錦糸町駅

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ファイル:JR Kinshicho sta 004.jpg
北口駅舎(2007年2月25日)

錦糸町駅(きんしちょうえき)は、東京都墨田区江東橋三丁目[広報 1]にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京地下鉄(東京メトロ)のである。

乗り入れ路線

JR東日本の各線(後述)と、東京メトロの半蔵門線が乗り入れ、接続駅となっている。半蔵門線の駅には「Z 13」の駅番号が付与されている[広報 1]

JR東日本の駅に乗り入れている路線は総武本線であり、当駅は東京駅方面の本線と御茶ノ水駅方面の支線との分岐駅となっている。当駅 - 千葉駅間は総武快速線中央・総武緩行線との複々線区間となっている。また、特定都区市内制度における「東京都区内」に属している[広報 2]。駅番号は総武快速線は「JO 22」、中央・総武緩行線は「JB 22」がそれぞれ付与されている。

歴史

駅構造

JR東日本と東京メトロの駅は少し離れた別構内であり、両駅の出入口はやや離れている[広報 5]。両駅は直結しておらず、一旦屋外を少し歩く必要がある。半蔵門線の駅は、南北方向に走る道路(四ツ目通り)の地下に立地する[広報 6]。東西に伸びるJR総武線に対して、通路が南北方向に伸びている。

JR東日本

島式ホーム2面4線を有する高架駅である。

当駅で各駅停車御茶ノ水中央線方面と快速東京横須賀線方面が分岐するため、各駅停車と快速を相互に乗り換える旅客は多い。ただし、線路別複々線であるため、快速と各駅停車の乗り換えは別ホームになり、階段・エスカレーター(ホーム中央 - コンコース間)・エレベーター(同)を経由する。当駅ホームの亀戸寄りには、ホーム間乗り換え専用通路が設置されている。2000年代に両ホームへのエレベーター・エスカレーター整備が行われ、バリアフリー化が行われた。

のりば

番線 路線 方向 行先 備考
1 JB 総武線(各駅停車) 西行 秋葉原新宿中野方面 御茶ノ水駅JC 中央線との接続あり
2 東行 新小岩市川船橋千葉方面
3 JO 総武線(特急・快速) 上り 馬喰町東京横浜鎌倉方面 東京駅から JO 横須賀線へ直通
4 下り 船橋・津田沼・千葉方面

(出典:JR東日本:駅構内図

当駅の西方(両国寄り)に緩行線・快速線間の渡り線が存在し、新宿方面からの特急(「あずさ」の千葉駅発着系統および臨時列車として運行される「新宿さざなみ」や「新宿わかしお」など)や「ホームライナー千葉」などはここで緩行線(御茶ノ水・中央線方面) - 快速線(千葉方面)と転線し、当駅の快速線ホームに停車する。また、この分岐器配線の関係上、快速電車が当駅を発着した前後は大きく揺れる。当駅は「成田エクスプレス」と「ホームライナー千葉」以外の営業列車は臨時列車も含めて停車する。また東京発「ホームライナー千葉」は過去に運転停車していたことがある[注釈 2]

北側には快速線の留置線が隣接し、6本の列車を止めることができる。総武快速線および横須賀線の東京駅発着で即時折り返しを行わない列車は当駅付近まで総武快速線を回送し、この留置線に一旦引き上げた後、再び総武快速線を回送して、東京駅へ向かう。下の写真の通り、快速電車用E217系と特急列車用E257系が使用している。ホームの真横に位置し、両国駅方で本線と出入りする構造になっている。このため営業列車での当駅始発・終点の設定はない。

総武快速線は「通勤五方面作戦」の計画に当駅での優等列車待避が盛り込まれていたため、上下線とも通過線を設置できる構造になっている(詳細は「横須賀・総武快速線#歴史」を参照)。ただし、当駅は当面の間全列車が停車するとされたため、市川駅と異なり当初から通過線は敷設されず、「成田エクスプレス」などの当駅通過列車が登場した後も敷設の計画はない。現在、上り線の予定地は広告スペースとなっており、下り線の予定地は0番留置線として使用されている。

国鉄時代には鉄道管理局の境界(東京→東京南鉄道管理局と千葉鉄道管理局との境界)が馬喰町 - 錦糸町間にあったことから、東京都内にありながら、同駅以東は千葉鉄道管理局が管轄していた。


発車メロディ

1・2番線は五感工房製、3・4番線は東洋メディアリンクス製である。

1 JB JR-SH2-1
2 JR-SH2-3
3 JO Water Crown
4 Gota del Vient

東京メトロ

島式ホーム1面2線を有する地下駅である[広報 7]。押上側には非常用の両渡り線がある(ホームからはやや遠い位置にある)。改札口は1箇所[広報 7]となっている。押上止まりの列車で、終点到着が2番線の列車で、1本後の列車が東武線直通の場合は、階段移動を伴うために当駅で乗り換えを促すアナウンスが行われることもある。

のりば

番線 路線 行先
1 Z 半蔵門線 水天宮前大手町渋谷中央林間方面
2 押上〈スカイツリー前〉北千住久喜南栗橋方面

当駅が開業してから1910年(明治43年)3月26日まで、東武鉄道亀戸線、総武線を経由して当駅に乗り入れていた(東武亀戸線参照)。2003年(平成15年)3月19日に半蔵門線との直通運転を開始したことにより、東武鉄道は事実上93年ぶりに当駅への乗り入れを再開したことになった。

利用状況

  • JR東日本 - 2017年度の1日平均乗車人員106,164人である[利用客数 1]
    同社の駅全体では第34位で、秋葉原駅以東の総武線の駅では船橋駅西船橋駅に次いで第3位である。半蔵門線開業前は80,000人程度でほぼ横ばい傾向であったが、半蔵門線が開業し、のちに東京スカイツリーも開業したことから増加傾向に転じ、2006年度に90,000人、2012年度に100,000人を越えた。
  • 東京メトロ - 2017年度の1日平均乗降人員105,342人である[利用客数 2]
    同社の駅全体では第40位。開業前の予想では32,000人程度と見込まれていたが、開業以来その数字を上回り、2008年度に80,000人を越えるまで急激な伸びを見せた。その後も緩やかに増加し、2015年度には100,000人を超えている。

開業後の1日平均乗降人員推移は下表の通り(JRを除く)。

年度別1日平均乗降人員[* 1][* 2]
年度 営団 / 東京メトロ
1日平均
乗降人員
増加率
2002年(平成14年) 31,426
2003年(平成15年) 45,956 46.2%
2004年(平成16年) 54,420 18.4%
2005年(平成17年) 59,496 9.3%
2006年(平成18年) 68,285 14.8%
2007年(平成19年) 77,389 13.3%
2008年(平成20年) 81,347 5.1%
2009年(平成21年) 81,494 0.2%
2010年(平成22年) 83,324 2.2%
2011年(平成23年) 82,342 −1.2%
2012年(平成24年) 89,233 8.4%
2013年(平成25年) 92,658 3.8%
2014年(平成26年) 95,710 3.3%
2015年(平成27年) 100,275 3.9%
2016年(平成28年) 103,851 3.6%
2017年(平成29年) 105,342 1.4%

近年の1日平均乗車人員推移は下表の通り。

年度別1日平均乗車人員[* 2][* 3]
年度 JR東日本 営団 /
東京メトロ
出典
1992年(平成04年) 78,912 未開業 [東京都統計 1]
1993年(平成05年) 80,740 [東京都統計 2]
1994年(平成06年) 80,989 [東京都統計 3]
1995年(平成07年) 80,377 [東京都統計 4]
1996年(平成08年) 78,904 [東京都統計 5]
1997年(平成09年) 81,021 [東京都統計 6]
1998年(平成10年) 83,603 [東京都統計 7]
1999年(平成11年) [JR 1]83,336 [東京都統計 8]
2000年(平成12年) [JR 2]85,652 [東京都統計 9]
2001年(平成13年) [JR 3]84,485 [東京都統計 10]
2002年(平成14年) [JR 4]87,059 20,308 [東京都統計 11]
2003年(平成15年) [JR 5]88,934 22,902 [東京都統計 12]
2004年(平成16年) [JR 6]89,283 27,277 [東京都統計 13]
2005年(平成17年) [JR 7]89,700 29,622 [東京都統計 14]
2006年(平成18年) [JR 8]95,118 34,386 [東京都統計 15]
2007年(平成19年) [JR 9]98,872 38,653 [東京都統計 16]
2008年(平成20年) [JR 10]99,890 40,249 [東京都統計 17]
2009年(平成21年) [JR 11]98,986 40,485 [東京都統計 18]
2010年(平成22年) [JR 12]99,032 41,411 [東京都統計 19]
2011年(平成23年) [JR 13]99,167 40,880 [東京都統計 20]
2012年(平成24年) [JR 14]101,250 44,101 [東京都統計 21]
2013年(平成25年) [JR 15]103,522 45,873 [東京都統計 22]
2014年(平成26年) [JR 16]103,548 47,183 [東京都統計 23]
2015年(平成27年) [JR 17]105,191 49,295 [東京都統計 24]
2016年(平成28年) [JR 18]106,222 51,049 [東京都統計 25]
2017年(平成29年) [JR 19]106,164

駅周辺

当駅周辺は、東京都の副都心錦糸町・亀戸副都心)に指定されている。

北口および南口ともに地下駐輪場が設置されているものの、2013年度における東京都の調査によれば、放置自転車の数が東京都内の駅の中で最も多かった[4]

北口は錦糸、南口は江東橋の街が広がっている。

北口

北口は、元々国鉄用地が広がっており、商業施設はあまり多くなかった。1980年頃に再開発の機運が高まり再開発組合が設置されたが、2000年に役目を終えて解散している。その後、再開発の進捗に伴い1997年10月に「アルカタワーズ錦糸町」がオープンすることとなった。この時には、北口の核施設としてそごう錦糸町店があった。しかし、そごう自体の経営難に伴い閉店されることとなり、「アルカキット錦糸町」に変更されている。

南口

南口は東京の東側の歓楽街として栄えている。

公共施設など

学校

道路

バス路線

最寄り停留所は、当駅北口ロータリー、南口ロータリー、および京葉道路と四ツ目通り上にある錦糸町駅前[広報 8]となる。以下の路線が乗り入れており、東京都交通局(都営)、東京空港交通京成バス東武バスセントラル京浜急行バスにより運行されている。2012年3月からは墨田区内循環バス「すみだ百景 すみまるくん・すみりんちゃん」の運行も始まった。

南口

乗り場 系統 主要経由地 行先 運行事業者 所管 備考
1番 錦13 東陽三丁目・枝川豊洲駅 晴海埠頭
IHI前
豊洲駅
都営 深川
東陽三丁目・辰巳駅 深川車庫
錦18 西大島駅・日曹橋 新木場駅
国際展示場駅
江東 平日のみ運行
急行05 西大島駅・日曹橋・新木場駅 日本科学未来館
東京ビッグサイト東棟前
土曜・休日のみ運行
直行03 西大島駅・新木場駅・東京ビッグサイト東棟前 日本科学未来館 土曜・休日のみ運行
2番 都07 西大島駅・境川・東陽町駅木場駅 門前仲町
東陽町駅
両28 西大島駅・境川・旧葛西橋 第六葛西小学校 臨海 23:09発のみ
3番 東22 千田・東陽町駅・門前仲町・日本橋 東京駅丸の内北口
東陽町駅
江東
4番 錦28 西大島駅・北砂五丁目団地 東大島駅 江戸川
5番 錦25 京葉交差点・船堀駅・三角 葛西駅
船堀駅
FL01 東大島駅入口・船堀駅・三角 葛西駅 土曜・休日のみ運行
6番 錦27 京葉交差点・二枚橋 小岩駅
7番 両28 西大島駅・境川 東砂六丁目 臨海
西大島駅・境川・東砂六丁目・西葛西駅 臨海車庫 本数少
錦11 亀戸一丁目 亀戸駅
8番 錦27 緑一丁目 両国駅 江戸川 平日は丸井前、土休日はみずほ銀行前から発着
両28 緑一丁目 両国駅 臨海
10番 錦11 森下駅茅場町 築地駅
東20 菊川駅東京都現代美術館・門前仲町 東京駅丸の内北口
門前仲町
錦22 東陽町駅・南砂町駅入口・西葛西駅 臨海車庫
四ツ目通り
JRガード下
スカイツリーシャトル (ノンストップ) 羽田空港 東武
京急
足立
京浜島
東京スカイツリータウン方面は降車専用のため乗車不可
ホテルイースト21東京東京テレポート駅 大江戸温泉物語 足立・新座
京浜島
葛西駅 東京ディズニーランド 東武
京成
足立
奥戸

北口

乗り場 系統 主要経由地 行先 運行事業者 所管 備考
1番 都02 石原三丁目・上野広小路春日駅 大塚駅
窪町小学校
都営 巣鴨
2番 都08 押上・奥浅草・下谷警察署 日暮里駅
東武浅草駅
南千住
S-1(東京→夢の下町) 押上・浅草雷門上野公園山下・須田町神田駅 上野松坂屋前
東京駅丸の内北口
東京駅ゆきは土休日のみ、本数少
3番 錦37 押上駅・中居堀・八広 新四ツ木橋 青戸
押上駅・中居堀・八広・葛飾警察署 青戸車庫
錦40 とうきょうスカイツリー駅・墨田区曳舟文化センター・白髭橋・南千住汐入 南千住駅東口 南千住
北斎通り前 墨田区循環バス(南ルート) 都営両国駅・押上駅 押上駅(循環) 墨田区(京成) 奥戸

東武ホテルレバント東京

隣の駅

JR logo (east).svg 東日本旅客鉄道
JO 総武線(快速)
通勤快速
馬喰町駅 (JO 21) - 錦糸町駅 (JO 22) - 船橋駅 (JO 25)
快速
馬喰町駅 (JO 21) - 錦糸町駅 (JO 22) - 新小岩駅 (JO 23)
JB 総武線(各駅停車)
両国駅 (JB 21) - 錦糸町駅 (JB 22) - 亀戸駅 (JB 23)
Tokyo Metro logo.svg 東京地下鉄
Z 半蔵門線
住吉駅 (Z 12) - 錦糸町駅 (Z 13) - 押上〈スカイツリー前〉駅 (Z 14)

脚注

注釈

  1. この時期発行された列車時刻表のうち、5月発行分には「錦糸堀駅」、6月以降発行分には「錦糸町駅」としたものがある。
  2. 保安装置の切替の必要から(地上線・ATS⇔東京トンネル・ATC)。

出典

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』26号 総武本線・成田線・鹿島線・東金線、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010-01-17、16-19。
  2. 「鉄道記録帳2003年3月」、『RAIL FAN』第50巻第6号、鉄道友の会、2003年6月1日、 19頁。
  3. “錦糸町ステーションビル 「テルミナ」1階全面新装”. 交通新聞 (交通新聞社). (2017年5月1日) 
  4. 平成25年度調査 駅前放置自転車の現況と対策(東京都青少年・治安対策本部)

広報資料・プレスリリースなど一次資料

出典

JR・地下鉄の1日平均利用客数
JR東日本の1999年度以降の乗車人員
JR・地下鉄の統計データ
  1. 各種報告書 - 関東交通広告協議会
  2. 2.0 2.1 行政基礎資料集 - 墨田区
  3. 東京都統計年鑑
東京都統計年鑑

関連項目

外部リンク

東日本旅客鉄道 横須賀線・総武線(快速) JO
(久里浜 - 大船間 : 横須賀線、大船 - 東京間 : 東海道本線、東京 - 千葉間 : 総武本線
久里浜 - 衣笠 - 横須賀 - 田浦 - 東逗子 - 逗子 - 鎌倉 - 北鎌倉 - 大船 - 戸塚 - 東戸塚 - 保土ケ谷 - 横浜 - (新鶴見信号場) - 新川崎 - 武蔵小杉 - 西大井 - (旧目黒川信号場) - 品川 - 新橋 - 東京 - 新日本橋 - 馬喰町 - 錦糸町 - 新小岩 - (新小岩信号場) - 市川 - 船橋 - 津田沼 - 稲毛 - (黒砂信号場) - 千葉(>>成田成東君津上総一ノ宮方面