上告

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上告(じょうこく)

(1) 民事訴訟法上,控訴審の終局判決に対する不服申立をいう。上告審は控訴審判決において適法に確定された事実に拘束され,もっぱら控訴審判決における法令適用の当否についてのみ審査する。したがって,法令違背を理由とする場合にのみ認められていたが,1996年の改正で法令違反でも最高裁判所は重要なケースだけを受理することができるようになり,最高裁の負担軽減がはかられた。上告裁判所は,高等裁判所が控訴審である場合には最高裁判所,地方裁判所が控訴審である場合には高等裁判所である。例外として,第1審判決に対し当事者の合意により跳躍上告する場合,および高等裁判所が第1審裁判所の場合は,控訴審が省略され1審の終局判決からただちに上告できる。

(2) 刑事訴訟法上,判決に対する最高裁判所への上訴をいう。上告は,高等裁判所の控訴審判決およびその第1審判決に対して認められるほか,地方裁判所,家庭裁判所または簡易裁判所の第1審判決についても跳躍上告が認められる場合がある。上告の理由は,原則として憲法違反および判例違反にかぎられるが,最高裁判所は重要な法令解釈上の問題を含むと認められる場合には事件を受理することができるし,原判決を破棄しなければ著しく正義に反するような法令違反,量刑不当,事実誤認などがあるときには,職権で判決を破棄することができるものとされている。最高裁判所の裁判に対しては上訴は認められない。判決訂正の申し立てが許されるだけである。


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