霜柱

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霜柱(しもばしら)とは、季など氷点下になる時に、地中の水分毛細管現象(毛管現象)によって地表にしみ出して状に凍結したものである。

霜柱は地中の水分が凍ってできたものであり、空気中の水蒸気昇華して凍った(しも)とは別の現象である。

解説

霜柱の発生メカニズムは次の通りとされる。 気温の低下によりまず地表の水分を含んだが凍る。一方、凍っていない地中の水分が毛細管現象で吸い上げられるが、地表に達すると冷えた空気により冷やされて凍ることを繰り返し、霜柱が成長する。

固まった土では土が持ち上がりにくいため霜柱は起こりにくく、耕されたの土などで起こりやすい。また、関東地方の関東ロームは土の粒子が霜柱を起こしやすい大きさであるため、霜柱ができやすい。

霜柱が起こると、土が持ち上げられてしまい、「霜崩れ」と呼ばれるさまざまな被害をもたらす。植物ごと浮き上がってしまい、農作物が被害を受ける。これを防ぐため、断熱材としてを地面に敷き詰め地表の温度を地中の温度に近づけ、気温との断熱を行う。斜面などでは霜柱により浮き上がった土が崩れやすくなり、侵食が起きやすくなる。

霜柱を見かけることが少なくなったという地域が増えている。一般に、寒冬の年に多く見られ、暖冬の年は少ない。地球温暖化による影響も考えられるが、都市部や郊外ではヒートアイランド現象による影響もあるほか、道路が舗装されて水分が少なければ気温が低くても霜柱は形成されない(凍上)。

地表と地中の温度差が必要なため、霜より短い期間しか起こらない。主に冬期に見られる現象であり、冬の季語となっている。

なお、秋に花が咲くシソ科の植物に、シモバシラKeiskea japonica)という種がある。この名前は、枯れた茎の維管束が毛細管現象を引き起こし、茎から霜柱が発達、その姿が花のようで美しいことに由来する。

脚注


関連項目