ウィリアム・モリス

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ウィリアム・モリスWilliam Morris1834年3月24日 - 1896年10月3日

イギリスのデザイナー,工芸家,詩人,社会運動家。ビクトリア朝の装飾芸術に革命をもたらし「近代化の父」とされる。オックスフォード大学のエクセター・カレッジではのちに画家となったエドワード・バーン=ジョーンズと,卒業後は詩人で画家のダンテ・ゲーブリエル・ロセッティと親交を結ぶ。建築装飾の仕事に打ち込み,1861年には装飾美術関係の制作会社を仲間とともに設立。以後は主として,植物モチーフを自然の姿に近い形で文様化した平面デザインを手がけ,壁紙,染色,織物,カーペット,ステンドグラスなどを制作。文学面では『地上楽園』 The Earthly Paradise (1868~70) により詩人として名声を博し,『裂かれる海の物語』 The story of Sundering Flood (1898) などのような空想物語を次々と発表。また,ケルムスコット印刷工房を設立 (1890) して活字のデザイン,造本印刷まで一貫して手がけ,中世のゴシック書体を復興させ,『チョーサー著作集』など 53種もの本を発刊した。一方,人間味のある製品こそ真の美術品であるとの主張に立って,「アーツ・アンド・クラフツ運動」というデザイン運動を興し,社会改革のための言論活動を積極的に行なった。この人間性追究のデザインは,アール・ヌーボー (世紀末芸術) に直接的な影響を及ぼした。



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