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北ゲルマン語群 | |
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話される地域: | ヨーロッパ |
言語系統: | インド・ヨーロッパ語族 ゲルマン語派 北ゲルマン語群 |
下位言語: | |
ISO 639-5: | gmq |
北ゲルマン語群(きたゲルマンごぐん)とは、インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派の一分派。この中でも東西に分かれて発達してきた。北欧語、ノルド語と呼ばれることもある[1]。
概要
- ノルド祖語 : 北ゲルマン語族の祖語。ゲルマン民族の大移動の時代に話されていたと推定される。(死語)
- 古ノルド語(死語)
- 東スカンディナヴィア語群(または諸語):
- 西スカンディナヴィア語群(または諸語):
- ゴットランド語:
また、大陸北ゲルマン語(スウェーデン語・デンマーク語・ブークモール・ニーノシュク)と離島北ゲルマン語(フェロー語・アイスランド語)に分ける場合もある[2]。
この中で、アイスランド語は他の諸語と異なり、10世紀にノルウェーからアイスランドに人類が移住したときとほとんど変わらない姿を保っており、ノルド祖語と大部分の単語を共有している。そのため、言語学的にも非常に重要な存在である。
デンマーク語・ノルウェー語の内のブークモール・スウェーデン語は言語学的には同一言語の方言とみなされることが多く、この3言語間であれば通訳なしでも意思疎通に事欠かないことも少なくない。ただ、デンマーク語に関しては独特の声門閉鎖音(イギリス英語のロンドン方言の一つである河口域英語では頻繁に現れ、日本では薩隅方言に見られる)があることもあり、他言語の標準語話者には聞き取りにくい。また、ノルウェー語には、スウェーデン語やデンマーク語に近いブークモールと、ノルウェーに土着の本来の言葉に範を置くとされるニーノシュクの2つがあるが、実際にはブークモールのほうが幅広く使われている。また3ヵ国の政府によって正書法を共通化させる努力が常に行われている。
文法
アイスランド語やフェロー語は、ドイツ語同様に名詞も格変化を行ったり、男性名詞・中性名詞・女性名詞の3つの性を持つなど非常に複雑だが、それ以外の言語では男性名詞と女性名詞が融合し共性名詞(両性名詞)という扱いになっており、名詞の格変化も消滅している(ニーノシュクは3性を持つこともあるが)。この点はオランダ語と共通している。
また、大陸の3言語では敬称二人称がほとんどなくなり、本来は親称であったduが幅広く使われる傾向にある。
脚注
- ↑ 福井信子「ノルド諸言語」小学館『日本大百科全書』(Yahoo!百科事典)
- ↑ 清水誠「ゲルマン語の歴史と構造(1): 歴史言語学と比較方法」『北海道大学文学研究科紀要 131』、2010年