主義

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神秘主義(しんぴしゅぎ、: mysticism

神,絶対者などの究極的実在との直接的・内面的一致の体験を重んじる哲学ないし宗教上の思想。この神秘的体験は言語では表現しえないとする。この体験が主観客観の対立を超越して直接的無媒介的である以上,それは歴史上の啓示や秘跡そのほかの合理的手段による経験とは区別されるものであり,さまざまな歴史的現実として現れる。シャーマニズム呪術,魔術などにも神秘的要素は多少認められるが,神秘主義が明確なかたちをとるのは,西洋ではオルフェウス教などギリシアの宗教やプラトン主義の伝統,東洋では梵我一如(ぼんがいちにょ)を唱えたウパニシャッド哲学などである。神人融合の神秘主義はキリスト教では異端視されたが,プロチノスに代表される新プラトン主義的神秘主義は,その後のキリスト教に大きな影響を与えた。美術では,客観的描写をこえて神秘的・宗教的情趣を表現しようとする傾向の作品をいう。原始時代の造形や中世の絵画,彫刻にはこの傾向が濃厚であるが,これらを神秘主義とはいわない。むしろ近代におけるスペインのエル・グレコ,イギリスのラファエル前派,ウィリアム・ブレーク,フランスのオディロン・ルドンらの作品をさす。音楽では,14世紀の宗教行事中の音楽や,現代の神秘和音を用いたアレクサンドル・スクリャービンの音楽をさす。(キリスト教神秘主義



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