長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産

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世界遺産 長崎と天草地方の
潜伏キリシタン関連遺産
日本
英名 Hidden Christian Sites in the Nagasaki Region
仏名 Sites chrétiens cachés de la région de Nagasaki
面積 5,566.55 ha
(緩衝地帯 12,252.52 ha)
登録区分 文化遺産
文化区分 遺跡11
記念工作物1
登録基準 (3)
登録年 2018年
第42回世界遺産委員会
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産の位置
表示

長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(ながさきとあまくさちほうのせんぷくキリシタンかんれんいさん)は、長崎県熊本県に残る12件の構成資産から成るUNESCO世界遺産リスト登録物件である。

2007年1月23日文化庁が「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県富岡市など。2014年に世界遺産登録)、「富士山」(山梨県静岡県2013年に「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として世界遺産登録)、「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」(奈良県明日香村など)とともに追加申請を決めた物件で、もとは「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」として登録が目指されたが、潜伏キリシタンに価値の焦点を絞る形で構成資産が再考された結果、現在の名称になった。2018年6月30日第42回世界遺産委員会において登録が決定した[1][2]

概要

長崎におけるキリスト教の伝来と繁栄、激しい弾圧と250年もの潜伏、そして奇跡の復活という、世界に類を見ない布教の歴史を物語る資産として、ユネスコの世界遺産暫定リストに掲載された。長崎県では、正式に世界遺産として登録されるために、関係市町と情報共有を図って、保存管理計画の策定や国内外の同じような資産との比較研究などの一体的な取り組みを進めることとし、2007年11月12日に「第1回 長崎県世界遺産登録推進会議」を開催した。

2007年12月26日には「第1回 長崎県世界遺産学術会議」も招集され、35の構成資産候補を選定。OUV(顕著な普遍的価値)の主軸を「東西文化の交流と文化的伝統」と定めた。推進会議・学術会議はその後も開かれ、2009年の学術会議で構成資産を33さらに29に、2011年の推進会議では構成資産を14に整理することが承認され[3]2012年には構成資産を12に統合、2013年に熊本県天草市﨑津集落が加わり13か所が構成資産となり[4]、2014年に平戸島の物件を2つに分割し14資産で推薦書が作成された。

2013年8月に開催された文化庁の文化審議会では「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を同年度中の正式推薦候補としたが[5]内閣官房地域活性化統合事務局の有識者会議では「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」が推薦候補とされた。日本国政府は、最終的に後者を2013年度の推薦物件とすることを決定し、前者の推薦は2014年度以降に持ち越しとなった[6]

2014年7月10日に文化審議会の世界文化遺産・無形文化遺産部会は、2016年の世界文化遺産登録を目指す「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」について、ユネスコに推薦する候補に選んだ[7]。政府は閣議了解を経て、2015年1月に正式な推薦書を世界遺産センターに提出、同年9月27日から10月6日には諮問機関である国際記念物遺跡会議(ICOMOS)の現地調査があり、2016年の第40回世界遺産委員会で審議される予定であったが、2016年2月初旬にICOMOSが推薦内容の不備を(150年の禁教令時代に特化すべきと)指摘したため、政府は推薦取り下げの上、構成資産の再検討に入ることになった[8]

長崎県はICOMOSとアドバイザー契約を結び[9]4月26日から5月3日にミッションエキスパートが現地を視察した後に提言を示し[10]、新たな推薦書内容を検討する「長崎世界遺産学術委員会」がイコモスの助言に従い、大浦天主堂以外の禁教明け(明治時代)以降に建てられた教会について禁教時代にいわゆる隠れキリシタンが形成した集落景観などに包括し[* 1]、法的保護根拠を重要文化的景観とすることを決めた[11]。諮問機関であるICOMOSが推薦国に協力するという形式は国内では初めてであり、審査する側が求める完成度が高い内容の推薦書が作成されたことで登録の可能性がより高まったとみられた[12]。こうした事例に関して文化庁は、「アドバイスを行ったイコモスの専門家は推薦書提出後の審査には参加せず、利益相反のような状況にはなっていない」という認識を示した[13]

次いで同委員会は禁教期との関係性が薄い日野江城田平天主堂を構成資産から外すことを提案し、5月29日に県と関係自治体が了承した[14][11]7月25日に文化審議会は2018年の第42回世界遺産委員会に向けて、再推薦することを決定[15]。これに伴いテーマを「潜伏キリシタンの文化的伝統」とし、構成資産も集落名義へと変更、教会が主体でなくなり熊本県側から熊本の名称も入れてほしいとの要望があり、ICOMOSも「潜伏キリシタンなどの表現を取り入れた名称に変えるべき」と示唆したことから「長崎の教会群と―」の名称変更も検討され、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産が正式名称へとなった[16]。また、重要文化的景観未選定の大野集落などに対し、文化庁は新たな選定保護を示した[17][* 2]

2017年9月5日から12日にかけて改めてICOMOSによる現地調査が行われ[18]、2018年5月4日に登録勧告が出されたが原城跡周辺の緩衝地帯の設定範囲について見直しを図るべきとの指摘もあった[19]第42回世界遺産委員会では、ICOMOSと締約国(日本)との協力についても評価され、登録が決まった(2018年6月30日)[20]

世界遺産委員会での状況

2018年6月30日、日本時間の17時30分に始まった世界遺産委員会での登録審査は、ICOMOSから遺産の概要が読み上げられた後、委員国の発言へと移ったが、非キリスト教国も含め「ユニークな遺産である」「ヒューマンヒストリーを表現している」の二言が多く聞かれ[* 3]、否定的な意見はなく、開始からわずか20分で満場一致で登録が可決された。直前に審査されたイランファールス地方サーサーン朝考古景観が登録延期勧告であたものを登録とするために1時間も議論を要したのとは対照的で、今委員会での審査の中で、あるいは近年の日本の推薦物件の審査の中でも迅速な決定であった。最後に議長からコメントを求められた中村法道長崎県知事は「登録は世界へ向けた平和のメッセージであり、遺産保護のため地域活性化に尽力したい」と英語で述べ、山田滝雄ユネスコ日本政府代表部大使も「今までの日本の世界遺産の中で一番ストーリー性が強い資産である」と述べた[21]

なお直近に登録された富士山-信仰の対象と芸術の源泉明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群などの審査の際に見られた目立ったロビー活動は行われなかった。

登録をうけて

文化行政を掌握する林芳正文部科学大臣は「地元関係者は独特の文化的伝統を物語る資産として再推薦し、登録へ粘り強く取り組んでこられた。たゆまぬ努力に心から敬意と祝意を表する。人類共通の宝である貴重な世界遺産の保護に万全を期し、後世に確実に引き継ぐとともに、その価値を積極的に発信していく」、蒲島郁夫熊本県知事は「推薦書の取り下げ、資産の見直しという苦渋の決断を経験したが、試練を乗り越えた。待ち望んでいたこの瞬間を迎えることができ、心からうれしく思う」との談話を発表した[22]。さらに安倍晋三首相も「長崎と天草地方に残る潜伏キリシタンの集落。江戸時代、当時の社会や風土に適応しながら、何世代にもわたり、その固有の文化を引き継いできました。日本独自の信仰のかたちを物語るものであり、まさに世界に類を見ない人類の遺産です。これまで保全に取り組んでこられた関係者の方々に深い敬意を表するとともに、世界の宝を大切に守り、その魅力を世界に向けて発信する、その決意を新たにしたいと思います」とのメッセージを出した[23]

また、バチカンローマ教皇庁)は、「聖霊宣教師説教を通じて灯したは、カトリック共同体の祈りの生活を隠れて維持した平信徒の中に息づいてきた」とするフランシスコ教皇の談話を発表した[24]。この他、潜伏キリシタンの末裔である前田万葉枢機卿が「弾圧した者とされた者、それらの子孫お互いに敬意をはらうことで真の平和が訪れる」、 カトリック長崎大司教区高見三明大司教は「250年間、キリスト教は日本で迫害されたが、そのことで多くの日本人がキリスト教に関心を持ち始めており、潜伏キリシタン遺産を訪ねることで日本のキリスト教史を再発見することになる。歴史を覚えておくのに建物は重要ではない。その背後にある物語、それが普遍的な価値を持つ」 とコメントした[25]

構成資産

指定区分のうち「重要文化財」は、日本の文化財保護法第27条に基づき日本国文部科学大臣が指定した重要文化財(「国の重要文化財」)を指す。

長崎県

長崎市
ファイル:Oura Tenshudo Temple.jpg
Oura Tenshudo Temple 長崎の手彩色絵葉書(明治)
南島原市
佐世保市
平戸市
北松浦郡小値賀町
南松浦郡新上五島町
五島市

熊本県

天草市

ギャラリー

構成資産の区分

上記構成資産のうち、大浦天主堂と原城跡を除いた集落群は、出津・大野・春日・﨑津が17世紀の禁教初期に形成されたのに対し、黒島・野崎島(野首と舟森)・頭ヶ島・久賀島・奈留島の離島集落が18世紀以降に潜伏キリシタンが移住して構築された時間差があることに留意が必要となる[26]。出津・大野で育まれた石積みの技術が野崎島・頭ヶ島・久賀島に伝わり、より精緻なものへと発展し、石造りの頭ヶ島天主堂や久賀島の漁港整備にまで応用された変遷を集落景観の差異として捉えなければならない(春日の棚田における石積みは平戸にあった土着の技術とされる)。

なお、黒島・野崎島・頭ヶ島・久賀島は島全体が世界遺産に登録されているが、奈留島は江上天主堂がある江上集落地区のみの登録となっている。

評価

イコモスは中間報告の評価として、「潜伏キリシタン集落には現在もその思いを受け継ぐ末裔が暮らしており、民俗文化財としてのリビングヘリテージの価値があり、集落景観の特徴である石積みが地形石材用途の違いによって差異がある点が地域多様性を反映し、それはそのまま文化多様性を表現している。また、潜伏キリシタンの移住により石積み技術や操船法漁法が伝播したことは文化循環を表現している」とした[27]

その上でイコモスは世界遺産委員会の場で推薦書の要点として、「平戸の安満岳や中江ノ島に見られる自然の聖地化」、「黒島の牧場農地化する再開発する需要に便乗したしたたかさ」、「沖ノ神島神社があり神道の聖地であった野崎島へ乗り込んだ大胆さ」、「病人の療養地(隔離地)だった頭ヶ島へ渡ってまで信仰を守ったひたむきさ」などを読み上げた[21]

登録をうけユネスコは、「潜伏キリシタン集落は"形態とデザイン"・"使用と機能"・"伝統技術と管理システム"・"場所と環境"・"精神と感情"によって遺産の価値の信頼性を得ている」と評価した[28]

登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。

世界の反応

  • イタリアの旗 イタリア…「日本の共同体と西洋の宣教師の遭遇から衝突という歴史的事実の分析は、無形の側面を強化することで神聖な景観となり、現代の東西の実りある対話のシンボルとなる」[29]
  • イギリスの旗 イギリス…「クリスチャン入植者(開拓者)の初期の活動を反映している」[30]
  • アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国…「潜伏キリシタンが求めたのは苦痛的なまでの宗教的自由であった。 その迫害された人々を思い出すため、日本国政府と少数派キリスト教徒(註:存続しているカクレキリシタン)による努力がなされた」[31]、「潜伏キリシタンの偽装棄教の工夫が表現されている」[32]
  • フィリピンの旗 フィリピン…「潜伏キリシタンの存在は奇跡で、感動的」[33]
  • 中華民国の旗 中華民国…「(仏教徒と)潜伏キリシタン[* 6]の共生社会があったことが評価される」[34]
  • 大韓民国の旗 韓国…「日本は福音不毛の地とされるが、韓国よりも先に殉教の血が流されており[* 7]、信仰を守るために命を捧げた殉教者の遺産である」[35]
  •  エジプト…「秘密裏に信仰を伝えてきた信徒により育まれた日本的な特有の文化伝統を証言をしている」[36]

批判的見解

世界遺産がキリスト教と教会建築に偏重している「Cathedral Syndrome(聖堂症候群)」に便乗しただけのことという辛辣な意見がある[37]

特徴

国内で被支配層(庶民一般市民)の継続した生活がある居住地住宅地)が世界遺産になるのは白川郷・五箇山の合掌造り集落以来となるが、合掌造り集落は家屋そのものが登録されているのに対し、潜伏キリシタン集落は建築物ではなく開拓造成された宅地田畑立地環境文化的環境)といった村落景観が主体となる初の事例で(但しそこに建つは新しいもののため伝統的集落の世界遺産とはみなしにくい)、春日集落の棚田や石積みのなど農地が含まれることも初となる(農業景観の世界遺産参照)[* 8]。これらは寺社城郭産業遺産といった従来の日本の世界遺産にはない新たな類型で、日本の宗教としては仏教神道修験道自然崇拝に加え、初めてキリスト教(カトリック)からの登録になった。国内保護法令は重要文化的景観だが、世界遺産としては文化的景観の適用はうけていない。

なお、世界遺産としては禁教期の潜伏キリシタンの信仰を具現化したものが対象であるため、禁教明け後もカトリックに復帰せず昔ながらの信仰を保持した「カクレキリシタン」に関しては必ずしも重視されておらず、カクレキリシタン関連を追加登録するならば価値を組み替えなければならない[38]

また、世界遺産は不動産有形財構築物でなければならないため、動産としての潜伏キリシタンの聖具や、無形文化財の口伝承歌「オラショ」などは補完資料扱いとなる。

大浦天主堂は敷地背後で明治日本の産業革命遺産の構成資産になっている旧グラバー住宅を含むグラバー園と背中合わせになっており、異なる世界遺産がこれだけ近接していることは日本の世界遺産では珍しい。

追加調査要請

世界遺産委員会においてICOMOSから、登録された集落の周辺にある廃村などに残る「信仰の遺構」(教会堂跡や墓地など)について包括的な記録を作成するよう求められた。例えば久賀島の集落がある久賀島には1996年(昭和44年)頃に廃村となった潜伏キリシタン集落の細石流集落跡があり、禁教期の生活を偲ばせる物証となっている。こうした埋もれた潜伏キリシタンの痕跡は特に離島に多く残されており、現時点では補完的な目的での指示であるが、将来的には拡張登録への道筋に繋がる可能性もある[39]

久賀島や奈留島は有人国境離島法の対象に指定されており、国が土地の買い取りや財政措置を直接行えることから、調査後の保護に確約が得られる可能性もあるが、法的保護根拠の重要文化的景観は稼働遺産としての生産景観があることが前提のため廃村の指定は難しく、無縁墓地の継承は民法第897条での制約があり、公的整備が困難になる場合もある。

候補から外れた資産

2001年に民間団体の「長崎の教会群を世界遺産にする会」[* 9]が発足し構成資産となりうる候補地49を選定。その後、推進会議・学術会議が再三にわたり構成資産を検討、2015年の推薦に至るまでに候補から除外されたものがある。なお、2010年には長崎隣接県の関連資産の調査も行い、2011年の候補地絞り込みの際に除外された資産は「世界遺産・歴史文化遺産群」として一体的に保存・継承することが確認された[40]

長崎の教会群を世界遺産にする会が選定した候補(2007年)

長崎の教会群を世界遺産にする会が選んだ候補は昭和戦前)に建てられたものにまで及び、再建されたものや鉄筋コンクリート製のものも含んでいた。

2009 - 2011年時点での候補

なお、この時点で教会や史跡とは別に集落景観となる重要文化的景観(当時は選定申請中)も単体の候補として扱っていたが、平戸の安満岳・春日集落・中江ノ島と天草の﨑津集落を除き候補地から除外された[41][* 11]。候補とされた天草の「大江の文化的景観」は2018年時点でまだ重文景の選定に至っていない(大江には文化財未指定だが国内で唯一の潜伏キリシタン隠し部屋が残る旧宅がある[42])。また、旧羅典神学校旧大司教館・旧伝道師学院は一旦「大浦天主堂と関連遺産」(国の史跡「大浦天主堂境内」と重要伝統的建造物群保存地区南山手」)として包括された後に除外され、参考として敷地内併設物扱いとなっている。

2018年に向けた再推薦に当たり、長崎県内の以下の2件が候補から外された[11]

テーマの変更について

イコモスによる禁教期に特化すべきとの指摘について、作家で隠れキリシタンを題材とした『守教』(2017年・新潮社)を執筆中で長崎の教会群とキリスト教関連遺産についても取材していた帚木蓬生はインタビューの中で、「(日本での)殉教者は4000人はおり世界に例のない数だが、迫害の歴史は抹殺されている。この忘却は世界には受け入れられず、世界遺産登録を巡る騒動(注:禁教期特化指示)がそれを物語っている。大量の殉教者を出した当の日本が禁教の歴史にどう向き合うべきか分かっていないから、ユネスコに突き返された」と指摘している[43]

一方で、禁教に至った理由や経緯(イスパニアポルトガルによる日本人奴隷売買植民地化計画)についても啓蒙すべきとの意見があり[44]、「禁教期だけの登録では弾圧史が遺産になり世界から誤解を招くのでは」との不安の声もあり[45]、潜伏キリシタン遺産を訪ねることは単なる巡礼ではなくダークツーリズムになりかねないとの指摘もある[46]

上記「構成資産の区分」の節で触れているように、黒島・野崎島・頭ヶ島・久賀島・奈留島の離島集落は潜伏キリシタンが移住して構築したもので、これら後発集落は先住の仏教徒らと折り合いをつけながら開拓した「共生」も評価されたことにより、「宗教に寛容な(文化的不寛容さがない)日本的風土」(宗教多元主義)としてユネスコが重視する多様性文化的自由を前面に押し出すことになった[26][47]

世界遺産登録後の動向

  • 第42回世界遺産委員会において、地球温暖化などに伴う異常気象が世界遺産に及ぼす影響を協議が行われたが、世界遺産登録から三日後に台風7号と続く平成30年7月豪雨により、旧五輪教会堂と黒島天主堂のステンドグラスなどが割れたほか、原城跡で土砂崩落などの被害が確認された[48]
  • 久賀島の旧五輪教会に隣接する五輪教会(1985年築)の祭壇に祭られたキリスト像の茨の冠が壊された[49]

今後の課題

持続可能性

2018年5月のICOMOSによる登録勧告において、離島における構成資産となる集落景観保持に関し人口減少の懸案が指摘された[19]。2012年に開催された「世界遺産条約採択40周年記念-世界遺産と持続可能な開発:地域社会の役割」(京都ビジョン)で世界遺産存続のためコミュニティの存在の重要性が確認され[50]、世界遺産を維持するためにはコミュニティの持続可能性が必要であるとされることから、消滅可能性自治体に名を連ねる長崎の離島にとっては深刻な課題となる。

アクセシビリティ

潜伏キリシタン集落に暮らすクリスチャンが世界遺産に包括された教会へ礼拝へ出向く際、信徒が年々高齢化しており急傾斜地形は足枷となり、文化財指定された教会ではバリアフリー化も難しいことから、アクセシビリティが課題となる。

景観保全

集落景観という視野的に広い範囲が世界遺産となったため、その景観保全も課題となる。出津・黒島・頭ヶ島・久賀島・﨑津の各集落は景観法の適用をうけていない。国道202号に接している出津では看板などが目立つが、屋外広告物法による規制もない。美観を維持するため、白川郷のように洗濯干しなどにまで注意を払わなければならなくなると、住民生活が不便なものになりかねない(但し﨑津の特徴であるカケでは昔から洗濯干しの場所としての役割もあった)。集落家屋が文化財指定の古民家ではないこともあり改修改築が自由に行えるため、家並み景観の統一感を持たせることに住民の合意形成が必要となる。その一方で、電線類地中化などは推進されるべきである[51]

ヘリテージツーリズム

世界遺産は観光資源となるため今後訪日外国人旅行者を含めた観光客の増加が見込まれる。訪問者が正しい遺産の解釈English版をし遺産の価値English版を理解することでヘリテージツーリズムは成立するが、潜伏キリシタン関連遺産の主体は集落景観となるためその本質が判りにくい。多くの報道出版物において集落景観ではなく教会建物の画像を掲載しているが、潜伏キリシタンが切り拓いた改変地形に注視しなければ本質は伝えられない。しかも、その集落景観に建つ家屋は古民家ではなく、ほとんどが戦後に建てられた現代建築地域的特徴も見られない住宅であるため(潜伏キリシタン家屋が残されていたとしても保存が難しい掘っ建て小屋になる)、なおさら本質が見えにくい[52]不動産有形財構築物が前提の世界遺産であるが、潜伏キリシタン関連遺産では文化的空間がもつ場所の精神English版の紹介が重要になる[53]

観光公害

ヘリテージツーリズムのような遺産の商品化に伴う弊害として観光公害が上げられる。構成資産となる集落の多くが外来者用駐車場もない狭い範囲内の閑静な住宅街であり、そこへ観光客が大挙押し寄せることで騒音プライバシー侵害などが危惧され、さらに生きた信仰の場としての教会でのミサなど宗教行事に差し障りが生じることを地域住民は懸念している[54]。集落内に駐車場などを整備することは文化的自殺行為になりかねない。

ガイダンス施設

世界遺産条約では第5条で「文化遺産及び自然遺産の保護・保存及び整備の分野における全国的または地域的な研修センターの設置」という条文があり、世界遺産近くにガイダンス施設・ビジターセンターを設置することを求めており、長崎県では世界遺産センターの設置を検討し、旧長崎県庁跡地・長崎駅付近・大浦天主堂近辺の3ヶ所を提示。特に県庁跡地は禁教前に岬の教会(被昇天の聖母教会堂)が建っていた経緯があるものの、文化ホール建設も取り沙汰されているため先行き不透明な状況下にある[55]

また、潜伏キリシタン遺産は離島を含む多地域に分散したシリアル・ノミネーションのため一箇所に集約した施設を造ることが難しく、当面は長崎の教会群インフォメーションセンターとユネスコの世界遺産と博物館指針に従い各資産毎に情報発信ができる既存施設を活用する。現時点では大浦天主堂敷地内の旧羅典神学校と旧長崎大司教館をキリシタン博物館としたほか、島原に有馬キリシタン遺産記念館が開館、平戸には平戸市切支丹資料館がある。離島区分では長崎県が構想する世界遺産センターのサテライトとして五島観光歴史資料館を整備する方向になっている[56][* 12]

ガイド育成

潜伏キリシタン集落近くにガイダンス施設が設置されカクレキリシタンの聖具などが展示されたとしても集落の価値には直結せず、集落に立っても新しい家屋が目立ち、教会建築物は世界遺産そのものではない。そのためにも正しい遺産の解釈を伝えるガイドの存在が重要になる。それも単なる観光ボランティアガイドではなく、インタプリター語り部のような存在が求められ、できれば潜伏キリシタンの末裔であることが望ましい。また、今後海外からのクリスチャン巡礼が増える見込みがあることから、語学力も求められる[57]

テロ対策

日本はアメリカ中心の対イスラム過激派掃討作戦に関与する有志国連合の一員とみなされ、過激派からはテロの対象に名指しされていたものの、中立的な仏教国のイメージが先行し実際のテロは発生してこなかった。しかし、2015年に長崎の教会とキリスト教関連遺産として正式にユネスコへ世界遺産推薦が行われたことにより、キリスト教国の側面が強調され、教会などがテロの標的として浮上したという指摘がある[58]。世界遺産というシンボリックな教会へのテロは喧伝効果がある。離島集落に外国人が訪れれば目立つが、団体客に紛れれば接近は容易になることから、テロへの警戒も必要となる。

脚注

注釈

  1. ICOMOSの英文起案書には「accompaniment」とあり、文化財保護法での「附(つけたり)」に相当する。
  2. 大野集落は2015年に重要文化的景観「長崎市外海の石積集落景観」の追加申し出を行っている。
  3. 上智大学教授キリスト教史)の具 正謨神父は、「世界遺産委員会で使われたヒューマンヒストリーは、「潜伏キリシタンという人間が生きてきた証の歴史」という意味だが、これはヒューマンストリーつまり「人間の生(せい)の物語」に置き換えることができる。信仰を守り抜いた昔の日本人の一途さがバチカンでは評価されている。そのヒューマンドラマを観ることで遺産の真の価値が理解できる」とした
  4. 黒島の重要文化的景観は潜伏キリシタン入植前から存在する牧地由来のと家屋周りのアコウ防風林や石積みによるもの。また、島内に8つある地区(集落)の内、黒島天主堂がある田代地区を含め大半が潜伏キリシタンが切り拓いた景観ではなく、近代化の影響で往時の景観が失われている場所もある。
  5. 久賀島の重要文化的景観は島に自生する椿を活かした暮らしの景観によるもので、潜伏キリシタンが切り拓いた景観ではない。また島内に14ある地区(集落)の内、潜伏キリシタンに由来するのは旧五輪教会堂がある五輪(外幸泊)地区など10ヶ所に限られる。
  6. 中国語では隠匿基督徒・隠性基督徒・隠蔵基督徒など
  7. 朝鮮では日本と同時期に李朝によるキリスト教弾圧があり、信徒は根絶した
  8. 緩衝地帯に田園風景が含まれる事例であれば、熊野古道伊勢路丸山千枚田)や石見銀山銀山街道の西田集落)などでもみられる。また、平泉を世界遺産に推薦する際、骨寺村荘園遺跡として一関本寺の農村景観が構成資産候補になっていたことがある。農業関係の土木構造物としては、当初工業用として造られ灌漑水路に転用された明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業関吉の疎水溝がある。
  9. 長崎の教会群を世界遺産にする会は民間団体だが、発起人で代表を務めた林一馬は長崎総合科学大学の学長で世界遺産学術会議の座長も務め、会役員も学術会議や推進会議のメンバーと重複し、会としては啓蒙普及活動を担ってきた。
  10. 平和公園の旧浦上天主堂被爆遺構や被爆マリア像を加えようとする別の市民運動もあった。
  11. 当初、重要文化的景観は緩衝地帯(バッファーゾーン)として適用する計画であった。
  12. 長崎市では私設の十六番館資料館が閉鎖したことにより踏絵などの貴重な史料が散逸した経緯がある

出典

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  2. “長崎と天草地方の「潜伏キリシタン」世界遺産に”. 読売新聞. (2018年6月30日). http://www.yomiuri.co.jp/culture/20180630-OYT1T50066.html . 2018年6月30日閲覧. 
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    潜伏キリシタン関連遺産の歴史と文化服部英雄 「視点・論点」(NHK)2018年6月5日放送
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関連項目

外部リンク