ローレンシウム

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ローレンシウム (: lawrencium) は原子番号103の元素元素記号Lrアクチノイド系列最後の元素[1]超ウラン元素である。安定同位体は存在せず、半減期もほとんどの同位体で3分未満と短い。一番半減期が長いのはローレンシウム262(半減期3.6時間)である。

ローレンシウムは重イオン線型加速器で、カリホルニウムから生成される。同位体に関しては、ローレンシウムの同位体を参照。

歴史

1961年カリフォルニア大学バークレー校のギオルソ (A.Ghiorso) らにより、カリホルニウム(249Cf、250Cf、251Cf、252Cf の混合物)に重イオン線型加速器で加速したホウ素10B または 11B)を照射して人工的に作られた[2]。この時作られたのはローレンシウム258で、半減期が4.2秒しかなかった。一番半減期が長いのは3.6時間のローレンシウム262である。このため、化学的・物理的性質はほとんど分かっていない。原子価が+3価であることは分かっている。

元素名は、米国の物理学者アーネスト・ローレンスサイクロトロンの発明者)の名がもとになっている。発見者らは元素記号 Lw を提案したが、1963年に Lr になった[2]

1997年IUPACが次の104番元素であるラザホージウムから109番元素のマイトネリウムまでを承認し周期表に追加するまで、長らく最後の元素として知られていた。

用途

ローレンシウムは半減期が短く目に見えるほどの量が作られていないので、研究用以外に用途がない。

出典

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  2. 2.0 2.1 桜井弘 『元素111の新知識』 講談社1998年、412~413頁。ISBN 4-06-257192-7