セディナ

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株式会社セディナCedyna Financial Corporation)は、三井住友フィナンシャルグループの大手クレジットカード事業・信販事業の株式会社

前身会社の一つ、株式会社オーエムシーカードOMC Card, Inc.)についても本項で記述する。

概要

旧オーエムシーカード

1950年月賦百貨店事業を営む株式会社丸興として設立。長らく大手スーパーダイエー(現在のイオン)傘下にあり、クレディセゾンイオンクレジットサービスらと共に流通系クレジットカード会社として発展してきた経緯を持つ。

1988年にはVISA及びMasterCardと提携。先行していた日本信販(現:三菱UFJニコス)や西武クレジット(現:クレディセゾン)と共に、国際ブランドデュアル発行の先駆けとなる。

2001年にダイエーグループであったローソン三菱商事傘下へ資本移動した事に伴い、ローソンカードの取扱を終了。2002年に武富士が大株主として資本参画(2005年7月まで)し、社名をオーエムシーカードに変更した。その後は、リボルビング払い専用カード「Jiyuda!」の発行開始や、既存カードのキャッシング利用時のキャンペーンを実施するといった、利息・手数料収入の増大を目論む施策が図られた。

2003年より、ダイエー店舗で実施していた仮カード即時発行(即発)のノウハウを活用し、アイワイ・カード・サービスが発行する「アイワイカード(JCB/IY VISA)」のイトーヨーカ堂系店頭での入会審査業務を受託する。2007年4月にプロセシング部門をプロセントとして独立し、エポスカードが資本参画している。

流通系クレジットカード会社においては長らくカード発行枚数2位であったが、2008年にはイオンクレジットサービスに次いで3位となった。コンピュータにより、クレジットカードの不正利用を検知するシステム(ファルコン)を他社に先駆けて2001年に導入するなど、不正利用対策に積極的なクレジットカード会社とされている。

ダイエーの経営再建に関連し、ダイエーの有利子負債の圧縮のため、他のクレジットカード会社等へ売却されるのではないかという憶測が広がっていた中、2007年7月に三井住友フィナンシャルグループとの提携が発表され、ダイエーの保有していたオーエムシーカード株が三井住友銀行に売却された結果、2008年2月にダイエーは親会社ではなくなった。

合併以降

三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)傘下会社となっていた、株式会社オーエムシーカード(OMC)、株式会社セントラルファイナンス(CF)、株式会社クオークの3社がOMCを存続会社として合併し、2009年4月1日に新会社「セディナ」を発足した(統合の経緯については、SMFGカード&クレジットを参照のこと)。

OMCとCFが上場企業であったこともあり、SMFGカード&クレジット(FGCC)傘下で合併した後もセディナとして東証と名証に上場を維持した。しかし、過払い金返還請求が相次ぎカード業界の経営環境が厳しくなる中、経営効率化を進めるために、2011年5月に株式交換を行い、FGCCの完全子会社となった。今後、同じFGCC傘下の株式会社三井住友カードとの合併も視野に入れている[1]

合併に際して、旧3社が発行してきた各種クレジットカードは原則セディナとしても引き続き発行し、加えて、セディナのハウスカードとなる「セディナカード」を新たに発行することになった。

システムとしてはOMC(「OMCカード」と「セディナカード」。カード左下の刻印がいずれも『OM』)とCF(「CFカード」と「クオークカード」。カード左下の刻印がそれぞれ『CF』『QC』)が構築したものが並存している。

ダイエーやイオングループ各店でのご優待デーの特典は2016年2月28日をもって終了した。 企業イメージキャラクターは、俳優谷原章介を起用。

沿革

統合以前のセントラルファイナンス及びクオークの沿革は、各々の記事を参照のこと。

  • 1950年9月 - 株式会社丸興[2]設立。
  • 1961年10月 - 東京証券取引所市場第2部上場。
  • 1970年7月 - 東京証券取引所市場第1部上場。
  • 1975年8月 - 朝日クレジット株式会社を設立。
  • 1978年5月 - ダイエーメンバーズカードを発行。
  • 1981年8月 - きのはな事業部(呉服の販売)を設立。
  • 1983年2月 - 株式会社丸興と株式会社ダイエーが資本業務提携。
  • 1983年5月 - ダイエーメンバーズカードをオレンジメンバーズカードと改称。
  • 1984年7月 - 株式会社丸興が、朝日クレジット株式会社を合併。
  • 1986年7月 - きのはな事業部を分社化し、株式会社きのはなを創立。
  • 1987年5月 - オレンジメンバーズカードをOMCカードと改称。
  • 1987年9月 - 株式会社丸興が、株式会社ダイエーファイナンスに商号(社名)変更。同時に(株)丸興デンキランドを設立し家電販売部門を分社化。
  • 1989年12月 - ダイエーファイナンス、イトマン事件伊藤寿永光を代表とするゴルフ場開発会社KBS開発に近畿放送(現京都放送・KBS京都 内紛と存続問題参照)の本社屋とすべての放送機器を担保に146億円の融資実行した事実が表面化、後にKBS組合員・一般市民を巻き込んだ社会問題に発展。
  • 1994年9月 - 株式会社ダイエーファイナンスが、リッカー株式会社[3]、株式会社朝日トラベルエージェンシーを合併し、株式会社ダイエーファイナンスから株式会社ダイエーオーエムシーに商号(社名)変更。
  • 1997年9月 - 株式会社きのはなを株式会社宮栄に譲渡(現在はヤマノ・ホールディング・コーポレーショングループ)。
  • 2001年7月 - カード利用明細 13,000人分が流出。クレジットやキャッシングの利用者約26,000人に別の会員の利用状況が記載された請求書を発送、うち約13,000人に配達されていたことが判明。会員から「使った覚えのない請求が来た」などと問い合わせや苦情が同日、約1,000件も寄せられたことからミスが判明し、同社は請求書の回収に躍起となって乗り出した。
  • 2002年3月1日 - ダイレクトマーケティング商品部を分社化し、株式会社暮らしのデザインを創立。
  • 2002年9月 - ローソン中央三井信託銀行が、OMCカードの株式武富士に売却。株式会社ダイエーオーエムシーから株式会社オーエムシーカードに商号(社名)変更。
  • 2004年3月1日 - 子会社の株式会社暮らしのデザインの全株式をエディオンに譲渡。
  • 2004年4月 - 自動車教習所の斡旋事業を分社化し、カーライセンスOMCを設立。
  • 2004年9月 - 日本旅行の子会社・旧デイバックに出資し、合弁会社・株式会社日本旅行オーエムシートラベルを設立。併せてOMCの旅行業事業も移管。
  • 2004年12月 - 子会社のアールエフシーとリッカー販売を、ヤマノホールディングコーポレーションに売却。
  • 2005年7月 - 武富士が所有していたオーエムシーカード株を三菱証券に売却。三菱証券は翌8月に株をアコムへ売却。
  • 2006年4月 - 金融庁が、子会社の「アルファオーエムシー」に対し業務停止命令(4月24日から5月18日までの25日間、債権回収をする管理センターの業務停止(弁済の受領などを除く))を出す。担当者3人が昨年11月、3日間にわたり合計6回、債務者の妻に電話をかけ、借金の一括返済などを迫ったことが貸金業規制法に違反する過剰な取り立て行為に当たると判断した為。
  • 2006年7月 - 東京スター銀行と銀行ATM展開で提携。8月9日からダイエー碑文谷店(現・イオンスタイル碑文谷)、Dマート草加店の2店舗に設置し、サービス開始。(8月中に50ケ所へ順次導入を進め、2006年12月末を目処に沖縄を除く全国に約400台あるCD機を同行ATM機へ置き換えられた。ただし、一部店舗ではATMへの切り替えを行わずに取扱終了かつ撤去される箇所が目立つ。)
  • 2007年2月1日 - アルファオーエムシーを吸収合併。銀行のキャッシュカード一体型カードとしては初となる、「イーバンクカードOMC」の発行開始
  • 2007年7月27日 - 三井住友銀行による株式取得を機に、三井住友フィナンシャルグループとの戦略的提携を発表[4]
  • 2008年10月1日 - 三井住友フィナンシャルグループ傘下のクレジット事業の統合のため、三井住友カードセントラルファイナンスクオークとの間で中間持株会社SMFGカード&クレジット(SMFG完全子会社)を設立し、SMFGおよび三井住友銀行保有の各社株式を中間持株会社へ移転する。
  • 2009年4月1日 - 存続会社をオーエムシーカードとして、セントラルファイナンスとクオークの2社を吸収合併(合併会社の本社は、セントラルファイナンス本社所在地に設置)し、商号(社名)を株式会社セディナに変更。オーエムシーカードが存続会社のため、上場は維持。
  • 2009年4月2日 - 株式会社オーエムシーカード発行の転換社債型新株予約権付社債(2008年10月にSMFGに対して行ったもの)について、転換が行われ新株を発行したため、SMFGカード&クレジットの出資比率が46.04%まで増加。
  • 2010年5月31日 - SMFGカード&クレジットに対し第三者割当増資を実施し同社の連結子会社となる。
  • 2011年4月26日 - 東証1部および名証1部の上場廃止。
  • 2011年5月1日 - SMFGカード&クレジットとの間で、SMFG株式を交付する形式の株式交換三角株式交換)を実施し、同社の完全子会社となる[1]
  • 2014年6月2日 - さくらカードとの間でクレジットカード事業の統合と2016年4月を目途とした合併で合意。これに伴い、三井住友銀行のJCBブランドクレジットカード一体型キャッシュカードの発行をさくらカードから移管し、7月14日より「SMBC JCB CARD」として発行。
  • 2016年4月1日 - さくらカードを合併[5]

社名の由来

Cedyna(セディナ)の社名は、Credit Excellence & Dynamicsの頭文字をとった造語。

ロゴマーク

Cedyna(セディナ)の「C」と「C」の中にある球は、お客さま視点の目であり、お客さま一人ひとりの新しいくらしの夢と満足をダイナミックに支援していく意志を表している。また、球は地球であり、グローバルな視野を持っていることを表現している。

発行クレジットカード

  • セディナカードクラシック/セディナカードクラシック ハローキティ
  • セディナカードファースト/セディナカードファースト ハローキティ
  • セディナカードJiyu!da!/セディナカードJiyu!da! ハローキティ
  • セディナカードプレミアム
  • セディナカードAXU(アクシュ)
  • セディナカードパス - ETCカード一体型
  • セディナゴールドカード/セディナゴールドカード ハローキティ
  • セディナカードゴールド
  • セディナカード
  • OMCカード
  • セディナCFカード → セントラルファイナンスを参照のこと。
  • セディナクオークカード → クオーク (信販)を参照のこと。
  • SMBC JCB CARD(クラシックカード) - 三井住友銀行キャッシュカードとの一体型カード。さくらカードの「ワンダーカードJCB」の後継。OMC特典対象。
  • ビジネスカード・コーポレートカードなどの法人カードについては、ジェーシービーのフランチャイズとしてJCB本体に準じたラインナップのカードを発行している。

合併後、OMCカードに加え、新たにセディナカードを発行開始した。CFカード、クオークカードについては、セディナCFカード、セディナクオークカードにそれぞれ名称変更され、マークもセディナのものに変更された。OMCカードのロゴは、既存のままで変更されなかった。

セディナとしてのプロパーカードであるセディナカード・セディナカードプレミアム(他社のゴールドカードに相当)は、旧OMCのシステムを利用しているが、セディナカードプレミアムは旧CFカードと同じく、空港ラウンジなどでVJAと連携したサービスを受けられる。
また、旧CFのシステムを使用しているセディナCFゴールドカードもVJAと連携したサービスを受けられるが、OMC GOLDカード(フラレア・KGA Golfer's・慶應OMCのOMC提携ゴールドカード含む)はJCBブランドを選ばなければ空港ラウンジが利用できないなど、特典範囲が制限されている。
なお、セディナカードゴールドは"ゴールド"と名前が付いているが、実際にはプロバーカードと比べて若干の特典が付いているだけ(例えば三井住友カードでいうところのエグゼクティブカード)である。その後セディナゴールドカードが発行されたため名称が紛らわしくなっている。
2014年7月から発行されているセディナゴールドカード/セディナゴールドカード ハローキティは、年会費で見るとセディナカードゴールドとプレミアムの中間的な位置づけだが、こちらは空港ラウンジサービスがどのブランドを選択しても利用できる。またOMCカードの特典対象となっている。
セディナカードクラシック/セディナカードクラシック ハローキティは当初は各社との提携終了にともなって切替発行されたもので。初年度のみ年会費無料だった。2013年4月から一般からの新規申し込みが開始された際にセディナのWebに案内が掲載された(年会費1,000円(税抜)。ロゴはセディナとOMCを併記)。併せて、旧OMCカードで発行し、セディナに変更後も取り扱っていたJiyu!da! カードをセディナブランド化したセディナカードJiyu!da!とセディナカードクラシックと同等の特典を持つ若者向け(18歳~25歳までを対象)のエントリーカードであるセディナカードファーストもセディナカードクラシックの一般向け発行と同時に発行を開始している。

SMFGカード&クレジットの完全子会社となった2011年5月以降、提携カード事業を大幅に縮小している。

不正利用検知システム

クレジットカードの利用に際しては、悪意のある第三者による不正使用(紛失・盗難・スキミングクレジットマスターなど)が常に付いて回るものであるが、そういった不正な使用の多くでは、カードの本来の持ち主の通常の利用パターンと「極端にかけ離れた使われ方」がしばしば発生する。例えば、高価な商品を立て続けに購入・あるいは超高額の商品を突然購入する・高額のキャッシングが行なわれるなどのパターンがあるとされる。

こういった使用ケースであっても、その都度の利用額がその月の限度額以内であり・かつ盗難や紛失などの届け出が会員からされていなければ、店頭に設置してあるカード読取り機を通過し、またはカード裏面のサインパネル部分に記されたものと同じサインを提示された場合は、店舗側としてはカードを提示した人間をカード会員本人であると認定するほかないのが現状である。こうした不正使用を未然に食い止めるため、オーエムシーカードでは「ファルコンTM」という名称の不正利用検知システムを国内のカード業界で初めて導入した。

これはいわゆる人工知能を応用したもので、まずカード利用者の通常の利用パターンを学習し、次に店舗側から与信照会のあった商品の利用額や購入物品・購入店などの内容に関する分析を行ない、それが通常の利用パターンとどれだけ離れているかを0~999点の得点で表すシステムである。この点数が高いほど不正な利用である確率が高いと見なされ、店舗側には確認のための連絡が入り、本人確認が電話によってカード会社と直接行われる場合がある。不正利用検知に使われるアルゴリズムなどは部外者による悪用を避けるため、非公開とされている。

CDサービス

  • 同社のCD機では、下記の銀行キャッシュカードによる預金の引き出し(出金)も利用可能だった(但し、1万円以上1万円単位で最高5万円までの出金となり、出金額によっては出金手数料の額が異なる)が、2006年8月~12月にかけて、東京スター銀行との提携により、同社CD機を一部を除いて東京スター銀行ATM機へ順次置き換えられたため、同社CD機による郵便貯金以外の提携銀行キャッシュカードによる預金引き出しサービスについては2006年11月30日をもって終了した。

OMCカードのCDで利用可能だった金融機関名は以下の通り。

加盟する信用情報機関

クレジットカードなどの信用審査を行う為に以下の信用情報機関に加盟する。

関連企業

  • 株式会社シーエフ信用保証
  • 株式会社シーエフ債権回収
  • エムシーエス債権管理回収株式会社
  • 株式会社セディナオートリース
  • 株式会社CLO
  • 株式会社セディナプランニング
  • 株式会社チケットセディナ
  • 株式会社ブロックライン
  • 株式会社セディナトータルサービス
  • 株式会社クオークビジネスサポート
  • 日本旅行オーエムシートラベル
  • 証券ジャパン

脚注

  1. 1.0 1.1 三井住友フィナンシャルグループの完全子会社であるSMFGカード&クレジットを通じたセディナの完全子会社化について 株式会社三井住友フィナンシャルグループ・ニュースリリース平成23年1月28日
  2. 丸興は東京・亀戸発祥の月賦販売を中心とした百貨店。中野の丸井、渋谷の緑屋と並び割賦三大百貨店と呼ばれた。なお、亀戸の旧本店は現在ドン・キホーテになっている。
  3. リッカーは元来ミシンメーカー。割賦販売で急成長し、クレジットに関するノウハウは豊富だった。経営破綻したところをダイエー創業者の中内功が救済。
  4. OMCカードと三井住友フィナンシャルグループとのクレジットカード事業における戦略的提携について
  5. “さくらカード 合併のお知らせ”. セディナ. (2016年4月1日). http://www.cedyna.co.jp/info/sakuracard.html . 2016閲覧. 

関連項目

外部リンク


過去 テンプレート:ダイエーグループ