伝記

提供: miniwiki
移動先:案内検索

伝記(でんき)

個人の生涯を,事績を中心に記録したもの。文学的な伝記は,主題となる人物をいきいきと描き,事実の記述も正確でなければならず,作者の個性,歴史観も要求される。日本では伴蒿蹊の『近世畸人伝』 (1790) ,森鴎外の『渋江抽斎』 (1916) などがあるが,前者は逸話を主とし,後者は史料の正確さとともに文学的な味わいもある。イギリスでは J.ボズウェルの『ジョンソン伝』 (1791) が有名で,日誌風にサミュエル・ジョンソンの行動,発言を綴り,みごとな人間像を描き上げた。筆者の個性,立場をはっきり打出したものに,ストレーチーの『ビクトリア朝の名士たち』 (1918) ,『ビクトリア女王』 (21) があり,前時代につくられた偶像を新しく見直そうとして,筆者の主観が強く打出されている。



楽天市場検索: