黒幕

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黒幕(くろまく)

歌舞伎(かぶき)用語。大道具の一つ。全体を黒色に染め、舞台一面に張ることのできる大きさの幕である。多くは背景として後ろに張る。背景に黒幕が現れたときは、場面が夜であることを象徴している。古くは夜の戸外の情景を表す場合には、黒幕を張った前に重要な道具を並べるだけのものだったが、近年は幕切れに黒幕を振り落として背景を見せる演出が行われる。『鈴ヶ森(すずがもり)』や『宮島のだんまり』などはこのやり方である。また、舞台で死んだ役を消すために小さい黒幕で隠して引っ込ませることがあるが、これを「消幕(けしまく)」とよぶ。黒幕は黒衣(くろご)と同様に観客には見えないという約束で、転じて、表面にたたず陰で人物や事件を操る人物のことをいう。



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