クロリン
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クロリン(Chlorin)は、大員環化合物の複素環式芳香族炭化水素である。核は、3つのピロールと1つのピロリンが4つのメチン基で繋がった構造を持つ。中央の芳香環がポルフィリンであるポルフィンとは異なり、クロリンは大きな芳香環であるが、環の外周全体でみると芳香族性を持たない。
マグネシウムを含むクロリンは、クロロフィルと呼ばれ、葉緑体の中心となる光感受性色素である。
大員環の構造となる2つのピロールと2つのピロリンでできた関連化合物は、バクテリオクロリン及びイソバクテリオクロリンと呼ばれる[1]。
その光感受性のため、クロリンは、光線力学療法の感光剤として用いられる。
- ファイル:Porphyrin, chlorin, bacteriochlorins.pngポルフィリン、クロリン、バクテリオクロリン、イソバクテリオクロリンの構造の比較。2つのバクテリオクロリン異性体の間では、二重結合の位置が異なっている。大員環中では二重結合ごとにπ電子が2個ずつある。