秋田公立美術大学

提供: miniwiki
2018/9/7/ (金) 22:53時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先:案内検索
秋田公立美術大学
大学設置 2013年
創立 1952年
学校種別 公立
設置者 公立大学法人秋田公立美術大学
本部所在地 秋田県秋田市新屋大川町12番3号
学部 美術学部
ウェブサイト 秋田公立美術大学公式サイト
テンプレートを表示

秋田公立美術大学(あきたこうりつびじゅつだいがく、英語: Akita University of Art

秋田県秋田市新屋大川町12番3号に本部を置く日本公立大学

2013年に設置。大学の略称は秋美(あきび)。

概観

大学全体

秋田公立美術工芸短期大学2013年(平成25年)に4年制大学移行によって設置された大学で、東北地方の公立大学では唯一の美術系大学となる、美術学部1学部の単科大学である。なお、美術とは、本来工芸分野を包摂するより広い概念であるということに鑑み、4年制大学移行にあたっては大学名から「工芸」を外し、秋田公立美術大学とした。同時に公立大学法人立へと移行しており、秋田市が設立する公立大学法人秋田公立美術大学を大学の設置者としている。

建学の理念

建学にあたって、以下の4つの基本理念が制定されている。

  • 新しい芸術領域を創造し、挑戦する大学
  • 秋田の伝統・文化をいかし発展させる大学
  • 秋田から世界へ発信するグローバル人材を育成する大学
  • まちづくりに貢献し、地域社会とともに歩む大学

沿革

2012年(平成24年)11月1日に大学設置・学校法人審議会文部科学省に新設の認可を答申したが、翌2日に田中眞紀子文部科学大臣が他の2つの私立大学とともに不認可にし物議を醸した[1][2]世論マスコミの反発を受けて同月8日、正式に設置が認可され、文部科学省高等教育局長の坂東久美子(文部科学省からの出向で秋田県副知事だったこともある)から直接認可状が手渡され[3]、2013年(平成25年)4月に開学した。

年表

大学設置以前

  • 1952年(昭和27年)6月10日 - 秋田市立工芸学校設立
  • 1975年(昭和50年)4月1日 - 秋田市立美術工芸専門学校と改称。
  • 1995年(平成7年)4月1日 - 秋田市立美術工芸専門学校の短大化と課程改組にともない秋田公立美術工芸短期大学開学。

大学設置以後

  • 2013年(平成25年)4月1日 - 秋田公立美術大学開学。

基礎データ

所在地

象徴

教育および研究

組織

学部

  • 美術学部
    • 美術学科
      • アーツ&ルーツ専攻
      • ビジュアルアーツ専攻
      • ものづくりデザイン専攻
      • コミュニケーションデザイン専攻
      • 景観デザイン専攻

専攻へは、3年次から所属するものとする。

大学院

2017年(平成29年)4月 大学院 開学。複合芸術研究科 複合芸術専攻 修士課程を設置。

  • 大学院 開学までの経過 大学側では2017年(平成29年)4月の設置を目指し、大学院美術総合研究科(仮称)の基本構想を発表した[4]。2017年4月に大学院修士課程・複合芸術研究科が設置される予定である[5]

短期大学部

  • 秋田公立美術工芸短期大学 - 本学の設立母体となった短期大学。本学設置前年の2012年度をもって短期大学では学生の募集を停止しており、2013年4月より経過措置として公立大学法人秋田公立美術大学が運営した。2015年10月30日をもって閉学した。

附属機関

美術教育センター
社会貢献センター

研究

教育

各専攻の教育内容

アーツ&ルーツ専攻

アーツ&ルーツ専攻では自身に内在するものではなくフィールドワークを行い、リサーチを元に作品を制作する。

フィールドワークとリサーチを非常に重視しており、2年次の現代芸術演習においては、リサーチと発表のみを行い作品に対する講評は行われない。また3年次の専攻科目ではアートプロジェクトも設置されており、プロジェクト型アートの教育も行われている。

ビジュアルアーツ専攻

ビジュアルアーツ専攻は美術系大学としては珍しい現代アートに特化した専攻である。

ビジュアルアーツ専攻の最大の特徴は、表現メディアを限定せず、さまざまなアートの分野を横断的に行うこととし、「彫刻」や「油画」「映像」表現形態によって分けられたカテゴリーに固着することなく、社会や社会問題に対するアート表現を行っている。ビジュアルアーツ専攻に所属する学生は、一つのメディアだけを選ぶのではなく、その時々の課題やテーマに合わせて最も適したメディアを都度選びアート表現を行う。

ものづくりデザイン専攻

美短時代から引き継がれる工芸系の専攻である。従来どおりの工芸に加えて、プロダクトデザインによる教育も必須科目として行われており、伝統工芸のみならずプロダクトデザインの考えも同時に学べる。他の専攻が複数教員により授業を組まれているのに対し、ものづくりデザイン専攻においては三年次において各分野を担当する教員がそれぞれの分野の基礎教育(素材は2つ選ぶ)にあたり、4年次前期にグループ制作を行う。

コミュニケーションデザイン専攻

Aコース

グラフィックデザインを基本とした、パッケージ、ウェブ、タイポグラフィー、ポスターデザインを担当する教員によって、

地域資源のPR活動を通した実践的な課題が行われている。

Bコース

ディレクション、デザイン、コミュニケーション、編集、課題解決、アートディレクション、広告、写真情報学フロンティア、計算基盤、地理学を担当する教員によって、デザインのプロセスを重視した教育が行われており、デザイン対する考え方を重視した教育が行われている。

専攻内分裂問題

元々美短時代の産業デザイン科の流れを汲むグラフィックデザインをベースとした専攻の予定であったが、四年生大学化した際に着任した教員と短大時代からの教員との間に考えや意見の対立が生じ、Aコース、Bコースへの分裂を引き起こした。

現段階でもこの問題は解決されておらず、授業はそれぞれ別々に行い講評なども一切共同でおこなわれることはなく、

「5専攻」ではなく事実上の「6専攻」。略称の「コミュデ」は”コミュニケーションデザイン"ではなく、"コミュニケーションデキナイ"の略であると揶揄されている。

また、履修においても二年次の現代芸術演習および三年前期までは学生は両方を受講が義務付けられており、課題が二重に課される、方針の全く違う教育を同時に受けなければならないという異例の事態が生じている。この問題に対し学生側からは再三対応を求められるが、現時点においては対策はなされていない模様である。

景観デザイン専攻

街の景観デザインやその提案を中心とした教育を行って言いる。

一級建築士および二級建築士資格への受験資格は与えられていなかったが、2018年より二級建築士への受験資格は与えられたようである。

美術教育センター

5つの専攻のほか、美術教育センターが設置されている。美術教育センターでは、美術史や美術教員・学芸員資格取得のための教育が行われている。

なお、美術教育センターは専攻ではないため、三年次以降の専攻所属の対象とはならない。

秋田公立美術大学では専攻へ所蔵する前に、どの専攻志望者に対しても全ての専攻の講義を受けることとなっている。

5・2・1制度

1年次の現代芸術論(現代芸術のみを解説する授業ではない)においてはそれぞれの専攻の概要が講義され、二年次に専攻のプレ授業として行われる現代芸術演習により希望する2つないし3つ(2018年度より3専攻の選択が可能となった)の専攻を選択する。

専攻へ所属する前にも基礎講座においてそれぞれの専攻教員が指導する講義を受講する事が可能であるが、選考によっての履修義務は課されていない。

また、一部講座において別の専攻に所属する教員が講義を行うケースも有る。専攻科目はそれぞれの専攻に所属した学生のみが学ぶとされている。

免許・資格

教職課程

必要な単位の修得により、以下の教育職員免許状の授与を受けることができる。

  • 中学校一種免許状(美術
  • 高等学校一種免許状(美術)
  • 高等学校一種免許状(工芸

その他資格


大学関係者一覧

施設

キャンパス

社会との関わり

  • 社会貢献センターを通して、産学官連携事業、知的財産の管理事業、地域連携事業、高大連携事業、その他の企画を実施している。
  • 秋田県内の自治体との協力により「秋田アートプロジェクト」「KAMIKOANIプロジェクト」「ネオ・クラシック!カクノダテ」等のアートプロジェクトを毎年実施している。
  • 2013年に菅原香織助教を始めとするプロジェクトチームにより、秋田駅西口バスターミナルを秋田杉を利用して建て替える木質化プロジェクトが実施された。
  • 2013年には秋田公立美術工芸短大産業デザイン学科の学生のアイデアを参考にしながら、坂本憲信准教授によって陸上自衛隊第21普通科連隊の部隊識別帽のデザインが行われた。
  • 2014年1月、「凡人度」をインターネット上で測定する診断ゲーム「凡人診断」を企画・開発し、大きな話題を集めた。大学の公式サイト内に公表され、全問に回答すると、診断結果として凡人度、分析コメント、才能偏差値が表示される。診断結果はFacebookやTwitterで共有することができる。


附属学校

関連項目

注・出典

  1. 田中文科相考え直して…編入希望絶たれた短大生 - 2012年11月3日14時38分 讀賣新聞(YOMIURI ONLINE)
  2. 田中は、就任間もない大臣(前月10月1日就任)が大学の認可・不認可という重要事項を自分の一存で決められるものではなく、事務方(文部科学官僚)の意向に沿っただけであるとしている。
  3. 文科省、秋田・愛知の2大に認可書 - 平成24年11月10日 日刊紙世界日報. 2014年4月2日閲覧。
  4. “秋田公立美大が17年春設置の大学院構想を発表”. 朝日新聞. 朝日新聞社. (2015年7月8日). http://digital.asahi.com/articles/ASH773VH1H77UBUB006.html . 2015閲覧. 
  5. “秋田公立美大 大学院修士課程を設置 来年4月、文科省が正式通知へ /秋田”. 毎日新聞. 毎日新聞社. (2016年8月28日). http://mainichi.jp/articles/20160828/ddl/k05/100/083000c . 2016閲覧. 

Wiki関係他プロジェクトリンク

公式サイト

テンプレート:秋田県大学図書館協議会 テンプレート:大学コンソーシアムあきた