ロココ美術

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(Rococo)

1720~70年頃,イタリアの影響を受けフランスで発展した美術様式,また 18世紀の美術の全般的な名称。バロックに続き,新古典主義美術に先立つものであるが,バロック後期の一様式とみることもできる。「ロココ」は主題によく使われた,貝殻や石などで飾った人造岩を意味する「ロカイユ」または「ロキーユ」に由来する名称。優美で軽快な空間形式を特徴とし,曲線,中国趣味,明るい青,ばら色,金,白などの色彩がよく使われ,装飾的要素が多い。初め貴族階級や富裕な市民たちの室内装飾,家具のデザインとして流行し,ドイツスイスオーストリアなどにも波及。南ドイツの場合は主として聖堂建築に用いられた。左右非対称の文様などもあるが,常に全体との調和が重視された。