グーニーズ

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グーニーズ
The Goonies
監督 リチャード・ドナー
脚本 クリス・コロンバス
製作 リチャード・ドナー
ハービー・バンハード
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ
フランク・マーシャル
キャスリーン・ケネディ
出演者 ショーン・アスティン
ジョシュ・ブローリン
ジェフ・コーエン
コリー・フェルドマン
ケリー・グリーン
マーサ・プリンプトン
キー・ホイ・クァン
音楽 デイヴ・グルーシン
主題歌 シンディ・ローパー
The Goonies 'R' Good Enough
(グーニーズはグッドイナフ)
撮影 ニック・マクリーン
編集 マイケル・カーン
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 1985年6月7日
日本の旗 1985年12月7日
上映時間 114分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $19,000,000
興行収入 $61,389,680[1] アメリカ合衆国の旗
配給収入 19億2900万円[2] 日本の旗
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グーニーズ』(The Goonies)は、伝説の海賊が隠した財宝を探す少年たちの冒険を描く1985年製作のアメリカ映画

あらすじ

ギャングとして名高い「フラッテリー一家」の長男ジェイクは、弟のフランシスやボスのフラッテリー・ママと結託して郡刑務所を脱獄。パトカーと街なかでのカーチェイスを繰り広げるも、ちょうどその日開かれていたビーチでの四輪駆動車レースの車群に紛れて逃亡を果たした。

舞台はアメリカの、海賊の伝説が残る海辺の田舎町グーンドック。主人公、マイキーの家はグーンドック一帯のゴルフ場開発を目論む資産家から多額の借金をしており、翌日までに返済できなければ土地を明け渡さなければならなかった。そんな中、マイキー・マウス・チャンク・データのグーニーズの4人は、マイキー宅の屋根裏部屋で偶然、伝説の大海賊「片目のウィリー」の遺した宝の在処を記した地図を発見。地図を元に、シーズンオフで営業していない岬の燈台レストランに忍び込むが、そこはフラッテリー一家のアジトになっていた。アジトに戻ってきたフラッテリーの一味に監禁されそうになるも、マイキーの兄のブランドらが心配して駆けつけ、事なきを得る。

フラッテリーの一味がアジトから去っていくのを見たグーニーズはブランドの反対を押し切り、再度レストランの地下を探索すると、秘密の地下室への入り口を発見、そこには大洞窟が広がっていた。成り行きでブランドとその恋人アンディ、その友人ステファニーを加え、片目のウィリーの財宝を求めて、一同は洞窟へと潜ってゆく。一方、フラッテリー一家のアジト発見を警察に通報するべく別行動を取ったチャンクはヒッチハイクを試みるも、運悪くフラッテリー一味の乗った車を止めてしまい、捕らえられて尋問された末にウィリーの財宝の伝説を一味に喋ってしまう。

フラッテリー一味もまたウィリーの財宝を求めてマイキーらを追跡するも、マイキーらはフラッテリー一味の追跡をかわしつつさまざまなトラップをかいくぐる。その頃、チャンクは手錠で繋がれていたフラッテリー一家の三男・スロースと親しくなり、共にマイキーたちの後を追う。二人と合流したマイキーたちは、ついには洞窟内の隠しドックに繋がれた片目のウィリーの財宝を満載した海賊船を探し当てた。大喜びでありったけの金銀財宝や宝石をポケットに詰め込む一同。しかし後を追ってきたフラッテリー一家に見つかり、せっかく手に入れた財宝を全て奪われてしまう。欲をかいたフラッテリーの一味はさらに財宝を奪おうとして、ウィリーのトラップを発動させてしまい、ついには洞窟全体が崩れ出す。

グーニーズの一行は辛くも浜へと脱出したところを沿岸警備隊に発見される。連絡を受けてやってきた家族と丸一日ぶりの再会を喜ぶのもつかの間、借金の返済期限であるこの日、マイキーの父は立ち退きの書類へのサインを迫られ、グーニーズも解散するしかなくなってしまった。ところがマイキーのビー玉袋から、フラッテリー一味も見逃していた大粒の宝石がいくつも出てきたため、借金の心配はなくなり一同は大喜び。マイキーの父はサインしかけていた書類を破り捨てる。

その時、洞窟から解き放たれた伝説の海賊、片目のウィリーの海賊船が、ゆっくりと大海原へと進み出て行った。マイキーらは特別な感謝と親愛の気持ちをこめて、ウィリーの亡骸を乗せた海賊船を見送った。

キャスト

グーニーズのメンバー

「グーニーズ」とは、「まぬけ」な連中という意味と、グーンドック(いも波止場)の町の名をひっかけたものである。

マイケル・ウォルシュ(マイキー) - ショーン・アスティン
主人公。父から聞かされた海賊や冒険を夢見る少年。喘息持ちで、吸入器を持ち歩く。終盤では喘息が治ったのか、その吸入器を「要らないや、こんなモン」と破棄している。歯にブリッジを入れている。
家族からも愛称のマイキーで呼ばれており、本名のマイケルは祖父からしか呼ばれない。幼い頃から、父親から毎晩、海賊ウィリーの伝説に付いて聞かされていた。
クラーク・デヴリュー(マウス) - コリー・フェルドマン
悪ぶっていて、大人の口真似をする少年。メキシコ人の従兄弟がいるのでスペイン語が堪能。お調子者かつ駄洒落の天才で、いつも口が災いの元になるので口という意味のマウス(mouth)のあだ名を持つ。
ローレンス・コーエン(チャンク) - ジェフ・コーエン
虚言癖がある少年。食いしん坊でおっちょこちょいである。フラッテリー一家に監禁された時に同じ部屋に居た末弟のスロースと意気投合。ずんぐりした体格から「チャンク(肉の塊)」のあだ名を持つ。後にスロースの面倒を見ることになる。
リッキー・ワン(データ) - キー・ホイ・クァン
イジメっ子撃退を目的としたいろいろな発明をしている中国系の少年。ただし発明品の大半はテスト中。大人顔負けの知識を持つことから「データ」のあだ名を持つ。終盤で父親と中国語で会話をしている。

以下の3人はグーニーズのメンバーではないが、成り行きでマイキーたちの冒険に同行した。

ブランドン・ウォルシュ(ブランド) - ジョシュ・ブローリン
マイキーの兄。面倒見が良く、弟の病気を心配している。体を鍛えるのが趣味。アンディが好き。成り行きでグーニーズの冒険に同行する。
アンドレア・カーマイケル(アンディ) - ケリー・グリーン
チアリーダー。ブランドの恋人。ステファニーの友人。幼少時にピアノを習っていた。(このことがきっかけで冒険中、彼女最大の試練とも言うべき局面で思わぬ実力を発揮する)成り行きでグーニーズらの冒険に同行する。暗がりでブランドンと思い込んだマイキーに誤ってキスをしてしまった。
ステファニー・スタインブレンナー(ステフ) - マーサ・プリンプトン
眼鏡をかけた女の子。アンディの友人。マウスとよく衝突をする。成り行きでグーニーズらの冒険に同行する。

フラッテリー一家

フラッテリー・ママ - アン・ラムジー
ギャングの女ボス。フラッテリー3兄弟の母親。強盗や通貨偽造といった犯罪に手を染めている。マイキーたちに味方するスロースを自分たちの側に引き込もうとするが、彼に逆襲される。
ジェイク・フラッテリー - ロバート・デヴィ
フラッテリー家の長男。陽気で歌が好き。本編冒頭で脱獄したが、ラストで母や弟と共に再逮捕される。
フランシス・フラッテリー - ジョー・パントリアーノ
フラッテリー家の次男。マイキーたちとの財宝争奪戦にて母や兄もろともスロースに叩きのめされた。
ロトニー・フラッテリー(スロース、小説版での本名はジェーソン・フラッテリー) - ジョン・マトゥザック
フラッテリー家の末弟。幼い頃の母親の虐待により顔が崩れていて、左目の位置がおそろしく不自然。また、歯も数本欠けている。現在でも兄弟たちに虐待されており、一家による手錠で繋がれた状態でテレビを見ていた。ずんぐりした体つきで怪力の持ち主だが、優しい性格。一家に捕まって監禁されていたチャンクと仲良くなり、マイキーたちの味方になる。そのためラストでは、フラッテリー家の中で彼だけは逮捕されずに済む。耳が動く。
小説版ではその後、ジェーソン・スロース・コーエンと改名。チャンクの家族に養子として引き取られている。

その他

アービング・ウォルシュ(小説版ではアンドルー・ウォルシュ) - キース・ウォーカー
マイキーとブランドの父。自宅の屋根裏部屋にはアービングが蒐集した海賊に纏わる地図等の宝が数多く保管されている。
終盤、エルギンに立ち退きを迫られ、期日に、仕方なく家を明け渡す契約書にサインをしようとするが、ちょうど息子のマイキーたちが宝を持って帰ったのを見ると、契約書を破り捨てる。
小説版ではエピローグにてマイキーたちが持ち帰った宝を元手にヒルサイド・カントリークラブを買収し、新たに「グーンドック・リクリエーション・センター」に改装した。
ハリエット・ウォルシュ - メアリー・エレン・トレイナー
マイキーとブランドの母。少し天然。作中では片腕を負傷中だった。
ロザリータ - ルーペ・オンティヴェロス
マイキーたちの母・ハリエットが連れて来た家政婦。スペイン語しか話せないので、言葉がわかるのはマウスだけ。当の彼はハリエットの言葉を嘘の内容で通訳してロザリータを困惑させ、彼女に「イカれているわ、この家」と言わせる始末であった。
最後まで活躍は無かったが、マイキー、マウスの父がエルギンの契約書にサインをする直前、海岸に流れ着いたマイキーの宝石入りビー玉袋を発見。マイキーたちのところに持って来るとともにスペイン語で「書くな」と叫んでサインを止めさせ、最後の最後に重要な役割を果たした。
トロイ・パーキンス - スティーブ・アンティン
父・エルギンがマイキーたちの家に金を貸していることもあり、居丈高で嫌味な態度を取る。断れないアンディらを誘って車を乗り回している。ブランドやグーニーズ全員が彼を嫌う。
エルギン・パーキンス - カーティス・ハンソン
トロイの父で、ゴルフ場・「ヒルサイド・カントリークラブ」の経営者。マイキーたちの家に金を貸しており、返済期限日には家を差し押さえようとしている。
小説版ではマイキーたちの冒険中の行動が原因でゴルフ場が水道トラブルに見舞われており、最終的にゴルフ場をウォルシュ家らに買い取られる。
片目のウィリー
故人。アイパッチがトレードマークの伝説の大海賊。元スペインの宮廷道化師であり、度を越した冗談ときわどい話が原因で宮廷を追い出され、はみ出し者たちを集めて海賊団を結成した。かつて洞窟に自らの船・「インフェルノ」ごと財宝を隠し、そこに辿り着くまでの道に仕掛けを張り巡らせた。財宝を巡って部下と殺し合い、自らもそこで息絶えたといわれる。白骨死体として登場するが、眼帯をしている方の眼には眼窩がなかった。
チェスター・コパーポット卿
プロの探検家。50年前、ウィリーの財宝を探しに行って消息を絶つ。そして50年後、グーニーズが同じ財宝を探しに洞窟に入り、その途中で彼の白骨死体を発見することになる。
シンディー・ローパー
本作の主題歌を歌う、実在の歌手。劇中でも歌っている姿がテレビの映像で流れている。

主題歌

The Goonies 'R' Good Enough(グーニーズはグッドイナフ)』 / シンディ・ローパー
  • (作詞・作曲:シンディ・ローパー、ステファン・ブロートン・ラント、アーサー・ウィルモア・ステッド)
作中でもシンディ・ローパー自身がこの曲を歌っているシーンが登場し、本曲のMV映像も映画を元にした内容になっている。本来のタイトルは『Good Enough』のみだったが、映画とのタイアップでこのタイトルに変更された。
日本国内では、Sweet Vacation(『Do the Vacation!!』(2007年)収録)、土岐麻子(『We Love Cyndi -Tribute to Cyndi Lauper-』(2008年)および『VOICE 〜WORKS BEST〜』(2009年)に収録)にカバーされている。
また、この楽曲をインストゥルメンタルアレンジしたものが、本映画を元にしたコンピュータゲームで使用されている(グーニーズ (ゲーム)を参照)。

スタッフ

日本語吹替

役名 俳優 日本語吹替
ソフト版 TBS
マイケル・ウォルシュ(マイキー) ショーン・アスティン 浪川大輔 藤田淑子
クラーク・デヴリュー(マウス) コリー・フェルドマン 飯泉征貴 野沢雅子
ローレンス・コーエン(チャンク) ジェフ・コーエン 岩淵健 坂本千夏
リッキー・ワン(データ) キー・ホイ・クァン 藤田哲也 菅谷政子
ブランドン・ウォルシュ(ブランド) ジョシュ・ブローリン 菊池英博 古谷徹
アンドレア・カーマイケル(アンディ) ケリー・グリーン 井上喜久子 富沢美智恵
ステファニー・スタインブレンナー(ステフ) マーサ・プリンプトン 玉川紗己子 岡本麻弥
フラッテリー・ママ アン・ラムジー 片岡富枝 遠藤晴
ジェイク・フラッテリー ロバート・デヴィ 石塚運昇 徳丸完
フランシス・フラッテリー ジョー・パントリアーノ 堀内賢雄 納谷六朗
ロトニー・フラッテリー(スロース) ジョン・マトゥザック 島香裕 郷里大輔
ハリエット・ウォルシュ メアリー・エレン・トレイナー 横尾まり
アーヴィング・ウォルシュ キース・ウォーカー 小島敏彦
ロザリータ ルーペ・オンティヴェロス 片岡富枝
トロイ・パーキンス スティーブ・アンティン 関俊彦 小野健一
エルギン・パーキンス カーティス・ハンソン[3] 西村知道 稲葉実
役不明又はその他 加藤正之
田原アルノ
鈴木祐子
荒川太郎
森利也
翻訳 菊池浩司 森みさ
(古賀香菜子)
演出 福永莞爾 加藤敏
録音 ニュージャパンスタジオ
プロデューサー 小川政弘 上田正人
制作 ワーナー・ホーム・ビデオ
ACクリエイト株式会社
東北新社
TBS
初回放送 1988年1月3日
『新春特別ロードショー』
(18:30-20:54)
※ノーカット
  • WOWOWにて2013年11月16日にTBS版のカット版に新たに追加録音したものが放送された。

映像ソフト

映像ソフトとしては、VHS・レーザーディスク・DVD・UMD・Blu-ray Discで発売。DVD版以降では当時のメインキャストが総登場し、各シーンについて解説が入る特典がある。

また、2010年12月22日にBlu-ray・DVDで発売された「25周年記念 コレクターズ・エディション」では、新たに1988年1月3日にTBSにて地上波放送された劇場ノーカット版の日本語吹き替え版が「TV版」音声として既存の吹き替え音声と同時に収録された。このTV版音声はソフト化されていなかった。ただし、地上波吹き替え版のものは後に短縮カット版が放送されていた影響により、DVDへ収録されたものはこのカット版のため一部シーンで英語音声、日本語字幕になる。また、あるシーンには全く関係のない吹き替えが当てられている(チャプター8の冒頭でマイキーたちが自転車に乗ってるシーンなのにトロイたちの車の中でのセリフが挿入されている)。

続編

監督のリチャード・ドナーは続編を構想していたが、制作元のワーナー・ブラザースは2004年、続編製作に興味を持っていないことを明らかにした。しかし現在も続編製作の噂は絶えず、近年では2007年に「かつて主役を演じたショーン・アスティンやコリー・フェルドマンの子供が、彼ら自身の冒険に旅立つ」という続編の製作についての構想を明らかにしていた。しかし2008年10月またしても計画は白紙化。今度はブロードウェイでの劇化を考えているという。2012年 MTV NEWSによると「続編が制作されることについて、僕は100パーセント確信を持っているよ。自分の子どもたちに誓うよ」と話していた。

サウンドトラック

『グーニーズ オリジナル・サウンドトラック』 ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
1985年6月7日に3,200円(税別)で発売され、2001年12月19日に2,000円(税込)で再発売。「The Goonies 'R' Good Enough」を含む10曲を収録。

書籍

『グーニーズ』 ISBN 4-04-272602-X 角川文庫、1985年10月
本作の小説化。著者はジェームズ・カーン、訳者は広瀬順弘。
章のタイトルがあらすじを説明した長文という奇妙な形式を取っている。
『グーニーズ アドベンチャー・ゲームブック』 ISBN 4-576-85076-8 二見書房、1985年12月
本作を元にしたアドベンチャーゲームブック。映画と同年の1985年に出版された。
ラストでフラテリ一家に捕まらずに逃げおおせるパターンがあるなど、映画にないシーンもあるものの、チェスター・コパーポット卿の持ち物からルー・ゲーリックのカードが見つかるところ、石が落ちる仕掛け、パイプから水が出るシーン、パイプオルガンを見た時の「いやな趣味」というセリフ、コインのケネディを見てマーティン・シーンと言うところ、石をどかした後の穴からコウモリの大群が飛び出し、マウスが「お座り!!」としつけようとする件など、非常に細かいところまで、かなり映画に忠実に作られている。

ゲームソフト

グーニーズATARI XL/XE他、1985年)
グーニーズMSX、1985年12月)
スロースが主役となっている。
グーニーズファミリーコンピュータ、1986年2月21日)
マイキーが主役となっている。
グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦(ファミリーコンピュータ、1987年3月18日)
独自のオリジナルストーリーとなっている。
The Goonies - 20th anniversary edition(PC(WindowsMac OS XDebian / Ubuntu)、2006年)
フリーゲームとして公開されている[4]

脚注

  1. The Goonies (1985)” (英語). Box Office Mojo. . 2010閲覧.
  2. 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)450頁
  3. 映画監督のカーティス・ハンソンとは同姓同名の別人
  4. MSX版グーニーズのリメイク作が公開中!

外部リンク

テンプレート:リチャード・ドナー監督作品