「電荷」の版間の差分
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2019/4/27/ (土) 17:10時点における最新版
電荷(でんか、英語: electric charge)
電気現象のもとになる実体で,その量を電気量という。電荷,電気量または電気を同じ意味に用いることもある。電荷を正,負の2種に分類し,それぞれ正電荷,負電荷などという。等量の正電荷と負電荷を合せると電荷のない状態となり,これを電気的に中性であるという。逆に,中性の状態から正電荷を分離すると必ず等量の負電荷が現れる。摩擦によって電気を生じるのは,このような分離による。電荷をもった粒子を荷電粒子,大きさを無視できる荷電粒子を点電荷という。一般に,閉じた系においては電荷の代数和は一定であるという電荷保存則が成り立つ。電気量は原子的な最小の単位量をもち,この単位量を電気素量あるいは素電荷と呼んで記号 e で表わす。電荷は究極的には素粒子の電荷に帰することができ,電子の電荷は -e ,陽子の電荷は +e である。すべての電荷は電気素量の整数倍であって,微視的な粒子たとえば原子核は電荷 Ze をもつ。 Z はこの原子核の原子番号と呼ばれる整数である。巨視的な電気量が連続的に任意の値をもつようにみえるのは,電気素量がきわめて小さい値 1.6×10-19C だからである。電気素量の 1/3 の電荷をもつ粒子クォークの存在が仮想されていたが,1994年にその存在が実験的に確証された。なお,クォークは素粒子の中でのみ存在するので自然界で観測される最小の電荷は e である。