スカイレールサービス

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スカイレールサービス株式会社は、広島県広島市安芸区の住宅団地「スカイレールタウンみどり坂」への交通機関として短距離交通システム「スカイレール」によるモノレール路線「広島短距離交通瀬野線(スカイレールみどり坂線)」を運営している会社である。本社はみどり口駅構内に所在する。

住宅地「スカイレールタウンみどり坂」の開発を行う積水ハウス青木あすなろ建設(当時は青木建設)、およびスカイレールを開発した神戸製鋼所三菱重工業などの出資で1994年に設立された。

スカイレール

ファイル:Skyrail-car.jpg
スカイレール車両

スカイレールとは、ロープウェイゴンドラのような形をした懸垂式モノレール車両を、駅間ではワイヤロープで、駅構内ではリニアモーターを用いて駆動する方式の交通システムで、懸垂式モノレールとロープウェイを組み合わせたようなものである。「ロープ駆動式短距離交通システム」、「ロープ駆動懸垂式短距離少量輸送軌道システム」とも呼ばれる。神戸製鋼所・三菱重工業などが共同で開発した。

車体の支持・案内を桁構造と車輪で行っているため風に強く[1]、ロープウェイやゴンドラリフトなどといった従来の急勾配向けの交通システムの弱点を克服している。

運行速度は18km/h - 25km/h。常用平均加速度2.5km/h/s 常用平均減速度3.5km/h/sの加速度性能を持ち、27%(約15度)の急勾配、半径30mの急カーブにも対応できる走行性がある。 「スカイレールタウンみどり坂」のような丘陵地の上に造られた住宅地と最寄の駅を結ぶ短距離の交通機関などに向いている。

駅から発車する際は、リニアモーターにて加速し始め、設定速度に上がった瞬間にワイヤーロープを掴んで出発するなど、世界的に例のない特徴的な動作をする。

沿革

  • 1994年(平成6年)4月1日 スカイレールサービス設立。
  • 1997年(平成9年)工事用ゴンドラが暴走、駅舎に激突し作業員2名が死亡・7名が重軽傷を負う事故が発生。
  • 1998年(平成10年)8月28日 広島短距離交通瀬野線 みどり口 - みどり中央間が開業。
  • 2013年(平成25年)1月14日 開業以来使用していた改札システムを一新。これまでは、自社のICカードによる定期券と磁気券による乗車券・回数券だったが、一般的な入退場管理システムをベースにした新改札システムでは、乗車券がQRコード認識方式の新券となり、定期券と回数券が新ICカードによる非接触式ICカードに一新。定期券と回数券はJR西日本発行のICOCAも流用することができる[2]。ちなみに、旧ICカードは鉄軌道における日本初の非接触式ICカード乗車券(ソニー製)であった[3]

路線

運行形態・運賃などは上記の項目を参照。

車両

テンプレート:ローレル賞

200形
乗車定員25人、座席は8席ある。数々の新機能を取り入れたことが評価され、1999年鉄道友の会ローレル賞を受賞した。

脚注

  1. 日本鉄道技術協会 『20年後の鉄道システム』 日本鉄道技術協会、2008年、142頁。
  2. 第12回「日本鉄道賞」応募案件の概要 (PDF) (国土交通省)※pdfファイルの4ページ目に記述あり
  3. 鉄軌道におけるICカード乗車券の概要等について(国土交通省)

外部リンク

テンプレート:ローレル賞選定車両一覧