坂井市

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坂井市(さかいし)は福井県の北部に位置するである。

概要・地理

ファイル:Mikuni harbor breakwater.jpg
2011年平成23年)「台風12号」接近中の重要文化財三国港の突堤

名勝東尋坊や古城丸岡城など、全国的に知られる観光地を擁していることが特徴である。

ほぼ全域が日本海に注ぐ九頭竜川水系の流域。三国町の河口付近より北は東尋坊の断崖をはじめ岩場が多く、その東側は加越台地、河口付近の南は砂地の三里浜。丸岡町の東部には標高1000m程度の山岳地があるが、その他大半の部分は福井平野で占められる。
三国港の突堤は、ジョージ・アーノルド・エッセルにより、オランダの工法を用いた国内最初の港湾施設で国の重要文化財である(エッセル堤)。

気候

三国町は日本海に面し暖流の影響で雪が非常に少ない。一方。内陸にある坂井市の中心部である旧丸岡町は積雪量が多くなる。

隣接する市町村

歴史

継体天皇が即位前に住んでいたといわれる。丸岡町内の女形谷(おながたに)の地名はこの即位により「御名が谷」と呼ばれるようになったものが変化したとされている。

沿革

坂井市の誕生

福井県の自治体では初めて地域自治区制度を採用、旧4町と同区域・同名の地域自治区である三国町・丸岡町・春江町・坂井町を設置している。同県における「平成の大合併」では最後の合併で、また、坂井市の誕生によって坂井郡は消滅した。

市の誕生時点で人口約92,000人、県内での人口規模では南に隣接する県庁所在地福井市に次いで2番目となった。しかし、福井市の衛星都市との位置づけ以上のものはなく、地域の軸となりえない。また、地域自治区制度が地域の融和を阻害するという懸念があるため、郡が市にとって変わっただけとならない政策が必要であるといえよう。

合併の経緯

坂井郡一市構想

2002年平成14年)1月23日、坂井郡6町の総務課長で構成する「坂井郡合併検討委員会」を設置し、同時に南部3町(丸岡町・春江町・坂井町)と北部3町(三国町・芦原町・金津町)による部会をあわせてそれぞれ設置した。その後、坂井郡6町による任意の合併協議会の設立が提案されるも、同年7月10日に協議会の設立を断念した。しかし南部と北部の3町ずつを基本とした合併の枠組みは維持し、引き続き検討を行った。

北部3町では2002年(平成14年)7月31日に三国町、芦原町、金津町の3町長が3町合併について意見交換し、前向きに考えるとしながらも時間的制約から現時点での3町合併は困難であるとした。三国町が離脱した形で同年8月21日には「芦原町・金津町合併準備会」、10月1日には法定の「芦原町・金津町合併協議会」を設置し、北部2町で2004年(平成16年)3月1日に「あわら市」が発足した。

一方、南部3町では2002年(平成14年)8月21日に丸岡町、春江町、坂井町の3町長による合併問題三者会議を開催し、3町合併の枠組みを残しながらも春江町と坂井町の2町で先行合併を推進することに合意した。

春坂市構想

2002年平成14年)12月2日、「春江町・坂井町合併協議会」を設置した。春江町は2004年(平成16年)3月15日に、隣の坂井町と合併して「春坂市」になる予定だったが、2003年(平成15年)8月13日に坂井町長からの「合併一年延期」の申し入れによって、8月20日に予定されていた合併調印式を延期した。(元をたどれば、県内の町では一番人口が多い丸岡町競艇のある三国町が合併に積極的ではなかった)

しかし、春江町は「2004年3月合併」の期限を堅持することを確認。8月27日の区長会で、当時の春江町長が坂井町長の態度を理由に「合併白紙」を宣言し、9月3日には記者会見で合併白紙を正式に発表した。

これにより、あわら市に次ぐ県内二番目の新市誕生は幻になった。

4町合併による坂井市の発足

2004年(平成16年)4月27日三国町長が坂井郡4町での合併を模索する意向を示した。2003年末には坂井町長が丸岡町と三国町に合併の打診をし、春江町長も福井市への編入を示唆していたのだが、春坂市のしこりが残る坂井郡をひとつにまとめようと、将来的なあわら市との合併も視野に入れての提案だった。6月15日に「坂井郡四町合併準備会」、8月20日に法定の「坂井郡四町合併協議会」を設置し、協議も順調に進んで、11月16日には新市名を「坂井市」とすることまで決まった。

しかし、12月21日には春江町長が「町の主張が通らない」として一方的な合併離脱を表明するなか、同年末に福井市長と合併に関する事項を話した(福井市長の記者会見回答による)とされる面談を行うなど、町長の突飛な行動に町議会からの反発も起きた。2005年(平成17年)2月には春江町長が協議への復帰を表明。3月3日には、最後まで決まらなかった「庁舎を坂井町に置く」という項目も受け入れて、3月17日に合併調印式を行った。その後各町議会の可決、7月5日に福井県議会での可決を経て、8月29日告示された。

この間、春江町では町政に混乱を来した、として住民が町長のリコールを町選挙管理委員会に請求。合併調印後の2005年(平成17年)4月にその選挙告示を控えた町長が自らその職を辞する結末を迎えたが、その直前に助役、収入役も辞職しており、5月に新人候補2名の町長選挙を経て当選者が就任するまでの間、一般職の総務課長が町長職務執行者を務める異常事態となった。

2006年(平成18年)3月20日、県内では敦賀市越前市を抜いて2番目の規模となる、人口約9万3000人の「坂井市」が誕生した。

人口

坂井市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

健康

  • 平均年齢 42.8歳(2005年国勢調査、旧坂井郡の値)
※福井県の現行市町では最も低く、調査時の市町村においても旧春江町が最低、旧丸岡町が旧吉田郡松岡町(現永平寺町)と並び次点であった。

行政

  • 市長:坂本憲男(旧三国町長)
  • 市長職務執行者:伊藤平一郎(旧坂井町長)
  • 市役所
    • 当面は旧坂井町役場を使用、今後坂井町に新市役所を建設する予定。
    • 合併前の各町域を管轄する地域自治区ごとに区長(市長が任命する特別職)が総合支所(いずれも旧町役場)に配置され、区長はその長となる。2008年6月区長制度を廃止。
総合支所の所在地
三国総合支所:三国町中央一丁目5番1号
丸岡総合支所:丸岡町西里丸岡第12号21番地1
春江総合支所:春江町随応寺第17号10番地
坂井総合支所:坂井町下新庄第1号1番地(市役所別館)
坂井町に限り、他町では各総合支所にて行っている事務の一部(税務、農林水産商工業)を、坂井総合支所に隣接する市役所本庁舎の課で取り扱っている。
  • 市議会:定数26

経済・産業

  • 産業人口(2005年国勢調査、旧町分の合計)
    • 第一次産業: 2,901人
    • 第二次産業: 17,810人
    • 第三次産業: 28,891人

農業

産業

株式上場企業
主な事業所(いずれも福井臨海工業地帯(テクノポート福井)内に所在)

地域

公共機関

警察・消防

  • 福井県警察
    • 坂井警察署(旧・丸岡警察署、丸岡町笹和田) - 丸岡町・春江町・坂井町を管轄
    • 坂井西警察署(旧・三国警察署、三国町緑ケ丘4丁目) - 三国町を管轄
  • 嶺北消防組合
    • 嶺北消防署(春江町随応寺)
    • 嶺北丸岡消防署(丸岡町愛宕)[1]
    • 嶺北三国消防署(三国町中央1丁目)

電話

福井市のNTT西日本福井支店が管轄する。

郵便

市内の集配は以下の局が行う。

これ以外に18の郵便局簡易郵便局がある。

税務

金沢国税局三国税務署が管轄する。

  • 三国税務署

学校教育

高等学校

中学校

小学校

その他の学校

社会教育

図書館

博物館・美術館等

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エンゼルランドふくい

文化・観光・コンベンション施設等

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福井県総合グリーンセンター

スポーツ

スポーツ・体育施設

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テクノポート福井スタジアム

スポーツチーム

本拠地を置くスポーツチーム

交通

空港

  • 福井空港(定期便の発着なし)
  • 定期便のある最寄りの空港は小松空港となる。後述するように、連絡バスが運行されている。

港湾

鉄道

  • JTB時刻表に記載の代表駅および市役所の最寄駅は丸岡駅であるが、2012年8月時点において市域の公共交通網が集中する場所は存在しない。三国町は三国駅、丸岡町は本丸岡バスターミナルに集約されている。

バス路線等

空港連絡バス
一般路線バス等

道路

高速道路
市内にあるインターチェンジ
一般国道
市内を走る国道
市内全区間で上記国道に重複する一般国道
都道府県道
市内を走る都道府県道

名所・旧跡・観光

坂井市は観光業が盛んであり、福井県一の観光客数を誇る。2007年度には497万人が訪れた。[5]

景勝地・自然公園

史跡・神社仏閣等

温泉

レジャー施設等

海水浴場

祭事・催事

出身有名人

姉妹都市・提携都市

日本国内

姉妹都市
提携都市

脚注

  1. 広報さかい 平成29年8月号 No.137 P.20「嶺北丸岡消防署の庁舎移転のお知らせ 9月1日から業務を開始します」 (pdf)”. 坂井市 (2017年8月). . 2017閲覧.
  2. 丸岡城”. 坂井市. . 2016閲覧.
  3. 豊原の権勢を伝える史料館 栄華の証を数々展示”. 坂井市. . 2017閲覧.
  4. 本丸岡バスターミナルの停車は2008年3月23日に廃止
  5. 昭文社地図編集部『なるほど知図帳日本 2009』(昭文社、2009年5版1刷発行、ISBN 9784398200402)
  6. たび・あそび 丸岡 春のイベント”. 坂井市丸岡観光協会. . 2017閲覧.
  7. たび・あそび 丸岡 秋のイベント”. 坂井市丸岡観光協会. . 2017閲覧.

関連項目

外部リンク