デーン人

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デーン人(デーンじん。デンマーク語: Daner)は、現在のデンマークおよびスウェーデンスコーネ地方に居住した北方系ゲルマン人ノルマン人)の一派である。現在のデンマーク人の祖先にあたる。ヴァイキング時代にイングランドおよび西ヨーロッパ一帯に侵攻した。

歴史

ゲルマン民族移動の時代に、スカンジナビア半島から到来し、ユトランド半島まで進出した。それまでの先住民である西方系ゲルマン人アングル人サクソン人ジュート人を圧倒し彼らのブリテン島移住の誘因を作った。

9世紀に入って、ヴァイキングとして西ヨーロッパ一帯に海賊活動を始めた。七王国時代のイングランドに侵攻し次々と国を滅ぼした。

七王国の一つウェセックス王のアルフレッド(アルフレッド大王)は、878年にデーン人に勝利し、ウェドモーアの和議を結び、ブリテン島東岸のデーンロウと称する地域を限定して定住地として認めた。

10世紀ハーラル1世キリスト教に改宗し、デンマーク王国としてデーン人を包括した統一国家の始まりとなる。(デンマークの歴史#中世

1013年、デンマーク王のスヴェン王イングランド王を追い出し、自身が王となる。1016年、スヴェンの子カヌート大王がイングランド王に即位。後にデンマーク王、ノルウェー王にも即位し、デーン人による北海帝国を築き上げた。カヌート大王の死後、帝国は崩壊した。

中世までのデーン人の国家は、たとえ異民族であっても、デンマーク王に従属し統率下に入ればデーン人と呼ばれ、そのような人々が一種の政治的な共同体を形作っていた。

近代に入ると、国民国家の成立と共にデンマークのナショナリズム・民族意識が高まり、今日のような「デンマーク人」としての国家となった。

関連項目

テンプレート:北欧の歴史