ゾロアスター教

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ゾロアスターきょう、ペルシア語: دین زردشت‎ Dîn-e Zardošt、ドイツ語: die Lehre des Zoroaster/Zarathustra、英語: Zoroastrianism、中国語:祆教(けんきょう・シェンジャオ/xiān jiào)

ゾロアスターを開祖とする宗教。主神アフラ・マズダの名から「マズダ教」ともいい,火を神聖視するため「拝火教」ともいう。ササン朝ペルシア時代に隆盛をみたが,イスラムの興隆とともに衰微。現在信徒はインドのムンバイ (ボンベイ) を中心に約 10万人,中部イランに約1万人など,総計で 15万人程度。経典『アベスタ』はヒンドゥー聖典『ベーダ』と言語上密接な関係にある。古代イランの土俗的信仰を基礎に,善神マズダと悪神アーリマンの二元論的構造をもつ宗教。世界を善神と悪神の戦場とみ,世界の歴史を1万 2000年とし,それを4期に分割。第1期はマズダ神の精神的創造期,第2期は物質的創造期,第3期にアーリマンが登場,第4期はゾロアスターが支配。来世には信者ののぼる天界と非信者の落ちる地獄とがあるが,善悪神の戦いの勝者となる善神により,すべての人々が最後には救われるとされる。その教理はのちにマニ教にも取入れられた。なお,F.ニーチェの作品の主人公ツァラトゥストラ Zarathustraは,この教えの創造者からとった名である。