御嶽山

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(おんたけさん)

長野県岐阜県の県境,乗鞍火山帯の南端にそびえる複式火山活火山で,常時観測火山。木曾御嶽ともいう。

最高峰は中央火口丘の剣ヶ峰で,標高 3067m。ほかに外輪山の摩利支天山(2959m),継母岳(2867m),寄生火山の継子岳(2859m)などがある。

噴火口跡は一ノ池から五ノ池まであり,二ノ池は湖面標高 2905mで,日本では最高所にある湖。山腹にはヒノキサワラなどの美林があり,2500m以上は一面ハイマツに覆われ,高山植物が見られる。近年まで記録に残る噴火活動はなかったが,1979年に剣ヶ峰の地獄谷の谷頭 2900mの高所で水蒸気爆発が起こった。1984年には長野県西部地震により南南東斜面で山体崩壊が起こり,29人の死者を出した。

また 2014年9月27日には 7年ぶりに噴火し,1991年の長崎県の雲仙岳での被害を上回る 60人以上の死者・行方不明者を出し,戦後最悪の火山災害となった。古くから山岳信仰(御岳信仰)の対象で,頂上付近にある御嶽神社は奈良時代末に信濃国司がオオナムチノカミ(大己貴神),スクナヒコナノミコト(少名彦名命)をまつったのが初めとされる。

近世後期まで修験者以外の登山は禁止されたが,天明2(1782)年から各地の御嶽講が 7月10日から 9月15日までの山開きの期間中のみ登山を許された。ふもとの木曽町三岳の黒沢地区,王滝村王滝は里宮のある信仰集落で,登山者の宿泊所や神主の家が多い。長野県側のおもな登山口は王滝,三岳,開田の 3方面があるが,王滝からはバスで 7合目まで登れる。一帯は御岳県立自然公園に属する.

脚注

関連項目