ドカベン

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ドカベン

水島新司による日本野球漫画、およびそれを原作としたアニメ・映画・ゲーム作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、1972年から1981年まで連載された。

神奈川県明訓高校野球部に所属する主人公の「ドカベン」こと山田太郎と、同級生でチームメイトの岩鬼正美殿馬一人里中智微笑三太郎などの仲間達を中心とした野球漫画。主な舞台は高校野球である。

ただ、連載初期に描かれた中学時代では、山田、岩鬼、山田の妹サチ子の3人を主軸とし、鷹丘中学を舞台とした柔道漫画だった(この部分は実写版映画で忠実に再現された。山田はストーリー中で柔道部から野球部に移籍している)。単行本7巻目に至り、野球漫画へ方向転換する。元々野球漫画として描く計画だったようで、野球をやることへの伏線は最初から張られている。作者は「当時ライバル誌に『男どアホウ甲子園』で同じく野球作品を連載していたため控えていた」と雑誌のインタビューで答えている。

当時魔球などの超人的・非現実的要素の多かった野球漫画にあって、配球の読みなどのリアルな野球の描写を盛り込んだことは斬新で、躍動感のある水島独特の画風も手伝って野球漫画の新境地を開拓した[1]。また水島によれば、本作品以前はヒット作に恵まれていなかったものの、本作品では前述の岩鬼を主人公の山田に絡ませたことで物語が大きく展開してヒットに繋がり、さらに里中、殿馬の登場時にはそれまで自分の作品には恵まれなかった女性ファンが倍増したという[2]

続編に『大甲子園』、『ドカベン プロ野球編』、『ドカベン スーパースターズ編』、『ドカベン ドリームトーナメント編』がある。ドリームトーナメント編の終了を以てドカベンシリーズが完全完結した。全シリーズを含めた総巻数は205巻[3]で、シリーズ累計としては作品終了時点で日本で最も巻数の多い作品となった[4]

脚注

  1. 但し、プロ野球編以降の続編は球団の新設や主要登場人物によるプロ野球新記録達成の乱発など、違った意味での非現実的な要素が多くなっている。
  2. 水島新司大甲子園』26、秋田書店少年チャンピオン・コミックス〉、1987年、193-195。ISBN 978-4-253-04081-5。
  3. 「ドカベン」シリーズ、ついにゲームセット!通算205冊目の最終巻は9月発売マイナビニュース 2018年6月28日
  4. 単独作品として最も巻数が多いのはこちら葛飾区亀有公園前派出所の全200巻

外部リンク



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