伊勢新聞
伊勢新聞(いせしんぶん)は、三重県の県域新聞。同一題字で日本最古の日刊新聞である。創業は1878年(明治11年)1月17日。
西南戦争の翌年に松本宗一により創刊された。不平士族が中心であった(当時、論説文を書きえたのは侍だけであった)。三重県という名前を明治政府がつける前から「伊勢国」であったという伝統的地名が由来である。三重県はすべてが伊勢国ではないが、伊勢新聞は県紙である。
朝刊のみの発行である。社員数は約100名と、地方紙の中では規模が小さい(2006年6月末現在)。
Contents
概要
社説はないが、週に一度掲載される「論壇」や元民社党委員長の塚本三郎のコラムなどで、政治的なテーマを扱う事がある。内閣総理大臣当時の小泉純一郎による「靖国神社」参拝を積極的に支持したが、これは日本の新聞で内閣総理大臣の「靖国神社」参拝を支持した数少ない三紙のうちのひとつである。他の二紙は産経新聞、岩手県の東海新報である(この三紙は記事中の年号表記が元号表記中心というのも共通している)。教育基本法改定にも積極的な姿勢であった。。。
歴史
- 1878年(明治11年)1月 - 創刊。発行当初は週2回発行で、5月より隔日発行、10月より日刊となった[1]。
- 1928年(昭和 3年) - 株式会社に法人化
- 1937年(昭和12年) - 伊勢年鑑を創刊
- 1942年(昭和17年) - 戦時報道統制により、北勢朝日、三重新聞、南勢新聞など吸収合併。一県一紙の新聞体制を確立
- 1945年(昭和20年)7月28日 - 津市大空襲で本社全焼。8月30日 復興第1号を発行
- 1949年(昭和24年) - 社屋を津市大門町大門ビルから 丸之内本町に新築移転
- 1951年(昭和26年) - ラジオ三重開局(後に近畿東海放送と局名を改め、1960年に発展解消→東海ラジオ放送に)
- 1963年(昭和38年) - 現在の場所に鉄筋3階建ての新社屋完成
- 1969年(昭和44年) - 三重テレビ放送の三重テレビニュースの火曜日、金曜日放送分に記者、論説員を派遣。(〜1976年3月)
- 1996年(平成 8年) - 現場記者のワープロによる記事入力から本社での組版までをオンライン化
- 1999年(平成11年) - デジタルカメラの全面的導入
- 2000年(平成12年) - 活字大型化、社屋の全面的改修
- 2005年(平成17年) - 紙面拡充、全20面に
- 2008年(平成20年) - 「伊勢新聞」の題字を拡大
事業所
- 本社:津市本町34-6
支社
総局
支局
通信部
記者
競合する全国紙やブロック紙(中日新聞)よりも取材記者数に乏しく、それを補完するため、ホームライターなる主婦バイト記者を大量に採用している。ホームライターは当初、ニュースレディと呼ばれていたが、「男女雇用機会均等法に抵触する」との当局の指導で改めた。
紙面
題字の「新」の文字は、「木」の部分に横棒が一本多く「未」のようになった字体を使用している(日本の新聞#題字の「新」の字体参照)。
番組表
最終面の番組表には中京広域圏の各局のうち、テレビ愛知以外の各局(NHK総合、NHK Eテレ、東海テレビ、CBCテレビ、メ〜テレ、中京テレビ)をフルサイズで掲載。また三重テレビとテレビ愛知をハーフサイズ。
なお、テレビ愛知(愛知県以外は中継局が設けられないためだが、伊賀・紀州地方の一部以外では概ね直接受信が可能)を除く各局には、アナログ放送終了前日の2011年7月23日までは名張、鳥羽、熊野の各中継局のチャンネルを併記していた。デジタル移行後は全県共通で各局ごとのプリセットID番号が統一されているため、中継局の記述は割愛されている。
中面は地域版見開き形式となっており、左のページ上段には中京広域圏のラジオ各局(※Radio NEO、FM GIFUを除く。)(NHK第1、NHK第2、東海ラジオ、CBCラジオ、NHK-FM、@FM、FM三重、ZIP-FMをハーフサイズ、ラジオNIKKEIは3分の2サイズ。下段にはNHK Eテレのデジタル独自番組(サブチャンネル)を極小サイズ、WOWOWプライムと関西広域圏のうち、カンテレ、MBSテレビ、ABCテレビ、読売テレビの各テレビ局をハーフサイズで掲載(テレビ大阪は三重県ではケーブルテレビを含め受信することが不可能であるため載せていない)。
右面はデジタル衛星各局(NHKのNHK BS1、NHK BSプレミアムと在京キー局系BS)をハーフサイズで掲載している。なお、BSアナログ放送が実施されていた時期はNHKのBS2つとWOWOWはアナログ・デジタル重複掲載をしていた。
2003年(平成15年)11月11日付け朝刊に、前日と同じ11月10日のテレビ番組表を掲載した[2]。
天気予報
1面題字下に長年赤福提供による「まんが天気予報」というコーナーがあり、県内を北・中部、南部、伊賀の3地域に分けて、それぞれに赤福のCMキャラクターの赤太郎のイラストを挿入した天気が掲載されている。
但し、2007年(平成19年)10月12日に発覚した製造日不正表示事件の関係で、10月13日付からしばらくは赤福のCM自粛のため赤太郎のキャラクターを登場させた天気予報は休載し、代わりに一般的な天気イラストのみを掲載した県内の天気を掲載した。ただ、自粛期間中でありながら2008年(平成20年)1月5日の新聞で誤って「赤福提供」の天気予報を掲載してしまい、あくる1月6日の社告で「1月5日付1面の天気予報は赤福提供ではありませんでした。作業の手違いで関係者にご迷惑をおかけしたことをお詫びします。」と訂正した。[3]
地域版
地域版は大きく3つのブロックに分かれている。それぞれ見開き形式2ページずつで掲載され見やすい。
- 「北勢版」(対象エリア 桑名市、いなべ市、四日市市、鈴鹿市、亀山市、桑名郡、員弁郡、三重郡)
- 「中勢・伊賀版」(対象エリア 津市、伊賀市、名張市、松阪市、多気郡)
- 「伊勢志摩・東紀州版」(対象エリア 伊勢市、鳥羽市、尾鷲市、熊野市、志摩市、度会郡、北牟婁郡、南牟婁郡)
スポーツ欄
スポーツ欄には津競艇、四日市競輪、松阪競輪、名古屋競馬、笠松競馬の出走表(予想つき)および結果が掲載されている。また土日には中央競馬のメインレースの出走表(馬柱つき)が掲載される。
連載
その他
- 三重県内の近鉄、JRの売店のほか、近鉄名古屋駅などでも購入できる。
- 同社Webサイト上でも記事を毎日配信している。
- 専売所は津にある。三重県内に190箇所の販売店があるが、合売店が多い。
- 県内に販売エリアを持つ中日新聞とともに2010年11月現在、一般紙では数少ない記事中の数字表記が漢数字中心の表記である。