「韓国岳」の版間の差分

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{{Infobox 山
 
|名称 = 韓国岳
 
|画像 = [[画像:Kirishima Karakunidake 2.jpg|300px]]
 
|画像キャプション =
 
|標高 = 1,700.3
 
|座標 = {{ウィキ座標2段度分秒|31|56|03|N|130|51|42|E|region:JP-46_type:mountain|display=inline,title|name=韓国岳}}
 
|所在地 = [[宮崎県]][[えびの市]]・[[小林市]]<br>[[鹿児島県]][[霧島市]]
 
|山系 = [[霧島山]] (霧島火山群)
 
|種類 = [[火山砕屑丘]]
 
|最新噴火 = 17,000年前
 
|初登頂 =
 
|地図 = {{Embedmap|130.861667|31.934167|300}}<small>韓国岳の位置</small>
 
}}
 
  
{{Location map many | 100x100
 
| AlternativeMap = Kirishima Volcano Relief Map, SRTM-1.jpg
 
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| caption = 霧島火山群における韓国岳火山の位置
 
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[[ファイル:Ebino Plateau02s3s4592b.jpg|thumb|300px|[[えびの高原]]から望む山体]]
 
[[ファイル:Karakunidake summit 02.jpg|thumb|韓国岳頂上と一等三角点「西霧島山」]]
 
  
'''韓国岳'''(からくにだけ)は、[[九州]]南部に連なる[[霧島山]]の最高峰であり、[[宮崎県]][[えびの市]]・[[小林市]]、[[鹿児島県]][[霧島市]]の境界にまたがる。
+
'''韓国岳'''(からくにだけ)
  
「唐国岳」と表記されている事があるが、国土地理院国土基本図では「'''韓国岳'''」と表記されており、韓国岳が正式な表記である。
+
[[鹿児島県]],[[宮崎県]]の県境にある霧島火山群の主峰。標高 1700m。コニーデ(円錐)型の火山。有史以後も天平14(742)年以来たびたび噴火が繰り返された。地質は輝石安山岩。山腹はモミ,ブナ,ミズナラ,アカマツなどの原生林が茂り,山頂近くには[[ミヤマキリシマ]]が生育するほか,国指定天然記念物のノカイドウ自生地がある。登山道路は宮崎県の[[えびの高原]]から[[霧島道路]]が山腹を経由して[[霧島温泉郷]]に通じる。頂上からは北に阿蘇を,南に[[桜島]]を遠望でき,[[霧島錦江湾国立公園]]の一中心地.
  
== 山容 ==
 
頂上には直径900m、深さ300mの火口があり、雨が続くと池ができる。また、冬にはよく冠雪し、[[霧氷]]なども見られる。北西山腹に[[えびの高原]]が広がり、南西山腹に[[大浪池]]がある。山腹は[[ハリモミ]]、[[ミズナラ]]、[[ブナ]]、[[クヌギ]]などの林となっており、野生の[[シカ]]が多く見られる。山頂付近には[[ミヤマキリシマ]]、[[マイヅルソウ]]、[[ススキ]]など、火口壁には[[ヤシャブシ]]、シロドウダン、ヒカゲツツジなどがみられる<ref>牧園町郷土誌編さん委員会編 『牧園町郷土誌 改訂版』 牧園町長川畑義照、1991年</ref>。
 
 
== 地質 ==
 
韓国岳は霧島火山群の中でも比較的新しい新期霧島火山に属し、古い時期に形成された白鳥山、夷守岳、獅子戸岳、大浪池などの火山群に重なるようにして形成された。山体を形作る地質はおおまかに古期溶岩、中期溶岩、新期溶岩に分けられる。1万8千年前に噴出した古期溶岩は北東部山麓の小林市大出水から環野にかけてわずかに露出しており、中期溶岩は北東部山腹の標高900メートル以下の斜面に分布している。標高900mから上は1万5千年前以降に噴出した新期溶岩からなり、火砕流と軽石の噴出が繰り返されてできた噴石丘となっている。山体が形成された後に火口北西部で爆発が起き、西側の火口壁が崩壊している<ref>えびの市郷土史編さん委員会編 『えびの市史 上巻』 宮崎県えびの市、1994年</ref><ref>井村隆介 「[http://hdl.handle.net/2261/13131 霧島火山の地質]」 『地震研究所彙報 第69号』 東京大学地震研究所、1995年</ref>。
 
 
== 歴史 ==
 
古くは霧島岳西峰、筈野岳、雪岳、甑岳とも呼ばれていた<ref>橋口兼古、五代秀堯、橋口兼柄 『[[三国名勝図会]]』 1843年。</ref>。
 
 
名称の由来として、{{要出典範囲|date=2018年3月10日 (土) 00:58 (UTC)|[[江戸時代]]以前は山頂付近の登山道が険しく難路であり登山者が殆どいなかったこと、あるいは山頂付近に草木が乏しいことから空虚の地すなわち空国(むなくに、からくに)あるいは虚国(からくに)と呼ばれるようになったという説がある。}}また「山頂からは韓の国([[朝鮮半島]])まで見渡すことができるほど高い山なので「韓国の見岳(からくにのみたけ)」と呼ばれた」との説もある<ref>「唐国岳」と表記されて解説される際に「山頂から[[唐|唐の国]]([[中国大陸]])が見渡せるため「唐国の見岳(からくにのみたけ)」と名付けられた」との説明がされることがあるが、「韓国の見岳」説と同様、山頂から中国大陸を見ることはできない。</ref>が、実際には山頂からは朝鮮半島を見ることはできない。
 
 
歴史上、山頂で噴火したという記録はないが<ref name="kisyoutyo">[http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/fukuoka/505_Kirishimayama/505_history.html 霧島山 有史以降の火山活動 気象庁]</ref>、1768年([[明和]]5年)に北西側山腹から溶岩が流出し[[硫黄山 (宮崎県)|硫黄山]]が形成された。江戸時代には領主の[[島津氏]]がしばしば登山に訪れた。
 
 
== 登山 ==
 
宮崎県小林市と鹿児島県霧島市を結ぶ[[宮崎県道・鹿児島県道1号小林えびの高原牧園線|県道]]付近からいくつかの登山道が整備されている。駐車場やビジターセンターの充実しているえびの高原からのルートがもっとも一般的である。山頂から南方の眺望は抜群で、霧島山系の山々や霊峰[[高千穂峰]]を展望でき、遠くは[[鹿児島湾]]の[[桜島]]や[[高隈山]]も眺望できる。また、韓国岳の山頂から、獅子戸岳、[[新燃岳]]、中岳と縦走して[[高千穂河原]]へと降りるルートも縦走路として人気が高い<ref>[[新燃岳]]など霧島山系の火山活動の状況によっては、登山や縦走が規制される場合があるので、[[気象庁]]の噴火警報・予報、[[宮崎県]][[えびの市]]の防災情報等を事前に確認しておく必要がある。(平成25年8月現在、霧島山系の縦走は規制中)</ref>。
 
 
== 脚注 ==
 
<references/>
 
 
== 参考文献 ==
 
{{参照方法|date=2016年4月}}
 
* 霧島町郷土誌編集委員会編 『霧島町郷土誌』 [[霧島町]]、1992年。
 
 
== 外部リンク ==
 
{{Commonscat|Mount Karakuni}}
 
* [http://www.mct.ne.jp/users/kiri-geopark/ 霧島ジオパーク] -  霧島ジオパーク推進連絡協議会事務局
 
* [http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/fukuoka/505_Kirishimayama/505_index.html 霧島山] - 気象庁
 
* {{PDF|[http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/souran/main/87_Kirishimayama.pdf 日本活火山総覧(第4版)Web掲載版 霧島山]}} - 気象庁
 
* [https://gbank.gsj.jp/volcano/Quat_Vol/volcano_data/K09.html 日本の火山 霧島山] - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
 
 
{{霧島山}}
 
{{一等三角点百名山}}
 
{{九州百名山}}
 
 
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[[Category:霧島火山群]]
 
[[Category:霧島火山群]]

2019/4/24/ (水) 09:07時点における最新版


韓国岳(からくにだけ)

鹿児島県宮崎県の県境にある霧島火山群の主峰。標高 1700m。コニーデ(円錐)型の火山。有史以後も天平14(742)年以来たびたび噴火が繰り返された。地質は輝石安山岩。山腹はモミ,ブナ,ミズナラ,アカマツなどの原生林が茂り,山頂近くにはミヤマキリシマが生育するほか,国指定天然記念物のノカイドウ自生地がある。登山道路は宮崎県のえびの高原から霧島道路が山腹を経由して霧島温泉郷に通じる。頂上からは北に阿蘇を,南に桜島を遠望でき,霧島錦江湾国立公園の一中心地.