吉田直哉

提供: miniwiki
移動先:案内検索

吉田 直哉(よしだ なおや、1931年4月1日 - 2008年9月30日)は日本の演出家テレビディレクターである。元NHK特別主幹(理事待遇)。

経歴

吉田富三の長男として東京に生まれる。東京大学文学部西洋哲学科卒業。NHK入局後、『日本の素顔』『NHK特集』などのドキュメンタリー番組を制作し大河ドラマ太閤記』、『源義経』、『樅ノ木は残った』の演出を手がけたことでも知られる。

NHKを1990年に退職後、武蔵野美術大学映像学科初代主任教授を務めた。

年譜

逸話

大河ドラマ『太閤記』の冒頭シーンで新幹線の走るシーンを放送したところ送出担当の技術職員たちがミスではないかと一時騒然となったが、やがて『太閤記』であることがわかりホッとしたという。その時「鬼面人を驚かす演出の場合送出に一報あるべし」という通達が出たという。

吉田のドラマはドラマの舞台の現在の様子を注釈的に挿入することが多く、「社会科ドラマ」の異名を取った。

著作

  • 「テレビ、その余白の思想」文泉、1973年。
  • 「私のなかのテレビ」、朝日選書、1977年5月。
  • 「思い出し半笑い」、文藝春秋、1984年8月、文春文庫、1988年11月。
  • 「『21世紀は警告する』を取材して」、社会経済国民会議・産業開発課、セクジェ文庫、1986年3月。
  • 「夢うつつの図鑑」、文藝春秋、1986年7月。
  • 「美しき旗手たちの語録 ― 吉田直哉のどぎまぎ対談」、日本放送出版協会、1986年12月。
  • 「NHK特集 ミツコ二つの世紀末シナリオ集」、日本放送出版協会、1987年6月。
  • 「透きとおった迷宮」、文藝春秋、1988年4月。
  • 「砂の曼陀羅」、文藝春秋、1989年10月。
  • 「世紀末ヴィジョン」(堤清二との共著)、創樹社、1990年10月。
  • 「癌細胞はこう語った 私伝・吉田富三」、文藝春秋、1992年11月。(文春文庫、1995年2月)。 
  • 「目から脳に抜ける話」(養老孟司との対談)筑摩書房 1994年1月。(ちくま文庫、2000年12月)。 
  • 「森羅映像〈映像の時代〉を読み解くためのヒント」(矢萩喜従郎との共著)、文藝春秋、1994年12月。
  • 「霧中で影あつめ」、日本放送出版協会、1995年3月。
  • 「蝶の埋葬 ― クーデンホーフ・ミツコ伝説」、岩波書店、1997年6月。
  • 「脳内イメ-ジと映像」、文春新書、1998年10月、ISBN 978-4-1666-0006-9。
  • 「まなこつむれば…」、筑摩書房、2000年1月、ISBN 978-4-4808-1422-7。
  • 「敗戦 野菊をわたる風」、筑摩書房、2001年4月、ISBN 978-4-4808-1433-3。
  • 「発想の現場から ― テレビ50年25の符丁」、文春新書、2002年6月、ISBN 978-4-1666-0255-1。
  • 「映像とは何だろうか ― テレビ制作者の挑戦」、岩波新書、2003年6月、ISBN 978-4-0043-0842-3。
  • 「ぶ仕合せな目にあった話」、筑摩書房、2004年8月、 ISBN 978-4-4808-1468-5。
    • 1988年度芥川賞候補作「ジョナリアの噂」を収む。

注釈

外部リンク