ペルー

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マチュピチュ遺跡.ペルー

ペルー共和国(ペルーきょうわこく、スペイン語: República del Perúテンプレート:Lang-quテンプレート:Lang-ay)、通称ペルー

南アメリカ中部西岸,太平洋に面する国。北から東,南にかけてエクアドルコロンビアブラジルボリビアチリに囲まれ,太平洋岸に連なる狭い海岸平野から東へ,アンデス山脈を横切ってアマゾン低地にかけて広がる。国土の中核をなすアンデス山脈はアマゾン川の源流マラニョン川ワヤガ川ウルバンバ川アプリマク川などの川が刻む深い縦谷により数条の並行する山脈に分けられ,山間には盆地や高原が発達。最高峰はブランカ山脈中のワスカラン山(6768m)。南部には火山が多い。熱帯に位置するが,アンデス山脈と沿岸を北流する冷たいペルー海流の影響で気候は多様。沿岸部は雨がきわめて少なく砂漠となっているが,アンデス山脈から流下する川の水を利用して灌漑が発達し,リマ,アレキパトルヒーヨなどの大都市が立地。アンデス山脈では垂直気候が発達し,快適な山間の谷や高原に人口が集まり,クスコワンカヨなどの都市ができている。アンデス山脈東斜面からアマゾン低地にかけては高温多雨の熱帯雨林地帯となり,ウカヤリ川などの河川沿岸を除くとほとんど人が住まない。インカ文明を最後の頂点とするラテンアメリカインディアン(インディオ)の諸文明が栄えた地で,今日もケチュア族アイマラ族などのインディオが人口の約半分を占めるが,その大半は山間の厳しい自然環境できわめて貧しい生活を送り,沿岸部を中心に住む約 10%の白人との貧富の差が著しい。そのほか,メスティーソと呼ばれるインディオと白人の混血が約 30%を占め,日本からの移民とその子孫も約 0.5%に上る。公用語はスペイン語とケチュア語,アイマラ語。90%近くがキリスト教のカトリック信者。鉱物,森林,水産,水力など豊かな天然資源に恵まれているが,未開発なものも多い。鉱物資源としては石油と銅を筆頭に,鉄,亜鉛,ビスマス,鉛,銀などを産出し,鉱産物が輸出の大部分を占める。開発は長い間おもに外国資本によって進められてきたが,1968年以降国有化が進行。北東部のピウラ県などの内陸油田から,アンデス山脈を越えて太平洋沿岸諸都市にパイプラインが延びている。農業はサトウキビ,綿花,コーヒー,ジャガイモ,イネ,トウモロコシ,オオムギ,コムギなどを栽培するが,耕地が少なく,また近年人口が急増しているため,毎年大量の食糧を輸入。山地ではヒツジ,ウシ,アルパカ,ラマなどが飼育される。コカの生産国でもあり,コカインに精製されている。また世界有数の漁業国であり,アンチョビーなどの漁獲が多く,魚粉が重要な輸出品となっている。工業は食品,繊維などの軽工業が中心であるが,セメント,鉄鋼,電機,石油精製,自動車などの工業も発達してきている。険しいアンデス山脈と複雑なアマゾン水系に阻まれて,交通網の発達は不十分。主要交通路は海岸沿いに国土を縦貫するパンアメリカン・ハイウェー。鉄道はところどころにあるが,全土を結ぶものはない。(ペルー史




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