白人

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戦国時代、日本に到来したイエズス会員などの南蛮人たち。白人の他、黒人も描かれている。

白人(はくじん、White (people))は、通俗的人種概念の一つで、肌の色が薄くに近い人種の総称。白色人種(はくしょくじんしゅ)。

様々な見解があるが、日本においては金髪碧眼かそれに近い人々のことを言うことが多い。いずれも文化的・社会的・政治的に形成され、便宜的に使用される用語であり、生物学的分類として有効な概念ではない[1]

身体的特徴

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日本において金髪碧眼の白人女性は憧れの対象として扱われることが多い[2]

メラニンが乏しく、肌の色は薄い黄色で、髪の色瞳の色も、個人差は大きいが薄い者が多く、非コーカソイドよりも鼻は高く、口は小さい者が多い。

メラニンの量は、人種的特徴の中でも世代を経るにともない比較的変わりやすい特徴である。さらには日光を浴びる度合いに伴い、後天的にも変化する。そのため、メラニンの量で決められる「白人」の、色以外の特徴には、コーカソイドであるという以上の共通点は乏しい。毛の色が薄く肌の色に近いため、遠目では目立たないが、体毛は日本人などと比べると長く、女性でも手足は毛むくじゃらである。逆に頭髪が薄くなっても頭皮は目立たない。

各国の白人

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国国勢調査では、時代によって多少変化するが現在では、「白人 (White American)」は「ヨーロッパ (European American)、中東北アフリカ」起源の者と規定されている。インド系 (Indian American) は白人ではなく Asian IndianAmerican Indian と区別するため Asian をつける)とされる。

2010年の国勢調査では、「白人」と回答した者は全人口の69.1%である。ただし、人種を回答した者は87.5%、1つの人種のみ回答した者は85.8%である。

ヒスパニック系を、「ブラウン」(Brown) と呼び、白人と区別することもある。彼らの中には、コーカソイドでないモンゴロイドインディオと混血したメスティーソも多い。

アラブ系 (Arab American) は、彼ら自身によってもアメリカ社会によっても、白人とはみなされていない[3]

1967年までいくつかのでは、先祖に1人でも黒人がいる者は黒人とする一滴ルールEnglish版があった[4]。黒人と白人のハーフであるバラク・オバマハル・ベリー、黒人のクォーターにすぎないタイガー・ウッズなどが黒人とみなされるのもこの影響があるとされる[5]

イギリス

イギリス国家統計局White BritishWhite Irish、White Scottish、White Other の4つの民族集団 (Classification of ethnicity in the United Kingdom) を「白人 (White)」に分類している。なおイギリスの統計は「人種」そのものは調査しておらず、「白人」もこれらの民族集団の総称と定義される。

コーカソイドでも、インド系 (British Indian) ・パキスタン系 (British Pakistanis) ・バングラデシュ系 (British Bangladeshi) ・スリランカ系 (British Sri Lankans) は白人ではなく British Asian(イギリスの統計用語で Asian南アジアを意味する)、アラブ系など中東の諸民族は other ethnic group に分類される。ただし中東でもキプロス系White Other に含まれる。なおユダヤ人other ethnic groupロマWhite Other である。

社会的には、「グレートブリテン島アイルランドヨーロッパ」起源の者が「白人」とみなされている[6]

出典

  1. ブルーメンバッハは、白色人種を、黒色人種黄色人種赤色人種褐色人種と並ぶ5人種の1つに位置づけた。白人以外の人種を総称して有色人種 (colored) と呼ぶことがある。いずれも肌の色や骨格など、人間の身体の表面的特徴と当時の一般的な民族区分に基づいて行われた人種分類であり、現在ではその科学的有効性は否定されている。京都大学人文科学研究所ウェブサイトより、NHKラジオ第一放送、2002年10月11日放送、竹沢泰子助教授(当時)へのインタビュー。 http://oldwww.zinbun.kyoto-u.ac.jp/conference/nhk.html
  2. 大阪大学経済学:CM広告における外国人モデル起用の有効性について hdl:11094/57210
  3. Kristine J. Ajrouch (2004). “Gender, Race, and Symbolic Boundaries: Contested Spaces of Identity among Arab American Adolescents”. Sociological Perspectives 47 (4): 371–391. doi:10.1525/sop.2004.47.4.371. 
  4. One drop of blood
  5. ‘One-Drop Rule’ Appears to Persist for Biracial Individuals | Harvard University Faculty of Arts and Sciences(2010年12月17日時点のアーカイブ
  6. Kissoon, Priya. King's College of London. Asylum Seekers: National Problem or National Solution. 2005. November 7, 2006.

関連項目